【物語】眠れる森の美女 ”No.13” Sleeping Beaty
私の好きなインナーチャイルドカードは【おとぎ話のタロット】とも言われている、物語をベースにしたカードです。
昔読んだことのある懐かしい童話や、意外と知らなかった物語もあったりして、カードへの理解も深まるかと、それにまつわる物語を読んで感想を記録しています(^^)/
今日のカード
大アルカナ13番、タロットカードでは死神のカード。
インナーチャイルドカードでは、眠れる森の美女の物語と紐づいています。
読んだ物語は?
『グリム童話 ねむりひめ』
世界傑作絵本シリーズ・スイスの絵本
フェリックス・ホフマン え
せた ていじ やく
発行所:福音館書店(1963年)
読んであげるなら 4才から
じぶんで読むなら 小学校中級向き
『グリム<初版>を読む』
著者/吉原高志・吉原素子
発行所:白水社(1993年)
『目で見るグリム童話』
著書/野村 泫
発行所/筑摩書房 ちくまライブラリー97(1994年)
読んで感じたこと
白雪姫のカード考察時に読んだグリム童話の手引書では『いばら姫』というタイトルでしたが、日本ではDisneyや世界の童話集などで知られる『眠れる森の美女』や、『ねむり姫』という方が馴染みがあります。
白雪姫の時もそうでしたが、グリム童話集初版から改版を重ねる度に、話の筋のなかの大切な点だけを記述する昔話の簡潔な文体から、創作童話的になっているようなのですが、このいばら姫においてはその詳細な描写が魅力となっているようです。
イタリア・バジーレの『太陽と月とターリア』とフランス・ペローの『眠れる森の美女』のストーリーは、王子様と結婚しただけで終わらずもう一波乱(嫁姑、人食い妃)あり、姫は二人の子供を産んでいるという共通点もグリムと比べて読めておもしろかったです。
『目で見るグリム童話』では、ストーリーの主要場面が一枚絵として描かれたいばら姫を目にすることができました。ヨーロッパで広まったコミュニケーションツールだったそうです。
物語とカードの関係(私の考察含む)
お祝いの席に招待されなかった13番目の魔女によってかけられた「姫が15才になった時に糸車のつむで指をさして死ぬだろう」という呪いを、完全に解くことが出来ないまでも「100年の眠り」に変えて、最後に残った魔女が姫に贈ります。
15年後、予言は真実となり城中のものすべては眠り込み、城がいばらに包まれた。助けようとする者がいてもそのいばらにのみ込まれ誰も助けることが出来ずに100年が経ち、たまたま通りかかった王子が難なく姫のところまでたどり着き、キスをすると姫は目覚め結ばれるというストーリー。
このカードは、物語の「100年の眠り」を思春期の数年間に紐づけているようです。
大体月経がはじまるのって、大体12,3才でしょうか?
月経が糸車で刺した指から出る血とか、凄い意味深(笑)
長い眠りは精神的に学び進化を遂げる時間として、子どもの変容である思春期がタロット死神のテーマ死と再生のプロセスに結び付いています。
姫に呪いをかけるのもカード番号と同じ、13番目の魔女だしね(笑)
また睡眠は「短い死」とも考えられ、寝ている間に体と心を一度リセットさせ、元気に目覚め新しい一日を始めるために必要な時間。なのでこのカードがリーディングで出ると眠りや休息の必要性を言われています。
誰しも通る思春期のような、不安定で繊細で上手くいかないような期間って大人になってもたまにやってきます。
でもそんな動いていないように思える時も、実は自分の内側でその成長や進化のプロセスが働いている、羽化する前の潜伏期間なんですよね。そんな時に出てくるカードじゃないかと思います。
休むことも重要!!しっかりとですね。