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【TECHBLOG】Amazon QuickSightでできること
こんにちは!
C&R社の卜部です。
突然ですが、皆さんは「BI」という単語を耳にしたことはありますか?
BIとは、「Business Intelligence」の略で、企業が持っているデータを分析して、意思決定に役立てる手法や技術のことを指します。
BIツールといえば、Salesforce社のTableauやMicrosoft社のPower BIなどが有名ですが、それ以外にもさまざまなBIツールが存在しています。
今回は、BIツールの中でもAmazonが提供しているBIサービス「Amazon QuickSight」についてご紹介します!
1. Amazon QuickSightの特徴
Amazon QuickSightはAmazonが提供しているBIサービスです。
主な特徴は3つあります。
1つ目はダッシュボードの作成が簡単にできることです。
Amazon QuickSightはドラッグアンドドロップで操作できるので、誰でも簡単にビジュアルの作成ができることが特徴です。
また、複数のビジュアルを1つにまとめたダッシュボードを作成することも可能です。
作成したダッシュボードはURLを生成すれば外部サイトに埋め込むことも可能になります。
2つ目は機械学習による分析が可能になることです。
Amazon QuickSightにはML Insightと呼ばれる機械学習機能が備わっており、データの予測分析や異常検出を自動的に行うことができるため、誰でも簡単にデータを分析できます。
3つ目は自然言語(※1)での質問が可能になることです。
Amazon QuickSightは自然言語で質問することができるため、複雑なクエリを記述することなくデータの分析結果を即座に得ることができます。
ただし、注意点として現時点では日本語に対応していないため、自然言語で質問をしたい場合は英語などの別言語で質問する必要があります。
※1:日常生活で会話するときに使用する言語
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このように、Amazon QuickSightは誰でも簡単にダッシュボードを作成したり、データを分析したりできるのが特徴です。
2. Amazon QuickSightの強み
Amazon QuickSightにはさまざまな強みがあります。
ここでは次の3つの強みについてご紹介します。
1つ目は完全クラウド型のBIサービスを提供している点です。
Amazon QuickSightはクラウド上で利用できるため、ユーザー側でアプリをインストールしたり、ハードウェアを管理したりする必要がありません。
2つ目は他のAWS製品とシームレスに連携することができる点です。
AWSが運営しているサービスなので、Amazon RDSやAmazon S3などのAWS製品と簡単に連携させることができます。
3つ目は低コストでの利用が可能な点です。
支払いはユーザー数や使用量に応じて料金が変わる従量課金制を採用しています。そのため、小さい規模で利用する場合に、比較的低コストから利用し始めることができます。
このようにAmazon QuickSightは手軽に利用し始められる点や、すでに自社でほかのAWS製品を利用している場合に連携しやすい点などが強みとなっています。
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3. Amazon QuickSightのロール
Amazon QuickSightには3つのロールがあります。
1つ目はAdmin(管理者)、2つ目はAuthor(作成者)、3つ目はReader(閲覧者)です。
そして、この3つのロールにはそれぞれAdmin Pro、Author Pro、Reader Proの上位ロールが存在しています。
今回は実際にツールを使用する場合に開発者が主に関わる、Author(作成者)とReader(閲覧者)についてご紹介します。
Author(作成者)/Authorプロ(作成者プロ)
Authorはデータの分析やビジュアルの作成、ダッシュボードの設計など、データに基づくインサイトを取得するための機能を利用することができます。
Authorの上位ロールであるAuthor Proを利用すると、生成AIを利用したダッシュボードの作成・変更、自然言語での計算式の作成やQ&Aの生成が可能になります。
Reader(閲覧者)/Reader Pro(閲覧者プロ)
Readerはダッシュボードやレポートの閲覧が可能です。
データの表示などの基本的なインタラクションはできますが、データの編集やダッシュボードの作成などはできません。
Readerの上位ロールであるReader Proを利用すると、自然言語でのデータストーリーの作成やエグゼクティブサマリ(※2)の生成が可能になります。
※2:意思決定者や経営陣がデータを簡単に把握できるように設計された要約情報のこと
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このように、Authorはビジュアルやダッシュボードの”作成”に必要な機能が利用でき、Readerは作成されたダッシュボードやレポートを”閲覧”するのに必要な機能を利用できるロールになっています。
4. Amazon QuickSightの料金体系
Amazon QuickSightの料金体系はロールによって異なります。
Admin(管理者)・Author(作成者)はユーザーベースで料金が発生する仕組みになっています。
一方で、Reader(閲覧者)はユーザーベースかキャパシティベースかを選択することができるのが特徴です。
ユーザーベースは利用する人数に応じて料金が発生する仕組みになっています。
一方でキャパシティベースは、クエリやダッシュボードの利用容量や、AmazonQ(※3)で実行される質問の数や頻度に応じてセッション単位でまとめて購入できるのが特徴です。
※3:Amazon Q:自然言語で入力された質問に対して分析結果を自動的に返してくれる機能
具体的な利用料金に関しては下記のリンク先(公式サイト)をご確認ください。
5. まとめ
Amazon QuickSightとは、Amazonが提供しているBIサービスです。
Amazon QuickSightは完全クラウド型のサービスで、機械学習や自然言語を用いた分析が可能です。
一方で、他のBIツールと比べて細かいビジュアルのカスタマイズができなかったり、利用状況に応じて料金が変わるため、利用人数や使用量によっては他のツールの方が利用料金が安くなるといったデメリットもあります。
したがって、導入する際は要件に対してツール比較を実施することが大切です。
C&R社では、BIツールを用いた開発支援も行っておりますので、もしご興味/ご相談等ございましたらお気軽にお問合せください。
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