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【音楽×珈琲 鑑賞録】12月8日~モデスト・ムソルグスキー 組曲『展覧会の絵』

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【24日】
12月8日のテーマは、【謎】

とりあげる作品は、
モデスト・ムソルグスキー /
組曲『展覧会の絵』

です。

モデスト・ペトローヴィチ・ムソルグスキー
Моде́ст Петро́вич Му́соргский
Modest Petrovich Mussorgsky
1839年3月21日 - 1881年3月28日
ロシアの作曲家で、「ロシア五人組」の一人

組曲『展覧会の絵』(露: Картинки с выставки 英: Pictures at an Exhibition)は、1874年に作曲されたピアノ組曲です。
ロシアの画家ヴィクトル・ハルトマンの死を悲しみ、絵の展覧会を訪れた際の散歩(プロムナード)の様子を曲にしているのが特徴。
そのハルトマンの遺作展を歩きながら、そこで見た10枚の絵の印象を音楽に仕立てています。
曲間で挟まれる「プロムナード」が展覧会の作品を観て回るムソルグスキー自身の姿を表現していて、曲ごとに拍子も表現も違います。
同じモチーフを使いながらさまざまな表情を見せる「プロムナード」はムソルグスキーの代表的音響でありながら、展覧会の絵を表しているというタイトル曲も独創的で奇想天外な旋律に作曲者の底知れぬ力量が窺えます。

この作品はつい最近もとりあげた交響詩『禿山の一夜』と同様、リムスキー=コルサコフが発掘し、その後さまざまな音楽家によって編曲が行われています。
有名なのがラヴェルの管弦楽による編曲ですが、その後もホロヴィッツやエマーソン・レイク・アンド・パーマーと国境もジャンルを超えて親しまれるようになりました。

聴けばどの演奏家もまったく違う音響を醸していて、どれが原典に忠実なのか、もしくは必聴と言えるものがなんなのかは分かりかねるものがあります。
ですが、それほど版に違いがあるからこそ深堀りしがいがあって、その微細な差異や解釈の違いが面白く、複雑な音楽のコクがあります。
まさに絵画を見るかのような視点の違いを楽しむ音楽として、これから先も機会があるごとに新しい発見を楽しめそうです。

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