夫婦喧嘩の治め方
夫婦や家族の生活では、ほんの些細なことがきっかけでケンカになってしまうことがよくある。
とある言動がきっかけでケンカが始まり、お互いに感情が昂り、言わなくても良い余計なことまで言いあい、やがてそもそも何が原因でケンカが始まったのか分からなくなったりすることもある。
些細な口論が発展して、お互いあとに引けなくなり、致命的な亀裂を生んでしまうこともあるかもしれない。
そんなどうしようもないことでパートナーとの縁を切って欲しくはない。
早いところ結論を言おう。
その方法は、、
『相手に感情をぶつけるのではなく(感情的になるのではなく)、何が嫌でどう思い感じたのかを冷静に伝えること。』
なんだ、そんなことか。と思う方もいるかもしれない。
でもやってみるとこれが意外に難しい。
ケンカになるのは、お互いが相手のやっていることや言っていることを理解できないときがほとんど。
争いや戦争になるのも、きっかけは互いに理解が出来ないことから始まる。(もちろん一方的な侵略というのもある。)
治めるためには、条件がひとつだけある。
互いにケンカをやめたがっていること。
毎回のケンカに飽き飽きしてて、それでもついついやってしまい、辟易しているくらいであるとちょうどいい。
例を挙げてみよう。
夕飯を食べ終えて一息つこうとした時に、妻の視界に脱ぎっぱなしの服と鞄が床に転がっているのが目に入る。
妻: ……。
妻: なんで片付けないの?!
夫: あとでやろうと思ってたんだよ
妻: あとでって、いつよ?!
夫: 少し休んだらだよ!帰ってきて食べ終わったばっかりで動けないだろ!
妻: そうやって片付けた試しがないじゃない!
…………………
少しでも分かって欲しいばっかりに攻撃的な言葉がエスカレートしていく。
でも分かって欲しいのに、実は自分がその『分かって欲しいこと』については言語化出来ていないことがほとんどだ。
妻の分かって欲しいことは、脱いだ服を片付けてくれないことが嫌で悲しくて腹を立てていることである。
にもかかわらず、答えが返ってくるはずのない「なんで片付けないの?」という詰問になってしまう。
夫は、片付けないわけではなく、服を脱いだだけで、その時点で片付けると言う発想がなかっただけで、あとでやっておけば良いだろうと思って言っただけ。
【ケンカになるのは、お互いが相手のやっていることや言っていることを理解できないときがほとんど。】と冒頭に書いた。
それは、自分の考えていることや思っていることを言語化できないために相手に伝わらないことの裏返しだ。
自分が上手に言語化出来ないから、無意識に痛いところを突っつくように攻撃的な発言をしてしまう。
お互いに感情的になり、余計な一言で相手を逆撫でし、エンドレスな応酬を繰り返すことになる。
感情的になりそうな時は一息ついて、それがどんな感情なのか考えてみる。
腹が立つのか、悲しいのか、悔しいのか。実はこんな言葉をかけて欲しかったとか、労って欲しかったのか、褒めて欲しかったのか。
ケンカを一時停止して、スタートまで巻き戻してみるのもひとつの手だ。
お互いに冷静に言葉を交わせる程度に収まったら、どうしてそーゆう感情や気持ちになったのか、自分が嫌だと感じたことなどを話してみよう。話してみると意外とスッキリするかもしれない。
言語化するのはある種の訓練が必要だ。
(※言葉を使うには技術が必要とされる、という話を以前に投稿しています。
⇨ https://note.com/course_key/n/nb63aa09c412f
時間と興味があったらご覧いただけばと思います。)
出来れば普段から、互いに冷静な時に、考えていることや思った事を出しあってみることから始めるのが良いと思う。
テレビを見ながらでも良いし、何かしながらでも良い。
ただ一つそこで覚えておいて欲しいのは、相手の言ったことを否定しないこと。
我が家ではなるべく気持ちや感情、弱い部分も含めて交換させられるようにしているが、時折妻に核心をつかれタジタジになることがある。
身内だからと知らないうちに知った気でいても、話を聞いてみると「おっ、こんな風に考えていたのか!」と驚くこともある。
普段から気持ちや考えを話して循環させておくことで、いざケンカになってもいつもより冷静でいられることが増えてくるはずだ。
あれ、もしかして私はこんなしょーもない事に対して腹を立てていたのか、とアハ体験をすることもあるかもしれない。
終わりに。
こんなことを書きながらも、我が家はまだまだ未熟なため、ケンカはよくするが、以前よりケンカにかける時間は圧倒的に少なくなった。
不毛な争いを世界からなくしたい。
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