【短編小説】営業中のバイクとバイクの接触事故のその後第1話
右手首辺りが激痛が走った。と、思ったら右側をミニバイクが私のミニバイクに接触しながら、猛スピードで突き抜けて交差点で転倒したのであった。
何だ何だ自動二輪車なら分かるがなぜミニバイクは左端を走ってないんだ?!明らかに、スピード違反で急いでいたようだった。片側一車線を交差点でUターンする為に減速して右側に寄せて走っていた時の事だった。
我が銀行の店舗から右側には出られず、必ず左へ約50メートル走行して交差点をUターンしなければ右側に行けないものでした。後で近所の人に聞いたところ、そこはTの字の交差点で、たまに事故が起きる場所だったようだ。
頭の中は真っ白だった。けれど、前方にこけてるミニバイクがあり、顔から血を流して倒れている男がいるのではないか!無我夢中で救護に当たった。我が店舗はすぐそばにあるが、その場を離れる訳にも行かず救護に当たるとともに店の上司に電話をし、続けて119番と110番をした。上司は相変わらず人ごとでした。私らのバイク事故を、後ろを走ってだろうと思われた女性が事故現場の左端にバイクを止めて眺めてみました。
女性
「何かあったら、言ってや!証言するから!あなたは悪くないから!」
現場から西へ約1キロ西の割烹経営者の奥さんでした。
現場に警察が来て、反則切符を切られ約1時間検証後、支店長とともに事故相手の治療に行った病院に車で向いました。
絵入り支店長
「小林、どうしてあんなことになったんや?!相手は事故で顔から血を流してるやないか!」
一方的に私が悪いようにまくし立て、最初は頭が真っ白でしたが、だんだん頭に来てました。何故なら、まずはどう考えてもこちらは全然悪くないのに。そして、部下の社員である私は家族見たいなもの。息子みたいなもの。
この人は自分の保身ばかり考えている人でした。病院に行って見舞いに行ったところ、大した事なく、顔にガーゼを貼り母親とロビーで立ってました。
2人の会話を聞いていると最終の大学の事業時限が迫っており、間に合わせたくスピード違反で前方不注意でした。
支店長は私の頭の下げ方が気に入らなかったのか、また、事故を起こしたことが気に入らなかったせいか店まで帰りの車の中で殆どずっと怒ってました。私も、追突されたせいか首と右手首痛く何でこんなにまで私が犯人扱いされなきゃ行けないんだと思い興奮してました。
絵入り支店長
「小林、当銀行が加入してる損保会社の保険の事もあり、お前が言ってた目撃者の所に寄って店に帰ろうか?本部にも事故の事を報告もせなあかんし!」
この支店長はホント自分のことばかりで、過去に自分が交通事故を起こした経験がある割に適当に早く済ませたかったようでした。
目撃者の割烹屋に寄って、経営者の言葉に私は救われました。
次回に続く。