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【絵本】ゆきがやんだら /非日常は、待ち遠しさと少しの息苦しさとたっぷりの愛情と。

こちらも『絵本の日曜日』でも取り上げられていて、
冬になったら読もう!と思っていた絵本。

ゆきは やまない、
おひるを たべても、おやつになっても。
ママは かいもの いくの やめた。
かわりに ぼくと トランプを した。

夜中からの雪で園バスが動かなくて園はお休みに。
雪の降りしきる一日。
ウサギの男の子はお外で遊べたかな?

『ゆきがやんだら』
酒井駒子/作
Gakken(2005年)


幼い頃。
朝起きて雪が積もっていたら大喜びでした。
私の住む地方は、滅多に雪が降りません。
寒い朝バケツに貼った水が凍っていたり、
道路脇に少しだけど積もってたりすると、
学校への道のりもワクワクしたものです。


この絵本のウサギの男の子が住む町は、
寒い地方なのかな?
窓の外はしっかり雪景色で、
降りしきる雪の絵が印象的でした。


静まり返る時間は、まるで別世界

お外にも出られず、
お父さんが乗って帰るはずの飛行機も飛ばない。

降り止まない雪によって、
お母さんと2人だけ世界に閉じ込められた感覚。
嬉しいような、どことなく窮屈なような。

酒井駒子さんの描く絵は、
男の子だけではなく、
見守る後ろ姿や横顔から、
お母さん側の心情もしっかり表現されています。

日常に雪がある地方では、
ワクワクや綺麗だけですまないでしょうね。

「ちょっぴり大変。やっぱり早くやんで欲しい」

そんな気持ちを感じると共に、
子どもの雪遊びへの熱望と
お母さんの子どもへの愛情が伝わる
ステキな絵本でした。




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