るみたかはし

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修善寺にて

夜の温泉街を徘徊するのが好きだ あたりを暗闇が包み込み どどうと流水の音が響く ぽつりぽつりと灯る街灯 その風景の一部となったとき、えも言われぬ恍惚に包まれる まるで、雲を踏み空を歩くような 無人の店に白熱灯が灯り 暗闇にぼうと浮かび上がる やさしい幻想のように漂う 美しい その気持ちのまま写真を撮る ローアングルから撮ってみたりする たまに出くわす通行人に、不審な目で見られる 当然だ、人が出歩かない夜の田舎道で、しゃがみ込んで写真を撮っているのだ でもしかたがない

    • 書くことについて語るときに私の語ること

      エッセイに挑戦することになった。 「ブログは習作、エッセイは作品」という話を聞き、習作すらしていないのに大丈夫かと思ったので今筆を取っているところだ。 もともと取り止めもなく文章を書くのが好きだった。 日記は毎日書き、ノートが何十冊にも増え、そうして過去の私は、文章を書くことで自分自身を形作っていた。 書くことは私の核をなす、大切なものだったのだ。 それが元夫に日記を勝手に見られ、馬鹿にされ、書くことに制限をかけられたことで、書くことができなくなった。 あれだけ自由に書