詩の真似事「SOS」
猿と豚の群れる公園
殻になった平和の紫煙
アイドルの歌を口ずさむ
ピースサインを引っ繰り返して
希望を落っことした自販機
ワンダーランドへの信号待ち
長過ぎる赤に鳴る舌打ち
あの人の面影から逃げる帰り道
少女の愛と覚悟とSOS
割れる度に煌めくガラス
電線の鴉が影を落とす
今日も夕焼けは闇とセックス
酒で理性に蹴りを入れる
跳ね返る度ボレーを決めて
忘れたいことなんて忘れてしまっている
気を紛らわせていたいだけさ
斜めに倒れていく世界を眺めている
流れ出した魂に笑いかけて眠るのさ