ギリシャ神話で「火星」を理解する|アレスと西洋占星術
「あなたの暴力と性欲"アレス"」
今回は"火星"を、ギリシャ神話のアレスから理解していきます。
火星が表す、
・情熱
・勇気
・欲望
・怒り
・エネルギー
とは一体どういうことか。 見ていきましょう!
■アレスの特徴
・最高神ゼウスと正妻ヘラの息子
・暴れん坊
・凶暴
・戦争の神
・性欲の神
・破壊
・怒り
・知性より暴力
・武器と鎧
・不人気(ローマ神話のマルスは人気)
・アフロディテと不倫
・美男子
・他の神からは煙たがられている
■アレスのエピソード
アレス(火星)のキーワードを元に、実際のエピソードを見ていきましょう!
①アレスとアフロディテ(金星)との不倫
火星の神アレスと金星の神アフロディテは不倫関係にありました。
前回のアフロディテ解説ツイートを読んだ方は既にご存知。「まんまやん...」って感じですよね。
美女アフロディテの夫は、鍛冶の神ヘパイストスというブ男。
(アフロディテは無理矢理結婚させられた)
不細工な旦那に満足ならないのか、アフロディテはこっそり美男子アレスと不倫をします。
ヘパイストスは妻の不倫に気づいていて、ひそかに罠を仕掛けました。透明なネットを作り、二人が密会するベッドに設置したのです。
結果、アレスとアフロディテが、よろしくやっている最中に罠が発動!
二人を裸で捉えたままに、ブ男ヘパイストスは、他の神々を呼び寄せ、二人がどれほど不貞を働いていたかを暴露します。
このエピソードは、火星の"情熱"と"欲望"を表しています。
他人の奥さんであろうと、「ほしい!」と思ったら禁忌・危険を侵してでも手に入れたい....??
火星は性欲も表しますが、納得ですよね...
僕らも自分の中の火星(性欲)には注意...(恐怖
②ポセイドンの息子を討ち取る
なんとアレスパイセン、神々ランキング2位である海王神ポセイドンさんの息子を討ち取っているんです...。
きっかけは、アレスの娘がポセイドンの息子に犯されそうになったせい。
娘が傷つけられたとは言え、神々の親族を討ち取るのは重大な犯罪です。
わかっていても、ムカついたアレスはやっちゃったんでしょう。死ぬまで殴ることをやめなかったらしく..。
このことは火星の「怒り」を表しています。
加えて、
・自己コントロールの難しさ
・自己中心性
・感情主義
・暴力
も象徴しています。
せめて話を聞くぐらいしてあげても...。
火星(怒り)に振り回されると、自分をコントロールできなくなるわかりやすい話です。
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③知性で戦うアテナにボロ負け
戦争の神はアレスの他に、もう一人アテナという女神がいました。
アレスこのアテナ様に何度も負けるんです。
ボロ負け。アレスも戦争の神ですが、アテナには全然勝てない。
アテナは知性に富んだ神。(母が知性の神)
冷静な計算ができ、ゴリ押しではなく、戦略を練って戦います。
感情にも流されません。
怒りに身を任せたり、勢いで戦っているアレスはアテナに勝てませんでした。
このことは「火星の暴力性」と、暴力は知性に負けることが象徴されています。
エピソードは以上になります。
火星は「凶星」とされますが、アレスにいいエピソードは全然出てきませんでした。涙
ちなみにアレスはギリシャ神話の中でも人気のない神です。
(のちのローマ神話のマルスと同一視され、人気が出てきます)
■その他、アレスと火星の関連性
火星(アレス)の微妙なエピソードが続いたので、少し擁護します(笑)
僕は各天体、良い悪いはないという立場です。
あくまで性質があるだけで、見る側面で良し悪しが変わるのは当然です。
少しニュートラルに見ていきましょう。
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戦争の神
戦いの神であるアレス。
これを西洋占星術の火星で解釈すると、
・エネルギー
・アクション
・主張
・攻撃
・防衛
と解釈できます。
怒りや暴力は、平和なときには有害ですが、有事のときには役立ちます。
自分の権利が侵害されているときに、主張できなかったり、防衛するエネルギーがなかったりすると、どんどん奪われちゃいます。
自分や仲間を守るのにも、火星の力が必要です。
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性欲の神
アフロディテさんとの話は微妙でしたが、「欲の力」は有用な面もあります。
「獲得したい!」「ほしい!」と欲情しなければ、恋愛は怒りません。
恋愛以外でも仕事や芸術、何か事を成し遂げるには「欲」のエネルギーが必要です。
大きな原動力である欲を、どこに放出するかが大事です。
大志を成し遂げる人は大きなエネルギーを持っています。火星の力なくして、強く生きるのは難しいでしょう。
西洋占星術における「恋愛の攻め方・アプローチ」が火星に表れるのも納得ですね。
ハデスと仲がいい
友達の少ないアレスですが、冥府の神ハデスと仲がいいです。ハデスは冥王星の象徴。
実際、火星と冥王星ってなんか近い感じしますよね。
怒りとか破壊とか。
火星の上位互換が冥王星って言ったりもしますし...。
神話的解釈として、アレスが暴れると(戦争をすると)、冥界の住人が増えるため、二人は仲がいいと言われています。
こうして神話の中での繋がりが見えてくると、本当におもしろいですね。
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■火星の年齢域
火星が育まれる年齢域は35~45歳です。
まさに社会でも「働き盛り」の時期。
若さゆえの躊躇がなくなって、思いっきり仕事ができてくる年齢です
仕事人として、一番脂の乗った時期。
おもしろいのは、占い市場でも相談が多いのは、この火星期の方「不倫」相談です。
アレスの話を見ても、色々納得感が...!w
■火星の守護星座
最後に火星の守護星座を理解して、イメージをより深めて終わりましょう。
古典占星術における火星の守護星座は、「牡羊座」と「蠍座」です。
●牡羊座のキーワード
・情熱
・勢い
・勝気
・主張
・先頭
・挑戦
・勇気
・行動
●蠍座のキーワード
・性(深い繋がり)
・強い意志
・情熱
・芯が強い
・やるならとことんやる
・執念
・負けず嫌い
・0か100か
・独占欲
・時に強引
今回のアレスのエピソードと照らしても、頷けますね。
再三ですが、こういうのを見ると「ギリシャ神話ってすげえな~。もっと色々知りてえ..!」となりますね??( 'ω'??)