日本企業は海外進出をするかしないか!?...いつまで考えるのか。
海外進出をする!って何か?
あらゆるメディアやSNSで海外進出をするか?疲弊する日本市場のみでやるか?を判断しないといけません。というようなメッセージがありますが、海外進出をする!と判断したところで、現地法人でも作らない限りは大きな日々の稼働の変化ってないですよね。
要するに、判断する事より、その後にどうやって海外進出をするか?が明らかになる事が重要であり、行動できるか?が大事であると思ってます。
なぜ日本企業は海外進出を問われ続けるか?
日本市場が縮小していくのは言わずもがなですが、そこを打開する術が海外進出であると。ただ、日本人、企業はそもそも海外進出が非常に不利な企業やビジネスパーソンが多いです。海外進出=苦手な事をやる、そもそも知らない事をやるという日本企業が多いので、専門家に頼まないと!海外展示会に出店しないと!のようにコストが多くかかったり、企業としては一定以上の判断をする必要があるわけです。
ちなみに、日本人や企業が海外進出に不利だという理由は2つです。
1:日本人は海外の情報をほとんど持っていない。
日本人は幼い時から外国人との交流は、ほぼ0だと思います。
日本財団の調査によると、日本人18歳の若者1,000人のうち外国人の友達がいる割合は21.3%だそうです。あらゆる事に意識が高く、行動量が多い日本人の若者ですら、外国に友達がいません。
社会人になってから、”どこの国で売れるの?”、”どの商品だったらやれるの?”と考えたところで、経済誌や一般メディアからしか情報を獲得できません。今何が、どのようにしたら売れるのか?という情報を獲得する術をほとんど持っていません。これはシンガポールや香港のような地域だと、幼い時から外国人と触れ合って成人になるといった環境が多いので、外国に住んでいる友人に聞く事も容易ですし、その国に行った機会が多ければ自分で情報を収集していると思います。
2:営業費用が高い。
海外に営業をしよう!と考えた際にまず実施することは、展示会や商談会だと思います。または、単発的に取引先から紹介を得たり、銀行やパートナーから紹介を得たりするケースもあると思います。単発的に挑戦も良いと思いますが、本当に売上を伸ばそう!と考えた際には、定期的に営業活動ができる環境が望ましいと思います。ただ、展示会や商談会に出展するのにも大きく費用がかかります。僕らも日本企業の展示会出展サポートをやった経験はありますが、大体は100〜200万円ほどの費用をかけるケースが多いです。一方成果は、名刺交換が100〜300枚ほど、商談ができるのは名刺交換した企業の10%ほどなので、10〜30社ほどが平均値です。結果的には100〜200万円の費用で10〜30社の商談設定ができるので、1社あたり10万円〜20万円の費用をかけ商談をしているという計算になります。
まとめると、日本企業は、海外進出しようとする際に、
海外の市場・競合・トレンドなどの情報をほとんど持たないのに、
海外企業1社との営業機会を獲得するのに最低でも10万円かかる。
だからこそ、海外進出をするかしないか…ということについて、判断が必要だと思いがちだし、躊躇する日本企業が多いのではないかと思います。
海外企業と2万回商談してわかった事と日本企業に合った海外進出の流れ
改めて海外進出をする!とは何か?という事について理解を深めるべきだと思います。
弊社では400社ほどの日本企業の海外進出を支援しておりますが、その中で“うまく行っている日本企業”の共通点は、海外企業との商談からあらゆる情報を獲得しているという事です。要するに、『海外情報を獲得し、商談をする』のではなく『海外企業との商談をするたびに情報を獲得し、次の商談に生かす』という流れで実施しています。
【海外進出に躊躇する企業の流れ】
1:海外情報を獲得する。
2:最適な市場を選ぶ。
3:海外企業と商談をする。
4:海外企業から成約を獲得する。
【海外進出がうまくいっている企業の流れ】
1:海外企業と商談をする。
2:海外情報を獲得する。
3:最適な市場を選ぶ。
4:海外企業と商談をする。
5:海外企業から成約を獲得する。
まずは、海外企業との商談で成約を獲得する事ではなく、情報を獲得する事に優先順位をおくべきだと考えた方が望ましいと思います。
ただ、商談を獲得するために必要な費用自体は1社との商談あたり10万円以上になってきてしまうので、いかにここを安くするか?容易にするか?については、弊社のサービスを活用して頂くケースが多いです。
ヒト・モノ・カネというリソースを多く保有していない日本の中小企業だからこそ、大きな判断として海外進出を実行するのではなく『情報獲得からやってみよう』という軽いノリで海外企業との商談をスタートする事が海外進出においては重要な事だと考えております。
結果的に海外進出について『やるという大きな判断をしたからできた!』というよりは、『できる事をやっているうちに海外に進出していた!』という流れでできる事が日本企業にとっては適切な流れです。
また、そのために必要な商談準備やマインドの話もこのNoteにて定期的にお伝えできればと思っております。