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侘び寂び一輪挿し



また一輪挿しです。
また日常遣いにコンセプト持たせて作ろうシリーズです。

前に制作した、
もの派一輪挿しと同じ物にスプレーで着色してます。

着想です。
へうげもののアニメ見て、利休かっこいいやんってなって色々調べてた時に、
黒茶碗の侘び寂びの概念が陶器一つに集約されてるってめっちゃ良いじゃん…
ってなって、
黒茶碗をモチーフに何か作りたいなってのがスタートです。

着想だけで言えば、
もの派一輪挿しよりこちらが先で、
構成素材を考えていた時に、
これ、もの派としても使えんじゃねえ!?みたいな感じでした。

コンセプトは表題ある様に侘び寂びで、
黒茶碗と同じように、
一輪挿し一つで侘び寂びの概念を表現できるように制作しました。
侘び寂びとはなんじゃらほいという話なんですが、
侘びは整った美しさではなく、
歪さや質素さに美しさを見出す事。
寂びは経年劣化に良さを見出す事だと自分は解釈してます。

この作品としての侘びは、
セメント部分のひび割れや欠けをそのまま残して歪さとして表現してます。
寂びに関しては、
着色を剥がれやすいスプレーで行う事で、日常遣いをしていくうちに塗料が剥がれていく様を寂びとしています。
また作品を構成する要素を素材として捉えた時に、
花→木材→セメントという形になり、
花が枯れ、木材が欠け、セメントが割れると、
上から順番に朽ちて行く様も寂びの要素として表現するように制作しました。
試験管は黒が題材の作品の中で、透明のまま残す事により、
無色→ないもの
と捉えて制作してます。

コンセプト、ビジュアル共々けっこう良く出来たかなと。
飾る花を含めた寂びの表現は気に入ってます。
反省は寂びのコンセプトに対して、
侘びのビジュアル的要素が弱いかなと。
木材部分をもっと無加工で歪な物を用いて、
それに合わせてセメント部分も形を変える事でより黒茶碗にインスパイアされたと表現できたかなと感じてます。
手捻りの不均衡感を出したかったんや…

まとめてしまえば、
黒、侘び寂び、日常遣いの3つのテーマになるので、また同じテーマで違う物を制作したいと考えてます。

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