今日の引用 2021.4.19. 熱中した経験
"電車の中でちょっとした事件があったのだ。いつものように古書目録を見ていたら、すでに「古書目録の楽しみ」のところで触れた本だが、雑誌「作品」などを出していた小野松二の『十年』が、千五百円、ひと桁ほど安いではないか。
「よっしゃ、携帯で注文しよう」と思いたかったのだけれど、残念ながら携帯は持っていない。私はこのとき非常に慌てて、取り乱してしまった。よっぽど近くの席の女子高生に借りようと思ったのだけれど、
「あの小野勇のお兄さんの本、ほら『辻馬車』っていう雑誌あったやろ、小出楢