コジヤジコ

回文家、言葉遊び作家。8月31日、偕成社より絵本『よるよ』を出版しました。絵は中山信一さん。ほか、回文集『よるのいぬいのるよ 』 (作:コジヤジコ/絵:安福望)、 回文絵本『まくらからくま』(作:コジヤジコ / 絵:伊藤彰剛 / 岩崎書店)など。

コジヤジコ

回文家、言葉遊び作家。8月31日、偕成社より絵本『よるよ』を出版しました。絵は中山信一さん。ほか、回文集『よるのいぬいのるよ 』 (作:コジヤジコ/絵:安福望)、 回文絵本『まくらからくま』(作:コジヤジコ / 絵:伊藤彰剛 / 岩崎書店)など。

最近の記事

桜の回文 『さくら、ひらくさ。』

2020年にツイッター上で公開した、桜にまつわる一連の回文をnoteにまとめました。桜を待ち遠しく思う時期から、咲き始め、やがて散りゆくさまを8つの回文と写真で表現しています。 🌸おしまい🌸

    • プロフィール

      コジヤジコ 回文家、言葉遊び作家。 個展終了しました。 作を担当した回文絵本に『よるよ』(絵:中山信一/偕成社)、『まくらからくま』(絵:伊藤彰剛/岩崎書店)がある。ほか、回文集『よるのいぬいのるよ 』 (絵:安福望)、 など。 ・2009年頃より回文を作り始める ・2017年11月:『いました姉妹展』開催(神田 TETOKA)         (イラストレーター若林夏、アクセサリー作家シスター社とのグループ展)       :回文絵本ZINE『いました姉妹』制作(絵:若林

      • 回文膝枕外伝 「ニンジンに。」

        まえがき 【本作品は、脚本家・今井雅子さんの小説「膝枕」の2次創作です。】 「膝枕」とは、脚本家の今井雅子さんが書いた短編小説のタイトルであり、その作品を中心に広がった朗読&2次創作ムーブメントのこと。「膝枕」はジャンルを超え多くの人々を魅了し、創作意欲を湧き立たせ、すでに200を超える外伝がさまざまな挑戦者により生み出されています。 というわけで、回文家であるわたくしコジヤジコも、2次創作に参加させていただくことになりました。 本作である「ニンジンに。」は、「膝枕」の派

        • いろはねこ曜日

          【月曜のしろねこ】 月曜に見たしろねこは 凛とクールな冬の姫 犬を恐れず風切って 朝もや笑むわほら街へ けつようにみたしろねこは りんとくーるなふゆのひめ いぬをおそれすかせきって あさもやえむわほらまちへ 【火曜のくろねこ】 火曜日遊ぶくろねこは 千里に燃える小さな眼 鷲の群れすら行けぬ闇 ボートを追ってまた月へ かようひあそふくろねこは せんりにもえるちいさなめ わしのむれすらゆけぬやみ ほーとをおってまたつきへ 【水曜のみけねこ】 水曜踊るみけねこは 部屋

          『ペアレースいろは』

          みんな村呼び始まるぜ 夢のどうぶつペアレース 一気に抜くぞ 長(おさ)吠えて 子も屋根渡り地を駆けろみんなむらよひ はしまるせ ゆめのとうふつ へあれーす いっきにぬくそ おさほえて こもやねわたり ちをかけろ レース日和さ 白い雨 踊ったやつはほら前へ ぬかるむ道を行くワニも 不機嫌そうなネコ乗せてれーすひよりさしろいあめ おとったやつはほらまえへ ぬかるむみちをゆくわにも ふきけんそうなねこのせて あの日キツネをおんぶして とぼけたゾウはぬるい夢 レースまかせろ にや

          『ペアレースいろは』

          猫いろは 10選

          沈む夕焼け猫追えば 見ろあの空に真っ赤な眼 僕を抜き去り灯る火よ ブーツで渡れ地平線しすむゆうやけ ねこおえは みろあのそらに まっかなめ ほくをぬきさり ともるひよ  ふーつてわたれ ちへいせん 猫は素敵よ おやつ見え ペロリせがむの ヒゲを舐め 犬もクールさ しっぽ揺れ 街に遊ぶと 笑うんだねこはすてきよ おやつみえ へろりせかむの ひけをなめ いぬもくーるさ しっほゆれ まちにあそふと わらうんた 我はノラネコ 街へ住む 冬を漁って 尾も冷えた 爪研ぎケンカ 失せよ

          猫いろは 10選

          かたちのいろは

          文字と形にこだわった10のいろは歌。 『ブラックホールノイロハ』告げろ終わりを まさに未曾有と 全よ根絶やし 吸い込む穴 ブラックホール 帰れぬ僻地 夢も果ての日 『目のいろは』浮かべたわ 目にローマ 暮れなずむ 空追って 火を燃やせ 知恵 羽根の 見よ剣抜き 誇りさ 美しい瞳 まるで冬の朝 『皿のいろは』うまそーな匂い! 鱗でチップスを ソムリエ秋へ練る 肉焼け爆ぜたヒレ いわし汁も飲めよ 皿を見る カヌレぽよんと 『耳ノイロハ』星のハープ聞こえる なぜ讃美歌

          かたちのいろは

          『怪しきサーカスのいろは』

          世にも怪しきサーカスへ 無口なピエロ 眼は象牙 揺れぬブランコ魅入ってた 骨のワルツを踊りませよにもあやしきさーかすへ むくちなひえろめはそうけ ゆれぬふらんこみいってた  ほねのわるつをおとりませ  掴むロープに痩せねずみ 象もゆっくり火の輪抜け さぼるライオン足を舐め 汚れた街へ 鳩消えてつかむろーふにやせねすみ そうもゆっくりひのわぬけ さほるらいおんあしをなめ よこれたまちへはときえて 時計眠ってポツリ雨 千のロウソク揺れる闇 世にも不思議なサーカスは 終わらぬ旅

          『怪しきサーカスのいろは』

          『そうよ私は』

          そうよ私は鳥になる 室のセキレイ 門を開け スープ冷めぬ日 罪負って 屋根越え行くか ほら町へそうよわたしはとりになる むろのせきれいもんをあけ すーふさめぬひつみおって やねこえゆくかほらまちへ そうさ私は船になる カモメとレース競り合って ライオン積む夜 闇を越え 絹の帆広げ 町へ行くそうさわたしはふねになる かもめとれーすせりあって らいおんつむよやみをこえ きぬのほひろけまちへゆく そうね私は夢になる おやすみポプラ 森去って 銀のアローよ 群れを抜け 火星飛び越

          『そうよ私は』