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日用品を「置き換える」だけ!気軽に始める、置き換えエコライフ

私たちの日常生活は、知らず知らずのうちに環境に大きな負荷をかけています。しかし、使用する製品や習慣を少し変えるだけで、その影響を大幅に減らすこともできるんです。

今回は、日々当たり前に使っている日用品や衣類、家具などを「置き換える」だけで、環境負荷を減らせる方法をご紹介します!


日用品の置き換え:「プラスチック」との付き合い方に注意

私たちの生活に深く浸透しているプラスチック製品。その便利さの裏で、環境汚染という大きな代償を払っています。分解されるのに数百年かかるプラスチックは、海洋生物や生態系に影響を与える原因にもなってしまいます。

そんなプラスチックと上手に付き合っていくためには、日常生活のプラスチック製品を少しずつ減らしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

例えば、レジ袋を買わずにマイバックを使ったり、プラスチックストローをガラス製や金属製のものに代えてみたり、ペットボトルを買う代わりに水筒を持ってみたり。一つひとつは小さなことでも、365日置き換えてみれば、そのぶんのプラスチックが削減できます。

他にも、繰り返し使えるものや生分解性のものを使うなど、日用品の置き換えアイデアはたくさんあります。気軽に日常に取り入れられるところから始めてみてください。

【キッチン用品】
プラスチック製保存容器 → ガラス製やステンレス製の容器
使い捨てペーパータオル → 布巾や再利用可能なクロス
プラスチック製ラップ→みつろうラップ
アルミホイル → シリコン製ベーキングマット
使い捨てコーヒーフィルター → 金属製永久フィルター
プラスチック製まな板 → 木製やバンブー製まな板
使い捨てスポンジ → 天然素材のたわしや再利用可能なシリコンスポンジ

【バスルーム用品】
液体ハンドソープ → 固形石鹸
使い捨てカミソリ → 安全カミソリ(替刃のみ交換)
プラスチック製シャワーカーテン → 布製シャワーカーテン
化学洗剤 → 重曹やお酢などの自然由来の洗浄剤
化学繊維のタオル → オーガニックコットンタオル
プラスチック製歯間ブラシ → 木製や竹製の歯間ブラシ

【オフィス用品】
使い捨てボールペン → 詰め替え式ボールペンや万年筆
プラスチック製ファイル → 紙製やリサイクル素材のファイル
新品の事務用品 → リユース品や再生材料の事務用品
使い捨てカップ → マイカップや陶器のマグカップ
プリンター用紙 → 再生紙や両面印刷の活用
使い捨て付箋 → 消せる白板やデジタルメモ

【清掃用品】
使い捨てのウェットティッシュ → 布巾や再利用可能なクロス
プラスチック製ゴミ袋 → 生分解性ゴミ袋や新聞紙で作る袋
化学洗剤 → 環境に優しい洗剤や自家製クリーナー
プラスチック製ほうき → 木製や竹製のほうき
使い捨てのモップシート → 洗って再利用できるモップ
エアゾールタイプの芳香剤 → エッセンシャルオイルのディフューザー

食事の置き換え:私たちの食卓に届くまでに発生するCO2排出量について考えよう

食生活の見直しは、環境保護の重要な一歩です。私たちの食べ物は、生産から私たちの食卓に届くまでに、大量の温室効果ガスを排出しています。この課題を解決するために、2つの置き換えアイデアをご紹介します。

海外産や旬ではない食材→地元産や旬の食材

まず、地元産や旬の食材を選ぶことから始めてみるのがおすすめ。遠方から輸送される食材は、輸送過程で大量のCO2を排出します。

食料品の総輸送量に対して、距離を掛け算したものの値を「フード・マイレージ」と呼び、この値から食料品の輸送によって、どのくらいのCO2を排出しているのかを示すことができます。

参考:食料・農業・農村政策審議会企画部会地球環境小委員会等の合同会議資料「フードマイレージ」について

2020年9月に、食料・農業・農村政策審議会企画部会地球環境小委員会等の合同会議で示された資料によると、日本のフード・マイレージは、世界の中でも非常に高いことがわかりました。

フード・マイレージを下げるためには、「地産地消」あるいは「国産の食材を食べる」ことが大切です。

さらに、旬の食材を選ぶことで、エネルギーを多く使用する温室栽培によるCO2排出量も減らすことができます。日常的な食事から気をつけてみてください。

動物性タンパク質→植物性タンパク質

次に、植物性タンパク質の活用を考えてみましょう。畜産業は、世界の温室効果ガス排出量の約14.5%を占めているといわれています。

週に1回でも肉の代わりに豆類などの植物性タンパク質を摂ることで、年間のCO2排出量は大幅に削減できます。

近年では、大豆、エンドウ豆、ソラ豆、小麦といった植物性の原料からできた代替肉「プラントベースミート」の技術が進歩しており、本物の肉と変わらない味や食感が実現されています。日々の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考:Livestock solutions for climate change

さらに、食品ロスの削減も重要です。食材を無駄なく使い切る工夫や、適切な保存方法を学ぶことで、家庭からの食品ロスを大幅に減らすことができます。

例えば、野菜の茎や皮を活用したレシピを取り入れたり、余った食材を冷凍保存したりすることで、食品廃棄を最小限に抑えられます。

ファッションの置き換え:素材にこだわり、長く大事に使える選択肢を

大量生産・大量消費を前提としたファストファッションの流行が、世界中で問題視されていることをご存知の方も多いのではないでしょうか。

日本でも衣料品の大量廃棄は課題とされており、現在も平均すると大型トラック約120台分もの衣類を毎日焼却・埋め立てしていることがわかっています。

参考:環境省_サステナブルファッション

環境負荷を少しでも減らすには、どのような衣服の選び方や使い方をすればいいのか。置き換えの方法をご紹介します。

よく知らない素材→オーガニックコットン、再生素材

まず、衣類の選び方から変えてみるのが大切です。例えば、オーガニックコットンや再生素材を使用した衣類を選ぶことから始めてみるのもおすすめ。

通常のコットン栽培では大量の農薬や化学肥料が使用されますが、オーガニックコットンはこれらを使用せず、水の使用量も大幅に削減できます。

さらに、近年ではペットボトルなどのプラスチックごみを再利用して作られた再生素材の衣類も数多く流通しています。再生素材を使うことで、資源を再利用できるだけでなく、そんな製品を販売するお店や企業を応援することにも繋がります。

新品にこだわる→リサイクルやレンタルを活用

衣類の「長寿命化」と「再利用」についても考えてみましょう。新品の衣類を購入することにこだわるのではなく、リサイクル品やレンタル品を賢く活用することが、新しい衣類の生産に伴う環境負荷を減らすことに繋がります。

また、修繕サービスを利用したり、DIYで簡単な修理を行ったりすることで、お気に入りの服をより長く着続けられるよう工夫することも大切です。

エネルギーの置き換え:「賢いエネルギー使用」を意識!

家庭でのエネルギー消費を見直すことは、CO2排出削減に大きな効果があります。日常のどんなところで余計なエネルギーを消費しているのか見直してみましょう。個人でできるエネルギーの置き換えアイデアはこちら。

白熱電球→LED電球

LED電球への切り替えは、簡単で効果的な方法です。白熱電球の寿命は1,000~2,000時間程度なのに対し、LED電球の寿命は約4万時間といわれており、約40倍の寿命があります。

さらに、LED電球のほうが白熱電球よりも消費電力量が少ないので、電気代の節約にもなります。

古い家電→省エネ家電

古い家電を使い続けることも大切ですが、省エネ家電を選ぶことで大幅なエネルギー削減ができる場合があります。家電の買い替えを検討する際は、省エネ家電を選んでみてください。

また、待機電力の削減を意識して、家電製品の電源をこまめに切ることで、CO2排出量を削減できます。スマート家電を使用すれば、簡単に複数の機器の電源を一括管理することも可能です。

従来のエネルギー→再生可能エネルギー

再生可能エネルギーの利用を選択肢に入れてみることもおすすめです。現在は、多くの電力会社が再生可能エネルギープランを提供しており、プランを切り替えるだけで、再生可能エネルギーを自宅で簡単に利用することができます。

交通手段の置き換え:徒歩&自転車が大幅なCO2排出削減に

私たちが日常的に行っている「移動」も、交通手段を変えるだけで環境負荷を減らすことに繋がります。

マイクロモビリティやカーシェアリングなど、便利なサービスも続々と登場しているので、ぜひチェックしてみてください。

短距離移動にバイクや車を使う→徒歩、自転車、マイクロモビリティ

短距離移動の場合、徒歩や自転車などCO2を排出しない交通手段を選んでみましょう。ガソリンを使用しない移動手段は環境負荷を減らせるだけでなく、ガソリン代の節約になり、健康増進にも繋がります。

また、最近では電動キックボードなどのマイクロモビリティの普及も進んでいます。自宅の近くで気軽にレンタルできるサービスも増えているため、日常生活に取り入れてみるのもおすすめです。

長距離移動に車を使う→公共交通機関、カーシェアリングサービス、電気自動車

長距離移動の場合は、自動車ではなく低炭素の公共交通機関を賢く利用することが大切です。

現在、日本各地ではハイブリッドバスやLRT(ライトレールトランジット)など、CO2排出量の少ない公共交通機関も発達しています。

また、カーシェアリングサービスや電気自動車の利用も、CO2排出量の削減に繋がります。個人での所有からシェアへ、そして所有する場合はなるべく環境負荷の少ない選択をすることを意識してみることが重要視されています。

日常の小さな「置き換え」で、大きな変化を生み出そう

私たちの日常生活には、環境に優しい選択肢がたくさん存在します。プラスチック製品を再利用可能な素材に置き換える、地元の旬の食材を選ぶ、サステナブルなファッションを楽しむ、エネルギー効率の良い家電を使用する、そして環境に配慮した移動手段を選ぶ。これらの「置き換え」は、一見小さな変化に思えるかもしれません。

しかし、一人ひとりが意識を変え、行動を変えることで、私たちは共に持続可能な未来を築いていくことができます。

今日からできる「置き換えエコ」を通じて、日々の生活を少しずつ地球に優しいものへと変えてみませんか?

(取材・執筆=目次ほたる(@kosyo0821)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17

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