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【TECHBLOG】Tableau×生成AI ~Tableau Pulseについて~
はじめまして!C&Rの浅井です!
2024年2月にTableauに生成AI機能が誕生していることをご存じですか?
近年、生成AIというワードを耳にする機会が多くあると思います。
生成AIとは、自ら学習して新たなコンテンツを生成するものです。
私が業務上利用しているTableauに生成AI機能が追加されたことを知り、どんなことができるようになったかということについて興味を持ちました。
本記事では、Tableau×生成AIについてご紹介します。
Tableau Pulseについて
➀Tableau Pulseとは
Tableau Pulseとは、一言でいうとTableau×生成AIです。
リリース日は2024年2月、現在使用できるTableau製品はTableau Cloudのみ、対応言語は英語のみです。
少しだけTableauについてご説明します。
Tableauとは、データを収集、蓄積、分析、ビジュアル化し、意思決定や課題解決のために使用されるツールとなっております。
以下の画像のように、データを収集し蓄積したものを折れ線グラフや横棒グラフ、地図など様々なグラフで表示が可能です。
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参考文献:https://www.tableau.com/sites/default/files/ddo_tokyo_2019_techsession_e7.pdf
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参考文献:https://www.tableau.com/sites/default/files/ddo_tokyo_2019_techsession_e7.pdf
Tableau Pulseの特徴は、Tableauの強みであるビジュアル化にプラスし、「そこから何が言えるのか」を表示してくれることです。
②活用にあたってのメリット/デメリット
メリット
可視化されたグラフを読み解くことが苦手な場合にTableau Pulseを利用することで何を表しているのかを導いてくれます
Tableau Pulse内にはテンプレートの質問が用意されているため、自分が気になっている項目を深堀し、分析することが可能です
デメリット
現在、言語は英語にのみ対応しているため、英語が不得意な人は自分で翻訳ツールなどを用いて和訳する必要があります
現在、Tableau Cloud内でのみ利用できるため、Tableau Cloudの環境や知識がない場合、Tableau Pulseの機能を最大限活用できない可能性が高いです
似た機能の比較
Tableau PulseとPower BI Copilotの2つのツールを比較してみました。
どちらにも強みがありますが、コストの部分に大きな差が見られます。
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Tableau Pulseの活用法
➀Tableau Cloudの設定を変更
Tableau Pulseを利用できるように、Tableau Cloudの設定を変更します。
Tableau Cloudの設定画面から2つの項目にチェックを入れます。
■Tableau Pulse Deployment-Turn on Tableau Pulse
■Tableau AIの可能性
②Tableau Pulseを開く
Tableau Pulseのホーム画面は以下の通りです。
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参考文献:https://help.tableau.com/current/online/ja-jp/pulse_intro.htm
画面の左上には、
・Following:自分がフォローしているメトリクスの一覧(フォローしておくと、分析結果の要約が受け取れます。)
・Browse Metrics:自分が作成したメトリクスの一覧
が表示されています。
Vizの作成は、画面の右上に表示されている「New Metrics Definition」をクリックします。
次に、分析したいデータソースを選択します。
③Vizの作成
今回は、カテゴリ別の売上を表示したいと思います。
・Name:売上
・Measure:売上
・Time dimension:オーダー日
・Adjustable metrics filters:カテゴリ、サブカテゴリ
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参考文献:https://help.tableau.com/current/online/ja-jp/pulse_intro.htm
Tableau Pulseが上記のグラフが何を表しているのかを表示してくれます。
今回の場合だと、
売上 this month reached 901.6k on March 13, 2024. The unexpected small increase moved 売上 below the expected range of 1.1M to 1.6M.
売上 is steadily increasing. The trend first began 23 days ago on February 21, 2024.
これを和訳すると、
今月の売上は2024年3月13日に901.6万ドルに達した。予想外の小幅な増加により、売上高は予想レンジ110万~160万を下回った。
売上高は着実に増加している。このトレンドは23日前の2月21日に始まった。
このようにTableau Pulseが代わりに売上状況や予測値を比較します。
④質問による深堀
上記の画面の左下にある「Save Definition」をクリックすると以下の画面に移動します。
そして、左下に表示されている「Which カテゴリ decreased the most?」(どのカテゴリが一番減少している?)を選択します。
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参考文献:https://help.tableau.com/current/online/ja-jp/pulse_intro.htm
以下のように、「先月と比較して、家電と家具の部門が落ち込んでいます。」と回答してくれます。
自分で操作することなく、勝手に表示してくれることに驚きました。
また、Tableau Pulseが複数質問を用意してくれるので、何について深堀すればよいのかが思いつかない際に、使用できることがとても便利だと思いました。
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参考文献:https://help.tableau.com/current/online/ja-jp/pulse_intro.htm
⑤分析結果の配信
これまで行ってきた分析内容は、メールで受け取れます。
また、先月との比較や直近1カ月の状況が要約された状態で届きます。
今後の展望
Tableau×生成AIであるTableau Pulseについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
本記事を作成し、Tableau Pulseの今後の展望を考えてみました。
1つ目は、対応言語の追加です。
現在のTableau Pulseは英語にのみ対応していますが、今後は日本語を含め多くの言語が対応されると考えています。
2つ目は、すべてのTableau製品でTableau Pulseが使用できることです。
現在は、ダッシュボード自体がなにを表しているのかを表示してくれるのみですが、すべてのTableau製品でTableau Pulseが使用できるようになると、Power BI Copilotのようにデータソースを接続するだけで、ダッシュボードを作成できるようになる機能などが追加されると期待しています。
C&R社ではTableauを含めたBIツールを用いた開発支援も行っておりますので、もしご興味/ご相談等ございましたらお気軽にお問合せください。
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