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今日の引用 2021.6.5. 普段着

"「えーと、あの、失礼ですが、どういう御職業で?」とだいたい訊いてくる。「自由業です」と僕が言うと、銀行のヒトはまたよくわからない顔をする。「大工さんですか?」と言う人もいる。そりゃね、まあたしかにジョギングパンツとゴム草履とサングラスで銀行に来る方もどうかと思うけど、なにも自由業→大工という極端な発想することもないじゃないですか?だいたい大工は自由業なのか?"

村上朝日堂の逆襲|村上春樹/安西水丸 p11

ジョギングパンツというのは、あのマラソン選手が履く短パンだろうか?それとも単にジャージのことだろうか。ゴム草履を履いていたということは、ジョギングの帰りに銀行へ寄ったわけではないだろう。だから、このジョギングパンツとゴム草履とサングラスという風体は、おそらく村上春樹の当時の普段着だ。この連載当時は36歳ぐらいかな。

僕の普段着も似たようなもんだ。ルームウェアというものがなく、外へ出るときも同じ。最近暖かい季節に入り、サンダル、Tシャツ、ステテコが解禁された。もっと暑くなるとタンクトップになる。会社員じゃなくなってからは、夏はだいたいずっとそんな格好をしていた。サンダル、タンクトップ、短パンだったりステテコだったり、あと帽子、もしくはサングラス。

結婚して奥さんがタンクトップを嫌がり、上に一枚羽織るかTシャツになった。あと短パンも、昭和の小学生みたいな膝上10何cmの短パンはNGになった。みっともないというか、露出狂みたいだからだそうだ。そんなつもりはない。でも結局は似たりよったりの格好をしている。冬はパーカーにチノパン。もしくはデニム。当時の村上春樹とだいたい同じ年齢にあたる。

あまりにもみすぼらしいということで、去年よそ行きの服を買った。

夏服はタンクトップやらステテコしかないから、夏服もよそ行きを買おうという話になっている。男性でセミフォーマルやらスマートカジュアルとなると、シアサッカーの上下なんかが最近読んだ小説に出てきた。先日、スーツ屋の前を通り現物のシアサッカーを見てみると、かなりシニア感が強かった。ちょっとつらい。私も一応30代なので、もうちょっと年相応な服装が望まれる。タンクトップにステテコが年相応かどうかはともかく。

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