見出し画像

【音楽×珈琲 鑑賞録】11月14日~エンリケ・グラナドス 『スペイン舞曲集』

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【48日】
11月14日のテーマは、【逸話】

とりあげる作品は、
エンリケ・グラナドス /
『スペイン舞曲集』

です。

エンリケ・グラナドス・イ・カンピーニャ
Pantaleón Enrique Joaquín Granados y Campiña
1867年7月27日 – 1916年3月24日
スペイン近代音楽の作曲家、ピアニスト

『12のスペイン舞曲』(Doce danzas españolas)または『スペイン舞曲集』(Danzas españolas)作品37は、1892年から1900年にかけて作曲したピアノ曲集です。

12曲からの小曲から構成されていて、
第1番 ガランテ または メヌエット
第2番 オリエンタル
第3番 ファンダンゴ または ガリシア舞曲
第4番 ビリャネスカ
第5番 アンダルーサ または 祈り
第6番 ロンダーリャ・アラゴネーサ
第7番 ヴァレンシアーナ または カレセーラ
第8番 サルダーナ
第9番 マズルカ または ロマンティカ 
第10番 悲しき舞曲 または メランコリカ
第11番 ザンブラ
第12番 アラベスカ

というタイトルがついていますが、グラナドス自身がつけたのは、「第4番 ビリャネスカ」、「第7番 ヴァレンシアーナ または カレセーラ」のみで、あとは出版社の人が後付けて名付けたようです。

初期の出世作として有名になった『スペイン舞曲集』ですが、
解説をみると、
「スペイン的な感性と独創性とが鮮やかに両立している。民謡や舞曲を直接取り入れてはいないにもかかわらず、ほとんどすべての主題、すべてのフレーズがスペインを実感させる。」
といいます。

たしかに時折、イメージするスパニッシュ感が出てくるのですが、「でました!」というようなフレーズではなく、なんか聴いたことある感触というような、叙情的でも軽快でも、発想にない旋律がどんどん出てきて驚かされます。

既成概念にとらわれないフレーズかつ、飽きることのない美しさを携えている音楽が1時間も続いていました。
後期の代表作『ゴイェスカス』もまた素晴らしい。
即興曲のような雰囲気を携えつつ、聴かせるものを飽きさせない工夫。
その真髄が窺える作品で、作曲や即興に学び深い2時間弱となりました。

いいなと思ったら応援しよう!