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【音楽×珈琲 鑑賞録】12月24日~マヌエル・デ・ファリャ バレエ音楽『三角帽子』

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【8日】
12月24日のテーマは、【主題】

とりあげる作品は、
マヌエル・デ・ファリャ /
バレエ音楽『三角帽子』
です。

マヌエル・デ・ファリャ・イ・マテウ
Manuel de Falla y Matheu
1876年11月23日 - 1946年11月14日
スペインの作曲家

三角帽子』(El sombrero de tres picos)は、ペドロ・アントニオ・デ・アラルコンがスペイン・アンダルシアの民話を元にした短編小説『三角帽子』を元に、グレゴリオ・マルティネス・シエラが台本、1919年に完成したバレエ音楽作品です。

台本作家グレゴリオ・マルティネス・シエラとは、以前にも記事にした「恋は魔術師」でも共作していますが、この作品の共作でバレエ・リュスに提供したことでファリャの人気と作家性を決定づけているのではないでしょうか。

情熱的な旋律が窺える民族音楽に印象主義の美しい構成音が聴き心地よく展開され、ファリャという他に類を見ないジャンル、カテゴリーになるような音響を持っています。

この作品ではパブロ・ピカソが舞台や衣装のデザインを手がけたことでも有名なようですが、関わる人々は当時最高の仕事人が選ばれており、それだけファリャの音楽に期待が寄せられ、周辺事情に富んでいたということがあるかもしれません。

第一次世界大戦という未曾有の時代背景のなかで、芸術に意味合いを求め、かたちにするだけでも困難だったはずです。
その難関をくぐり抜け、今日でも演奏される作品、そして現在においても聴き応えのある作品を手がけたファリャの力量は素晴らしいという言葉に尽きます。

難易度の高いハードルを超えたから価値のある作品が生まれたというわけではありませんが、ストーリーがあるアートに感心を引き寄せられることもあります。
地力を磨きつつ、自分だからこそできる物語性のある作品を手がけるようにしていきたいですね。

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