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今日の引用 2021.5.11. 本との出会い方

"本との出会い方。読んでいる本のなかで言及されていて。好きな作家が影響を受けた作品として挙げていて。ツイッターで見かけて。あるいは知人友人から教わって。僕に関していえばそんな出会い方が多いだろうか。

他にもウェブ上の書評記事や新聞の書評欄で知る人も多いだろうし、雑誌のカルチャーページを大切な情報源としている人もいるだろう。あるいは読書メーターなどの本に特化したウェブサービスで、趣味が合いそうなユーザーをフォローして、その人の本棚に登録されている本から選ぶ人もいれば、Amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」から次に読む本を決める人もいるだろう。出会い方はたくさん用意されている。" 

本の読める場所を求めて|阿久津隆 P43-44

そういえば、自分が買った本や読んだ本は、一体どんな経緯で出会ったんだっけ?そもそも覚えているかな?

本の読める場所を求めて|阿久津隆

例えば引用したこの本、『本の読める場所を求めて』をどこで知ったかというと、Twitter経由だった。僕は恵文社のTwitterをフォローしており、最近見かけたツイートがこれだった。

ここに『本の読める場所を求めて』は全く出てこない。ただここで紹介されている『読書の日記』という本を、どういう人が書いているのか気になった。東京でfuzkueという"本の読める店"をやっている人だと書かれている。本の読める店?それってつまり、何の店?

店のページを読んでいるうちに、店舗立ち上げの根幹となった理念がまとめ上げられたようなタイトルである『本の読める場所を求めて』という本があることを知った。そして今読み始めたばかりです。

書をステディー 町へレディゴー|安田謙一・辻井タカヒロ

前回引用した『書をステディー 町へレディゴー』とはどこで出会っただろう。これは明確に覚えている。市役所近くにあるレコード店、ワークショップレコードで平積みされていた。店主の人から「おもしろいですよ」と勧められ、その場で買った。

なぜ本屋ではなくレコード屋なのか。それは、そもそもワークショップレコードが辻井タカヒロ作の『京都ケチケチ買い物案内』に出てきたからだった。その辻井タカヒロさんが、『書をステディー 町へレディゴー』でも4コマ漫画を担当されている。

京都ケチケチ買い物案内|辻井タカヒロ

それでは、辻井タカヒロさんの『京都ケチケチ買い物案内』とはどこで出会ったか。これも明確に覚えている。これは以前に紹介した誠光社で、奥さんがたまたま見かけて買った。

やや高かったけれど、読んでみたら内容は抜群におもしろかった。この手の漫画だったらあるだけ読みたい。いつか『焦る!辻井さん』も読みたい。『京都ケチケチ買い物案内』には、上に挙げたワークショップレコード以外にも、古本屋の上海ラヂオなどが出てくる。

漱石全集を買った日|山本善行, 清水裕也

他に、最近読んだ本だと『漱石全集を買った日』がある。最初にこの本を知ったのは、出版社である夏葉社のページを見たときだった。なぜ、わざわざ出版社のウェブページを見たのか。それはこの、一人出版社である夏葉社の立ち上げストーリーを描いた『あしたから出版社』を読んだからだった。

『漱石全集を買った日』を知ったとき、最初は特に買おうと思わなかった。漱石そこまでだし、対談本だしパスかなと。しかしこの対談をしている山本善行さんの『関西赤貧古本道』を読んだらめちゃくちゃおもしろかった。

『関西赤貧古本道』は2004年に出た本で、その当時古本マニアだった山本善行さんは、その後2009年に自ら古本屋を開業されている。『関西赤貧古本道』のその後が読める、と思って『漱石全集を買った日』を買った。これは2019年という比較的最近に出た本だ。対談相手である清水裕也さんも、古本屋をなるべく多く回るために昼食は歩きながらおにぎりを食べるとか、ぶっ飛び具合がよかった。3日で50店舗回ったらしい。

最初にどこで出会ったか

今、挙げた4冊とどのように出会ったか詳しく書いた。簡単にまとめると

Twitter、レコード屋、書店、ネット(出版社のページ)

と、このようになる。こう書いてしまうと単純だが、Twitterで直接紹介されていたのは別の本で、レコード屋は店主さんとの会話がきっかけで、書店で買ったのも僕ではなく奥さんで、ネットで見かけても最初は買うつもりなかった。ややこしいというか、ハードルが高いというか。

パターンみたいなのも、あまりないな。僕自身は衝動買いをするならネットが多い。書店で偶然見たかけた全く知らない本を、その場のノリで買うっていうことはほとんどなくなった。だいたいが何らかの形で情報を得て、そそられた結果手に取るに至っている。

それはおそらく、僕自身が本を読むのを「しぶる」だからだろう。本を読む行為そのものは疲れるし、時間もお金もかかる。だから、本当に読みたい本しかなるべく手を出さないようにしている。そのせいで、出会ったり読むまでにこんなに遠回りしてしまう。

他の人はどうなんだろう?どういう経緯で本と出会い、買っていくのか知りたいです。

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