あの日私だけに歌われた「真っ赤な空を見ただろうか」
親愛なるあなたへ
夜は底冷えする寒さになってきたね。
日が落ちるのがとっても早い。
今日はBUMP OF CHICKENの「真っ赤な空を見ただろうか」についてお話したいな。
真っ赤な空を見ただろうか
聞いた事ある?
「涙のふるさと」のカップリングの曲。
私大好きなんだ。
この歌は今でもフルで全部歌える。
それくらい何度も何度も聴いたし、延々と頭の中でリピートさせてたんだ。
大学生の頃、広島の野外フェスでBUMPが出てね、この曲歌ってくれたんだよ。
ちょうど夕日が出てる頃だった。
藤くんはよくライブで歌の歌詞変えをしてくれるのね。
この日は、
「夕焼け空綺麗だと思う 心をどうか殺さないで
そんな心馬鹿正直に 話す事を馬鹿にしないで」
をね
「そんな心馬鹿正直に 話す君を馬鹿にしないで」
って歌ってくれたよ。
私の事を歌ってくれた、そう感じて泣いたよ。
これをBUMPが好きな子に話したらね、
その子はその子で、
お友達とお互い夕日を撮り合ってXで送り合いしてたんだって。
なんて素敵なことしてるんだろうって思った。
その子とお友達の笑顔が勝手に脳内再生されて、あまりに尊くてまた泣けたよ。
誰だってたった一人の特別な人に出会えたら、その人のまるごと全部知りたいし、いっそ2人でひとつだったらいいのにって、そう願うことも自然だよね。
でもね。
そうなのよ。
2人がひとつだったら、出会う日なんてそもそも来ないのよね。
「ひとりがふたつだったから 見られる怖さが生まれたよ
ひとりがふたつだったから 見つめる強さも生まれるよ」
見られる怖さがなんだっていうんだろうね。
見つめる強さを知った時のどこまでも戦って進める力には敵わない。
目の前の大切な人が微笑むことでの世界の鮮やかさ、あぁこの今の瞬間の為の今までだったんだと、
それまで自分にとっては辛かった過去さえ変容してくんよね。その「いま」次第で過去はどうにでもなるんだと知ったよ。起こったこと自体は変わらなくても、それまではあんなにも忌まわしいと思っていたのさえ、その捉え方が変化し自分を肯定してくれるものとさえなってくれる。
それは、大切だと思うその人に出会えたから。
BUMPの曲って、
ガラスのブルースの頃から、もうずっとずっとどの曲もたったひとつの本質を歌ってくれてると感じるのよ私。
そのたったひとつをね、いろんな面で切っていろんな切り口で、曲としていろんな表情を見せてくれてるだけなの。
その切り方や見せ方が、都度進化して深化して研ぎ澄まされていく。だから、どんな人にも「その人だけの」曲となっていくのよね。
あぁ、いつかあなたとお互いの見てる夕日の写真を撮ってさ、送り合いっこして
「今見てる」「同じの見てるよ」って笑い合えたらいいな。
今日も聞いてくれてありがとう。
心より愛をこめて。