脱兎「カラフルの下はいつも無地」全曲解説
岡山のラッパーの脱兎がリリースしたEP「カラフルの下はいつも無地」のプレスリリース文章を担当しました。各種配信サイトで聴ける・ダウンロードできます。
岡山を拠点に活動するラッパーの脱兎は11月5日(火)、今年二枚目となる新たなEP「カラフルの下はいつも無地」をリリースする。
ラップ以外にもコーヒーショップ「EMPIRE COFFEE ROASTERS」の店長として働く脱兎は、サンプリングベースのものが中心のビートに生活感のあるリリックを乗せる音楽性で活動してきたラッパー。今年に入ってからは4月にEP「Itsu no manika no ima wo」をリリースしたばかりだ。また、前作のリリース前の3月に第一子が誕生。収録曲の「ぬくもり」でもそのことをテーマにしており、生活を歌うスタンスを改めて提示していた。
今回新たにリリースするEPは、「情報が溢れ返ってカラフルに見える社会の現状と自分自身」に向き合って制作したもの。子どもが誕生した際の心境を歌った「Konomamaja」、日常の小さな景色をテーマにした「日々の中のクラシック」など4曲を収録した作品となっている。プロデュースにはcarefreeman、SAKURAI33、符和、KAZ-SHITの4人が参加。「街を流したフィールダー」には岡山の若手ラッパーのaoiをフィーチャーしている。
アートワークはTomokazu Ishinoが撮影した写真を使用。ミックスはyamabequo、マスタリングはLouが手掛けた。
1. 笑う門 (Prod. by. SAKURAI33)
2. Konomamaja (Prod. by carefreeman)
3. 日々の中のクラシック (Prod. by 符和)
4. 街を流したフィールダー (feat. aoi) (Prod. by KAZ-SHIT)
全曲解説します。
1. 笑う門
穏やかでリラックスしたブーンバップ。
落ち着いたピアノと太いドラムやベースが効いたビートで、力強いラップを聴かせる曲です。EPのタイトルも出てきます。
2. Konomamaja
美しい歌声のサンプリングが印象的な曲。
ややクラウドラップっぽいネタ使いですが、ドラムは太くブーンバップマナーです。シンプルなフックにわかりやすい良さがあります。
3. 日々の中のクラシック
地に足の着いたリリックにらしさが出た曲。
1980年代ソウルっぽいメロウネスがある、暖かいブーンバップ系の曲です。堅実なラップの魅力。
エレピをループしたクールな曲。
タイトなドラムで引き締まるビートに、やや粘っこいフロウを使う脱兎とスムースなaoiの絡みが乗る曲です。ゆるい歌フックが心地良く聴けます。
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