「10年プロダクトと向き合って来たが、改めて自分のスキルを見つめ直す贅沢な時間」メルカリ丸山様(Product Leaders Training体験談)
日本CPO協会では、Product Leadersの育成を目的としたProduct Leaders TrainingのPilotを開催しました。
このトレーニングプログラムに参加されたメルカリ株式会社のプロダクトマネージャーである丸山様にインタビューした内容をお送りします。
このトレーニングを通じて得た洞察と実践的な学び、これからのキャリアにどのように影響を与えるかについてお話しいただきました。
現場での挑戦: カスタマーとのコミュニケーションの進化
ーー現在の仕事での役割・ミッションを教えてください。
私は、循環型社会の創造とグローバル展開をミッションに掲げ、CtoCプラットフォームとFintechの両輪で事業創造に取り組んでいる「メルカリ」で働いております。
私は、カスタマーとのコミュニケーションの構築を務めており、具体的にはロイヤリティプログラムやクーポンなどのインセンティブのUXから、CRMシステムまで幅広く管掌しています。私一人でなく、PMのManager(PM組織を管掌するManager)としてPMだけで8名程度のチームを率い、EngineerやQAなどプロダクトサイド全体だと、60名規模の組織で、この課題に取り組んでいます。
トレーニング参加への動機: PMのManagerとして自己流からの脱却
ーーなぜトレーニングに参加しようと思ったのですか?
きっかけは弊社CPOの成澤さんから声を掛けてもらったことでした。毎日カスタマーやプロダクト、チームメンバーと向き合い、忙しかったせいもあり、あまり自分の勉強やスキルアップに時間を割けていなかったので、またとない機会だと思い、参加を決意しました。
ーー参加する前に、どのような学びや気づきを期待していましたか?
10年ほど、PMとして、そしてPMのManagerとして業務を行ってきましたが、自己流で進めてしまっており、チームに迷惑をかけている点がないか不安に思うこともありました。改めてPMのManagerとして漏れているポイント、特にマネジメントやリーダーシップについて考え、実践しなければならないことを再認識したいと思って参加しました。
トレーニング体験: 共感、再認識、新たな発見
トレーニングはDay1とDay2に分けて実施されました。Day1では理事からの講義、Day2では参加者同士のチームを組んでのCase Studyに取り組みました。それぞれのトレーニングでの体験について伺いました。
Day1の体験について
ーーSession1は「PMのManagerに求められるもの」というテーマの講義でした。特に印象に残った点はありますか?
プロダクトビジョンや戦略に裏打ちされたコアを大事にするという点を講師自身の経験から具体的に語られており、学びはもちろんのこと、嬉しいという感情が湧いてきました。また、UXを設計、構築していく上でPrincipalを言語化し、社内で浸透させている事例も印象的でした。私自身、カスタマーとの接点をプロダクトとして表現していく上で非常に参考になりました。
ーーSession2は「戦略に魂を吹き込む」がテーマの講義でした。特に印象に残った点はありますか?
まず、タイトルに強い熱意を感じました。実際講義を聞いても、タイトル負けすることなく、PM Managerを超えたCPOやVPoPの目線で捉えた論点が多く、経営を強く意識させてもらえましたし、プロダクト部門を率いて、企業の1つファンクションを背負うというマインドセットに感銘を受けました。
ーーSession3は「組織と運営」がテーマの講義でした。特に印象に残った点はありますか?
Managerという立場を経験し、採用や育成など、組織も重要だと理解していましたが、セッションの冒頭で、組織と戦略は両輪であること、様々な観点から組織の重要性を説明していただきました。その過程で徐々に組織というテーマの深遠さを理解していけたように思います。
また仕組みやOperationまで取り扱っており、ただビジョンや戦略など絵を書くだけでなく、それが実践されるプロセスまで落とし込む必要性を強く感じました。
ビジョンや戦略、戦術、そして組織と非常に幅広いテーマを扱って下さり、普段重要視していたことに対する共感、経営視点の意識、Managerとしての組織の重要性を再認識できました。
ーーDay1を通じての感想を教えてください。
網羅性に重きを置いているように感じ、新しい気づきや再認識に繋がったのですが、ワークショップなどを通じて個別のテーマにDeep diveする機会があると、さらに学びを深められると思います。
Day2の体験について
ーーDay2ではチーム毎に具体的なケース企業を用いての「戦略・戦術・組織・仕組み」の作成と発表を行いました。どのような点が特に印象に残りましたか?
Case Studyのプレゼンを行い、頂いたフィードバックから大きく2つ学びがありました。
1つ目は大きな施策を3つ入れ込んだプランを提案したのですが、改めて欲張る癖を指摘されたように思います。ミッションやビジョンに忠実になればなるほど、やるべきことは増えて行きます。しかし、経営に近くなるにつれて、やらないことを決め、ロードマップやプロダクトをシャープにしていくことが求められているように思います。PMのManagerもその一翼を担っており、改めて削ぎ落とす重要性を再認識できた瞬間でした。
2つ目はCPOやVPoPとPMのManagerの視点の違いです。Product全体に責任を持つロールになると、Productとしてどう考えているか?意見を求められるようになります。もちろん、PMのManagerという役割でもCPOやVPoPの考えや意思決定に疑問を持つこともありますが、どちらかというと、どう実現していくかに重点を置くことが多いように思います。どの視点で何を問いにすべきか、ということを再考する機会になりました。
実践への反映: ビジョン、組織の見つめ直し
ーー トレーニングを通じて得られたスキル・知識は具体的にどのように自身の業務に活かせそうですか?
これまではミッションの振り返り、見直しをショートカットし、具体的な施策やロードマップの議論から始めてしまっていました。今回のトレーニングを受けて、一度謙虚になり、次のQに向け改めてミッションから考え直すことから始めました。
組織設計についてもアサインの背景を自分の言葉で言語化し、メンバーに伝えるところから行っています。実際やってみると、ありがたいことにメンバーも興味を持ってくれ、ちゃんと向き合い、聞いて下さっています。
オススメの参加者: Leaderを目指す人・独学でプロダクトマネジメント実践してきた人
ーーどのような人にオススメのトレーニングだと思いますか?
メルカリでは、新しくPMのManagerに就任しても、個別のトレーニングはありませんでした。PM向けのトレーニングは増えてきましたが、PMのManagerは1人で戦っている人が多いのではないでしょうか。
Productが組織されている一定規模の企業であれば、すでにProduct Leaderの方や、新たになられた方や目指す方も受講しても良いと思います。そもそもPMは経営陣の興味が強い職種なので、育成にも投資してもらいやすいと思うので、積極的に受講をおすすめします!
これまでPMやProduct Leaderとして様々なプロダクトを通して、幅広い経験をされてきたCPO協会の理事陣が講師を行ってくれていますので、自分自身のアセスメントや自分を成長させる機会につながると思います。
インタビューありがとうございました!
CPO協会では、日本国内でプロダクト開発に関わるCPOやVPoP、プロダクトマネージャーなどProduct Leadersを対象にした「Product Leaders Training」を開催します。
下記より参加のお申し込みを受け付けております。
◼️申込方法
「Product Leaders Training」紹介ページ下部の専用フォームからお申し込みください。
URL:
https://unexpected-riddle-62e.notion.site/Product-Leaders-Training-9b1925fe316240f28a8a0b76400c2afb
(申込期間:2023年11月7日〜2023年12月27日)
※応募多数の場合は、申込期間終了前に締め切る場合がございます。