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【音楽×珈琲 鑑賞録】3月11日~エクトル・ベルリオーズ 『レクイエム』 × 問-tou-ブレンドコーヒー

音楽観を鍛える鑑賞録。
それにあう珈琲をそえて。
3月11日のテーマは【音楽史】

とりあげる作品は、
エクトル・ベルリオーズ /
『レクイエム』
 ×
問-tou-ブレンドコーヒー

エクトル・ベルリオーズの名言
"Music and love are the wings of the soul."
「音楽と愛は魂の翼です。」

ルイ・エクトル・ベルリオーズ
Louis Hector Berlioz
1803年12月11日 - 1869年3月8日
フランスのロマン派音楽の作曲家。

今回は、エクトル・ベルリオーズの代表作のひとつ、レクイエム(Requiem)
正式には「死者のための大ミサ曲」(Grande Messe des morts)ト短調作品5
以前、フォーレのレクイエムを記事にしましたが、「三大レクイエム」とはいえないまでも、世界的に幅広くオーケストラのレパートリーになっている、クラシック音楽において重要な作品です。
演奏時間は約1時間25分と超大作。
この作品は1837年、ときのフランス政府に依頼されて4ヶ月という短期間で仕上げました。当時の時代背景的にも本人の心意気においても急場しのぎな作品では許されないなか、よくぞこんな大曲を仕上げたというものです。

奇才ともいわれるベルリオーズですが、その破天荒な行動から受けとれるのは、「集中力の深さ」
恋愛での奇矯な振るまい、金銭面でのルーズさ。まさにアーティストの鏡といえるくらい異端な行動を残しているベルリオーズ。
その性質が発露される音楽においては、独自の世界観があります。
行動の端々に密度の濃い、狭窄的な精神性が現れているけれど、だからこそ集中力のある作品を手がけている。

このレクイエムにおいては、依頼されて短期間で仕上げたにもかかわらず、当初予定されていた初演が中止になってしまいました。
そこをなんとか別の機会をとりつけ、やりこめる行動力も立派です。
借金苦でせっぱ詰まっていたこともあるのでしょうが、それにしても「人生、落下しながらパラシュートを組み立てる」といった姿勢を地でいくのは学び深いところがありました。

音楽にあう珈琲を考えてみる

このベルリオーズの音楽を受けて、淹れる珈琲も思考してみましょう。
今回は再び「問-tou-ブレンドコーヒー」を淹れました。

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こちらのコーヒーを飲み、レクイエムを聴きながら、年月を振り返ってみる。
ありがたいことにGoogleフォトが長いこと自分の歴史を画像で残してくれているおかげで、その映像で過去の記憶も甦る。
風のうわさで聞いた、2021年6月1日からGoogleフォトの無制限保存が終了するということを改めて知らしめられ、すべては有限なのだなぁと思う。
ただ、この記録を経たところで、いまの自分はどうなんだ?と問いも浮かびあがってきた。
また同じような行動をして、同じような記録を残していくのか。
楽しみは多様になっていっても、寂しさは一向に埋まらないじゃないか。
スクロールしながら悶々しているうちに時間は過ぎ、また明日を迎える時間が差し迫る。

さいきん気づいたことは、どんなに不足でも、「今日はいい一日だった」と締めたほうが幸せを感じられるということ。
たしかに建て前だけれど、悲観で締めても、ルサンチマンに嘆いても、幸せにはならない。それならまだ感じられたほうがいいだろう、と思う。

そんなこんな、また改めて気持ちのよい朝を迎えられるよう、どんなときも快く今日を閉じよう。
ということでおつかれさまでした。またあした。

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