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#028【絵本】うたが みえる きこえるよ

今日もホッコリ絵本の世界へ📚
絵本を読んだ記録として、感想を書いています。



まずは一言

エリック=カールさんシリーズ。
今回もさすが!絵もさることながら、構成力がすごいです。


今日の絵本

『うたが みえる きこえるよ』

エリック=カール さく
もり ひさし やく
発行所 偕成社(1981年)


感想

この絵本にはほとんど文章がありません。
はじめのページにバイオリニストが現れて、こう伝えるだけ。

みなさん!
わたしには うたが みえます。音楽が えがけます。色も きこえます。
   (中略)
わたしの 音楽は ひとりでに かたりだし、色は おどりはじめます。
さあ! 
あなたも 耳をすませ、 空想のつばさを ひろげて、
絵本のなかの うたを みてごらんなさい。

『うたがみえるきこえるよ』より


バイオリニストが奏でる音が、エリックとカールさんの色で表現され、
ページをめくると本当に音が聴こえてくる気がするから不思議です。

編集から【感覚を扱った絵本】とお題があって作られたようですが、人それぞれに感覚が違うように色んな読み方・聴こえ方・感じ方が出来る絵本だと思います。


クラシックに疎い私でも、名前は分からないけれど聞いた事がある数々の曲を引っ張ってきていましたから(笑)、胎教でクラシックを聞いていた赤ちゃんが大きくなってこの絵本をひらいた時、脳内がコンサートホールになって次々と曲が響き渡るイメージ。

登場した時は真っ黒だった演奏者が、ステージを降りる時には奏でたいろで体中カラフルに充填されているところが、その人の魂や人生を込めた演奏だったことが感じられました。

感性が豊かである子どもの時に、是非ひらきたい一冊です。

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