
【中小企業の採用マニュアル】➄選考基準を設定しよう!
「採用って、どこから手をつければいいか分からない…」に応える「中小企業の採用マニュアルnote」へようこそ!
シリーズ第5回は、「選考基準の設定」です。自社の求める人物像を決めたら、その人物を選ぶための基準が必要になります。人物像を見極める選考基準について一緒に観て行きましょう。
1.選考基準作りの前提
選考基準作りにおいてまず考慮すべきは、そもそも中小企業には「オールマイティーな人材」が来ることは少ないという前提です。この状況を踏まえて必要な能力を明確にし、優先順位をつけることが重要です。
絶対に備えておいてほしい「マストな能力」と、あれば望ましいがなくても活躍可能な「プラスアルファの能力」に分けることが必要。マストな能力は業績を伸ばすために不可欠であり、これを基準に人材を選定します。
また、企業は選ぶ側であると同時に選ばれる側でもあるという認識を持つことが大切です。志望度と能力のバランスを考慮し、候補者が自社で働くことに魅力を感じるような環境や条件を整えることも、効果的な人材採用に繋がります。
2.自社をセルフチェック
これまでは企業が求職者をふるいにかけるような採用でしたが、現在の人口減少時代において、企業は求職者から選ばれる存在であることが重要です。
以前のように一方的に選ぶ立場ではなく、魅力的な情報を発信し求職者にとって魅力的な会社であることを示す必要があります。そもそも選んでもらえないということになりかねないので、売り手市場の中で自社の情報発信の現状を見直すことが大切です。
3.先天的な能力と後天的な能力
採用においては、先天的な能力と後天的に鍛えられる能力を見極めることがポイントです。先天的な能力には「明るさ」や「情熱」「粘り強さ」などが含まれます。入社後に急に変えろと言っても難しい資質です。
一方で、挨拶や「報・連・相」、ビジネスモデルへの共感などは、入社後に育成可能な後天的な能力です。この二つを明確に分け、先天的な能力を充分含んだ選考基準を設けることで、より求める人物像に近い人材を見つけることができるでしょう。
4.鍵は共感:内定辞退の事例
採用において、企業側が求める能力や資質を見極めることは重要ですが、同時に求職者の志望度や事業への共感も考慮しなければなりません。
ある地方の中堅企業の事例では、内定を出した7名のうち6名が内定を辞退してしまいました。理由は、能力や資質をしっかり見極めていたものの、求職者の志望度や事業への共感が欠けていたからでした。
このような状況を避けるためには、候補者の志望度や企業への共感度を確認し、選考過程でこれらを育むようなアプローチが必要です。企業が魅力的であると感じてもらえる情報発信や、候補者とのコミュニケーションを大切にし、相互の理解を深めることが重要です。
5.選考基準のマトリックス

選考基準のマトリックスで、縦軸を「事業共感」と「志望度」、横軸を「能力」としましょう。求職者の「志望度」と「能力」を2軸で考えることが非常に重要です。マトリックス右上の高志望・高能力の人材は理想的ですし、左下の低志望・低能力の人材は自社に合わないと判断できます。
注意が必要なのは、志望度が高いが能力が低い、またはその逆の[B]・[C]のケースです。志望度が低いが能力が高い人材に多く内定を出した結果、内定を辞退されてしまう。このような状況を避けるためには、志望度を高める取り組みをしっかり行い、選考過程でのコミュニケーションを大切にすることが求められます。
6.志望度と能力の2軸
採用の際には、求職者の志望度と能力の2軸で評価することが重要です。特に、志望度が高く能力が低い求職者には、入社後に育成することで活躍する人材に成長する可能性があります。一方で、志望度が低いが能力が高い求職者に対しては、内定を急がずにコミュニケーションを重ね、彼らの志望度を高まった時に決めることが大切です。
このように、求職者の視点からの志望度や事業への共感をしっかりと見極め自社の魅力を伝える双方向の関係を築くことが、現代の採用基準づくりに求められます。
7.カウテレビジョンの選考基準
カウテレビジョンでは、「1に共感」「2に人柄」「3、4がなくて5に能力」というほど、私たちの理念や事業への「共感」に重きを置いています。そして、「一緒に長く働きたい人柄」なのか、 最後に「あればいいなと思うぐらいなのが能力」という風に。
一緒に働いて豊かになっていきたいという想いで採用基準を決め、2024年は4名、2023年は7名、2021年は5名を迎えました。彼らと皆さんの会社では、どのように求職者の共感や人柄を見極めるでしょうか。
What's next?
次回のテーマは⑥「選ばれる理由の設定作り」。他社ではなく皆さんの会社が選ばれる理由作りについてお届けします。どうぞお楽しみに!
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「中小企業の採用マニュアル」を最後までご覧いただきありがとうございます!株式会社カウテレビジョン髙橋の助手・牛島が執筆しています。
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