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#089【絵本】二番目の悪者

今日は大人の絵本の世界へ📚
記録として感想を書いています。




今日の絵本

『二番目の悪者』

作/林 木林はやし きりん
絵/庄野 ナホコ
発行所/小さい書房(2014年)




この絵本のテーマは・・・

著者が絵本で伝えたいことや絵本に込めたメッセージ。
私なりに感じたこの本のテーマは、

【真実を見極めることの大切さ】
【悪いのは一人だけではない】




私が感じた事

noteで見かけた作品ですがこれは…まさしく大人の絵本。
子どもだけでなく大人の私たちへも問題提起されていると思います。

これが全て作り話だと言い切れるだろうか?

『二番目の悪者』より

表紙をめくるとまずこの文章が。
そして扉に続くページには間違い探しのような二枚の絵があります。

右ページには、椅子に腰かけチェロを弾く演奏家。
左ページの絵は、そのチェロが大きな白い鳥に変わっています。

絵本を読み終わり、奥付には椅子に立てかけられたチェロと歩きだす白い鳥。
演奏家だけがいなくなっています。

え~?これって何を意味しているんだろう??
(誰か教えて欲しい^^;)




自らの利のため白を黒と平気で言い換える金のライオン
徐々に噂が独り歩きし国中に広がる
真偽を確かめもせず噂を信じた国民たち
誤解は解けると信じ苦笑いしただけの銀のライオン
結果・・・

「どうしてこの国は、
こんなことになってしまったんだろう」

(中略)

「ほんとうに、
金のライオンだけが悪かったのか・・・?」

『二番目の悪者』より


著者が投げかけている問題を何となく感じていただけるでしょうか。

利益のために悪に手を染める人。
自分からは動かず待っているだけの人。
情報時代に自分で調べずにマスコミやインフルエンサーの一見良く思える情報を信じる、お偉いさんの決めた不条理な方針に簡単に従ってしまう人々。

世界で色んな事が起こっている現在。
私たちの世界がどうなっていってしまうのか?
それは私たちにも責任があるということ。

また、これは善を善とし悪を悪とする二元論的な考え方に異を唱える作品でもあり、あらゆる人間関係についても当てはめられると思いました。


「嘘は、向こうから巧妙にやってくるが、
真実は、自らさがし求めなければ見つけられない」

『二番目の悪者』より


私たちは真実を見極めていられているでしょうか。
この絵本はタイムリーに私にも何かを訴えかけてきます。
私は何ができるのでしょう。考えさせらますね~"(-""-)"

うやむやにせず我慢せず、
言いたいことを丁寧に伝えられる自分、
何事も鵜呑みにせず、
色々な角度から物事を見られる自分でありたいです。



冒頭に書いたチェロを弾く演奏家の絵。
気になって夫に意見を仰ぐべく絵本を読み聞かせしてみました(笑)

チェロの絵が真実を、白い鳥は嘘を表し、
最後に演奏家がいなくなっている絵は、人のことだと言及。

ほぉ~奴め。
なかなか深い読みをしやがる(-_-;)

そう言われるとそうとしか見えなくなってくるのですが、
悔しいので私ももう少し考えてみよう。

読んだことがある方のご意見もお聞きしたいです♪





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