見出し画像

迷えるガジェット信者の独白

ガジェットが好きである。気づけば新しいデバイスの情報を調べ、外出時に何を持っていくかを考えるのが習慣となっている。昨今、外出の頻度が減っているにもかかわらず、この癖は治る気配がない。日常生活では特に必要のない場面でも「もしもの時のために」と、バッグの中にタブレットやノートパソコンを詰め込むのが自分らしい行動である。

外出先で使うことは滅多にない。それでも、いざ何か起きたときに「持っていてよかった」と思える瞬間を想像する。例えば、カフェで急に仕事が入ったとき、スマホ一台で何とかするより、持参したiPadで対応するほうがずっと効率的だ。だが、実際にはそんな状況は年に数回しかない。それでも持ち歩かないと落ち着かないのは一種の病的な執着なのだろうか。

「ガジェットバカ」と自嘲することもある。頭の片隅では「本当に必要か?」と自問するが、心のどこかで「それでも持っていきたい」という気持ちが勝つ。最近では、外出用の「最適セットアップ」を探すのが趣味となっている。タブレットは軽量モデルがいい。充電器も軽くコンパクトなものを選びたい。そしてカバン自体もガジェット用に最適化されたものを購入する始末である。

外出の準備をしているときが一番楽しい。充電ケーブルやモバイルバッテリー、イヤホンを選び、どれが必要か考える時間が、ある意味で旅そのものよりもワクワクする。持ち物を並べ、すべてが収まる完璧なポーチを見つけたときの喜びは、他に代えがたいものだ。

こうした行動を続けるうちに、自分が何を求めているのか少しずつ分かってきた。ガジェットが好きというより、「準備する」という行為そのものが好きなのかもしれない。それは、物事をコントロールしたいという気持ちの表れでもあるし、あるいは未知の出来事に備えたいという本能的な欲求かもしれない。

だが、時には「身軽である」ことの楽しさも見直したいと思う。必要最小限の持ち物で、予定のない一日を過ごす。それもまた一つの贅沢なのだと感じ始めている。だが、そう思いつつも、やはりカバンの中に小さなガジェットを忍ばせてしまうのが自分らしいところだ。

#ガジェット好き #外出準備 #デバイス沼 #ガジェットバカ #身軽な生活

いいなと思ったら応援しよう!