【音楽×珈琲 鑑賞録】11月30日~クロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール ラ・マルセイエーズ
音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【32日】
11月30日のテーマは、【周辺】
とりあげる作品は、
クロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール /
ラ・マルセイエーズ
です。
クロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール
Claude Joseph Rouget de Lisle
1760年5月10日 - 1836年6月26日
フランスの軍人・作曲家・作詞家
フランスの国歌である『ラ・マルセイエーズ』(La Marseillaise)は、一人の軍人が一夜にして作詞作曲した作品だというのを初めて知りました。
フランス革命の前夜、オーストリアへ宣戦布告したという知らせがストラスブールの市長、フィリップ=フレデリク・ド・ディートリヒ男爵 (Philippe Friedrich Dietrich) に届き、市長の要望で工兵大尉ルージェ・ド・リールが出征する部隊を鼓舞するために作詞作曲したのが始まりです。
この歌が軍を介して、テュイルリー宮襲撃事件の約2週間前にマルセイユ連盟兵がパリ入城の際、口ずさんでいたことをきっかけにしてパリ市民の間で流行しました。
歌詞はご存知のとおり、当時の血気盛んで、なかなかえげつないものですが、抑揚のついたリズムとメロディが高揚感をもたらしています。
たとえ時代にそぐわない歌詞だとしても、
長い歴史と人々の血と願いによってシンボルとなり、憲法に「国家はラ・マルセイエーズである」と規定するほど強固な国歌になっています。
少なからずこの歌がフランス文化に寄与し、フランス人のメンタリティにも影響を与えているわけで、今なおモチベートするものがあるのではないでしょうか。
多様な文化を見ていく中で、それぞれの国歌の特性について考えてみると、より独自の価値観や意思がみえてきます。それぞれの大切にしているものに理解を及ぼすにも学び深いものがありました。