世界に一つだけの花
ポエム
人生で一度くらい一番になったことは多くの人があるだろう。体育の徒競走で一番になったり、あるいはクラスのテストで一番になったり、それくらいならあるだろう。ただその一番とは結局そのタイミングで、たまたまその箱庭で一番だっただけに過ぎない。本当の意味で一番になれることなんかない。たとえ学校で1番になったとて、上には上はいる。そんなものだというのは知っている。世界一にでもならなければ本当の一番にはなれないし、そんなの無理だって知っている。
恋愛でも同じだろう。相手にとって一番でないと不安なのは自分に自信がないからかもしれない。自分に自信があれば、他と比べる必要はない。自分は自分という強い価値観がある人はうらやましい。相手にとって自分がオンリーワンと信じられる強い気持ちは何物にも代えがたい。
たまたま相手に選ばれても、それはその人が置かれた箱庭の中でたまたま何か秀でたものが自分にあっただけかもしれないと、思ってしまう。だから、その環境に自分より秀でた人が入ってきた瞬間に立場が揺らぐ恐怖心がある。相手はそうじゃないとは言ってくれるしそれを信じてないわけじゃないけど、それでも不安は拭えない。ナンバーワンじゃなくていい、パズルみたいに自分の凸凹が相手にマッチしたオンリーワンなのだと言い張っても、結局心の中ではもっとあう人がいるんだろうなと日々おびえる。
だから、せめて小さな箱庭でナンバーワンな物を増やそうと日々足掻く。