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「他者からどう見られるか」という不安がパフォーマンスを低下させる ーハーバード・ビジネス・レビュー記事よりー
こんにちは。紀藤です。2024年4月号のハーバード・ビジネス・レビューに『「他者からどう見られるか」という不安がパフォーマンスを低下させる』なる記事がありました。
タイトルを見た瞬間、うわー、めっちゃわかる・・・!と思い読み進めたところ、具体的にどうこの心理状態をコントロールすればよいか、などのヒントもあり、勉強になりました。今日はこちらの記事についての学びを共有させていただければと思います。それでは、どうぞ!
「他者からどう思われるかということへの恐れ(FOPO)」とは
パフォーマンス心理学者であるマイケル・ジャーヴェイス氏いわく、**「他者にどう思われるかということへの恐れ」(FOPO: Fear of People's Opinion)**は、病とは言えないものの、様々な場面で顔を出し、ネガティブな結果をもたらすと述べています。
たとえば、以下のような行動です。
自分の意見と違う意見に対して安易に迎合してしまう(承認を求める)
機嫌を取るために場の空気を読もうとする
面白くもない冗談に笑ってみせる
不愉快なことを言われても言い返さない
確かに、ふと思い返せば、昔勤めていた会社で、「営業同行で上司が隣にいると、顔が赤くなって上手く喋れず、汗が吹き出して真っ白になっていた」記憶がありました。
確かに、ふと思えば、昔務めていた会社で、「営業同行で上司が隣にいると、顔が赤くなって、上手く喋れず、汗が吹き出して真っ白になっていた」記憶がありました。
一人で営業に行くときは全然普通なのに、”隣で上司が見ている”→”うまくやらなければ後ほどダメ出しされる”みたいな恐怖感を勝手に覚えて(実際はそんなことないのに)、自分で自分を萎縮させていたことを思い出しました。
これは「承認を求めるあまりに、人生のコントロール感を放棄している」という状態だと記事では述べていました。FOPOという概念は、共通した学術的な言葉ではないようにも思われますが、非常に共感する内容です。
アイデンティティとFOPO
このFOPOに関連する考えとして、「パフォーマンスに基づくアイデンティティ」という概念があります。これは、「何かを行う際に、どれだけ上手にできるかを他人と比較することで自分自身を定義する」というものです。
こうしたパーソナリティの特徴として、以下の点が挙げられます。
不確かな自己価値
漠然とした失敗への恐れ
完璧主義
これらは、自分の能力発揮や人間関係に負の影響を与えると記事は述べています。
FOPOを乗り越えるためには、「パーパスに基づくアイデンティティ」を育むことが重要だと強調されていました。
パーパスに基づく対話をする
本記事は、特に職場における「他者からどう思われるかという恐れ(FOPO)」にフォーカスしています。そのため、職場での対策がメインテーマとなっています。
たとえば「仕事に目的意識を持つ」ことや、「自社のパーパスを明確に理解する」ことが効果的だと述べられていました。研究によると、この2つを持つことで仕事の生産性が高まり、成果にもポジティブな影響があることが分かったそうです。
では、具体的にはどうすればよいのでしょうか?
記事では、「パーパスに基づく対話をする」というアプローチが紹介されています。
<パーパスに基づく対話のプロセス>
1,従業員との対話
お互いがどのような人間かを理解し合い、自分たちの仕事が組織にどのような影響を与えているのかを語り合う。
2,チームのパーパスを皆で定義する
パーパスをチーム全員で定義し、共通の価値観を見出すことで、結束力を高める。
記事では、「FOPOに対する唯一最大の防波堤は、『明確な自己意識』と『強固なパーパスを持つこと』である」と述べられていました。
まとめと感想
「他者からどう見られるかという恐れ」は、目線が、上司や周りの目線に向いています。重ねて、他者と比較して自分のアイデンティティを保とうとする自己意識からやってきます。
この自信のなさに由来する、他者からの目線の意識を逸らすには、シンプルですが「何のために自分は仕事をしているのか(パーパス)」を改めて考え直すこと。そして、別に周りにどう思われようが関係ない、と思えるように思考を調整することと言えそうです。
でも、本当にそうで、営業でもそうですが「目の前のお客様に役立つんだ!」と強く心に決めることで、上司の目線が、気にならなくなったのでした。
たかが気の持ちよう、されど気の持ちよう。改めてそう感じた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!