零細SES企業の大半は滅びれば良いと思う
SES営業として働き始めて2年が経過した。
フルリモートで上司が干渉してこない職場環境のため、快適に働けているが、この業界自体は嫌いだ。日に日に嫌いになってる。
もうこれ以上中途半端な規模の零細SESが増えたところでどうしようもないので、思ってることを書くことにした。この業界が嫌いな理由をいくつか書くので、悪しからず。
SES営業職は脳筋低学歴の巣窟
小規模で1社先の要員をメインに営業するSES企業は、脳筋でゴリゴリ系の風土の会社が結構多い。特に自社の強みなんかない(どんぐりの背比べ)ので、必然的に営業は質よりも量を重視するため、ゴリゴリにならざるおえない。そのため、しつこいというか、粘着質な人が多い印象で、トラブルに発展しやすい。
ちょっと真剣に自分のキャリアを考えられる人はそもそもSES営業職は志さないので、低学歴の頭空っぽの人を採用して、数字目標だけを追わせる。結果として脳筋営業排出機関と化してるSESが多くなる。
こういう会社は契約が決まった途端フォローアップが雑になり、とにかく発注者の伝書鳩のように脳死状態で仕事をしだす。それで何か問題が起こると、ヤクザのような主張をしだして、自分たちがいかに悪くないかを必死で探し、問題の解決から程遠い議論を展開し出すので本当に厄介。
最近トラブルになったのは、高稼働で月45時間以上残業しているエンジニアが居たので「月45h以上は残業しないように稼働調整をお願いしたいのですが、一度ご相談させてください」と連絡したところ、「そんな話は参画前にしてない」と言ってきた輩がいた。労働基準法と36協定の話を丁寧にしたのだが、「現場に迷惑をかけてる自覚はないんですか?」と意味わからない返答が返ってきて、エンジニアには悪いがもう高稼働で諦めてもらった。正直に言って、あまりにも話が通じない人が多い。バカ犬に敷地内にうんこされてもわざわざ怒らないのと同じように、自然現象だと思って諦める方が良い。
そもそも労務管理なんて無縁な人が実質的にマネジメントする現場にエンジニアを送り出した時点で、長時間労働になりやすい。もはや労働時間に対する価値観が一般的な常識とは乖離してるから、構造的に破綻してる。
しょうもない大企業担当者のメンツを守る仕事
案件に入ったは良いものの、短期で離任するケースは頻繁に発生する。穏便に離任になるケースもあれば、揉めに揉めた結果、意味のない謝罪のスパイラルが発生することがある。
この場合は元請の採用権限のある担当者(部長、マネージャーとか)がキレ散らかし、下請けの担当者に責任をなすり付けた挙句、下請け担当者もどうしようもできないから、所属会社には元請担当者がキレてる旨だけが伝わってくる。
こうなると所属会社は元請担当者のメンツを守るために謝罪をしなくてはならず、さらには上位会社へも謝罪をしなくてはいけないため、謝罪周りで1日が潰れることがある。現場が相当悲惨なケースや、どんな事情があろうと大抵は所属会社が悪くなる。正確に言えば、どうにか所属会社が悪いことを証明しないと元請担当者のメンツが守られないのだ。
だから、元請会社に出向いて、元請担当者の上司がいる前で謝罪をするケースが発生する。これは極端な例だが、これまでに3回くらい謝罪訪問をしてるので、経験がある人が多いのではないだろうか。
基本的に発注者側が強すぎるため、もはやフェアな話し合いなど成立せず、謝ることしかできない。元請やエンドの社内政治に命を燃やしてる担当者がフロントに立ったら、もう運が悪かったと割り切るしかない。
最近だと、長期案件として参画したものの、現場が常時炎上しており(参画前の面談と話が違いすぎる)ストレスでうつ病になったエンジニアが半年で離任した。契約期間の区切りだったこともあり、事情も事情なのであまり揉めるような気配はなかった。ただ実際は、「毎週時間をかけてフォロー面談してあげてたのに、何が不満だったのか?離任につながるようは話は一切なかった」と元請担当者がお怒りでおさめるのに時間を要した。「部長が時間とって毎週〇〇してあげたのにー」とか、「どれだけフォローに工数さいたと思ってるのか」とか言ってくる人が多いが、考え方が気持ち悪い。キャバクラ行って今まで散々金を使ったのに、女の子が思い通りにならないと、お金返して欲しいって後になって言い出すおじさんと同じ思考回路。しょうもない大企業担当者のメンツを守るために、そして発注者の言うことは何でもかんでも「はい喜んで」と脳死で対応してきた下請けが、全てにおいて上から目線の勘違い管理職を生んでしまったに違いない。
こういう一部の大企業の人たちは自分が悪くならない言い訳作りに命をかける。例えば経営計画や事業戦略を立てるのにコンサルに数千万を支払うのも、自分の逃げ道を作りやすいからだと思う。結局誰かのせいにしやすいのがこの業界の構造だと諦めて受け入れるしかない。
SES営業マンに大した仕事なんてない
営業マンの仕事内容が限りなくシンプルでルーティンワークが基本なので大したスキルはつかない。営業事務に毛が生えた程度のレベルなので、1ヶ月もすれば業務の大半は身につく。ITに関する知見もいらない。わかってる風を気取るか、そのまま脳死でエンジニアに確認する人が大半なので、別に勉強しなくても普通にやっていける。熱量が高い人が損をする構造で、熱心な人同士でコミュニティが生まれて仲良くやってるのをたまに見かけるけど、そこまでリソースを割くほどの価値はこの仕事には感じられない。
僕はフルリモートで勤務してるので、大体午前中だけ働けば午後は連絡きた時くらいしか仕事はしてない。無理やり業務を作って、惰性で案件や要員の配信し続ける人も多いのではないだろうか。本当に1日8hも働くような仕事内容なのかずっと疑問だ。アホみたいに生産性の低い仕事だと自覚して、みんな自分を押し殺して仕事を全うしているに違いないと信じてる。
大半はエンジニアの敵でしかない
元請やエンドとの関係性が盤石で、チームでのアサインや案件も豊富でキャリアパスの選択肢をちゃんと提供できるSES企業は少ない。おそらく零細SESの大半は実質営業マン都合で案件に放り込んでるように思う。
特にエンジニアのキャリアや志向に関わらず、営業マンの誘導によって案件が決まるケースが多い。単価等の条件面・上位や元請との関係性、待機リスク等を考慮して営業マンにとって心地よい着地に誘導されているので、エンジニア本人の知らないところでキャリアが左右される。どの案件に入ってどんな業務をするかという大事な意思決定を営業マンに委ねてる構造になる。
正直に言えば、エンジニアを誘導することなんて簡単にできる。並行案件を勝手に潰したり、選択肢を絞ってあげれば良い。そもそも会社によっては、エンジニア本人に選択肢がなく、決まった案件に放り込まれるところもあるから、エンジニアは立場が弱い。
本来はどの案件が良いかや、どんな案件に行ったら今後のキャリアアップになりそうかはエンジニア本人が一番知ってる。情報をちゃんと全て開示した上で、現実的な落としどころを伝え、話し合う姿勢が大切だと思うし、その努力が必要だと思う。ちなみに僕は、エンジニアから気軽に相談されるような距離感の設定はせず、ものすごく機械的にビジネスライクに対応している。営業側が主導権を握りやすいように、エンジニアに出す情報を吟味するし、責任の所在をエンジニア1人に限定させ、変なバイアスをかけないためにも面談同席も絶対しない。最後は選択肢を恣意的に絞った状態で意思決定をさせるから、案件入場を断られることもない。表向きは案件を選べる、条件も開示と言ってるけど、そんなのは幻想。
さっき書いたことと重複するけど、何よりも業界としてSESは営業マンの質が低いという現実をもっと自覚した方がよい。零細SESの営業マンは、大手よりもさらに酷い。他の営業職と比べて営業スキルが身に付きづらく、他業界で使える汎用的なスキルがあまりないため、中途半端で行き場を失った残飯(=営業マン)が多くなる。これは構造的な問題だからどうしようもない。
所詮SESはただのピンハネに過ぎない
大体のSESはそれっぽいピジョンやミッションを恥ずかしげもなく掲げてるが、やってることはしょうもないピンハネに過ぎない。多重下請けだと、エンジニアを抱えてない場合は月末に作業報告書を横流しして、請求書を発行することだけが仕事になる。
上位会社と所属会社の間に挟まれて伝言ゲームに参加するだけで、特に何も価値は発揮しないけど、お金だけはもらっちゃうよっていうビジネスに何の意義があるのか教えてほしい。
伝言とお金の話(ピンハネ)しかできない、挙句現場では偽装請負が横行してるのを横目に、立派な大義を掲げ社会貢献性をアピールするのがこの業界の変わらないトレンド。
まとめ
結構色々書いたけど、零細SESが増えたところで誰も幸せにならない気がする。経営者が中途半端に儲かることはあるかもしれないが、その裏で犠牲になってるのは結局エンジニアでしかない。エンジニアはSESで働くならちゃんと会社を選んだ方が良いし、できればSESなんてやらない方が良い。
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