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コミュニケーションは少なすぎるより、多すぎるほうがよい。
こんにちは。紀藤です。年末に向けて、本棚の整理をしております。
保存していたハーバード・ビジネス・レビュー60冊を見返しながら、noteに記事にして処分するプロジェクトを粛々と進めております。(あと40冊くらいになりました。もうちょっと・・・なのか?)
さて、本日のお話です。ハーバード・ビジネス・レビュー2023年7月号『コミュニケーション過多は問題ではない』の記事からの学びを、共有させていただければと思います。
結論を伝えると「コミュニケーションが少ないより、コミュニケーション多いほうが全然いいよ」というお話です。それでは、早速まいりましょう!
今回の論文
『Communication Miscalibration: The Price Leaders Pay for Not Sharing Enough』(コミュニケーションのミスキャリブレーション:情報共有不足がリーダーに与える代償)
著者:Francis J. Flynn, Chelsea R. Lide
ジャーナル:Academy of Management Journal, 2023年
1分でわかる論文のポイント
リーダーはフォロワーから、「コミュニケーションの量が多すぎる」「少なすぎる」ことについての誤解がある可能性がある。
研究者らは、(リーダーの)「コミュニケーションが少ない」はより厳しく罰せられるにもかかわらず、「コミュニケーションが多いこと」よりも「コミュニケーションが少ない」と見られる可能性の方が高いと想定した。
1つ目の研究では、リーダーシップ評価の質的コメント2,717件を調査し、リーダーがコミュニケーション不足を批判される可能性は、コミュニケーション過剰を批判される可能性の約10倍であることを発見した。
2つ目の研究では、米国成人の代表サンプルを用いて、このバイアスのさらなる証拠を得た。
3つ目の研究では、コミュニケーション不足のリーダーは「共感性が低い」とみなされるため、「リーダーとしての資質が低い」と判断されることがわかった。
4つ目の研究では、上司のコミュニケーションに対する従業員の認識と、従業員のコミュニケーションの嗜好を別々に測定した。そして、部下の認知されたコミュニケーションと好みのコミュニケーションが一致しない場合、従業員はリーダーに共感性が欠けていると判断し、ひいてはリーダーシップ能力が低いと判断した。
という内容でした。
まとめと感想
本研究で語られていたポイントは、以下の2点です。
・リーダーがコミュニケーション不足を批判される可能性は、コミュニケーション過剰を批判される可能性の約10倍である。
・リーダーのコミュニケーションが少ないと「共感性が低い」とみなされる。
そして、リーダーのコミュニケーションに対する評価は、以下のようなものであるとのことでした。
1位:適切なコミュケーションを取る(部下の嗜好にあった量である)
2位:コミュニケーションが多すぎる
3位:コミュニケーションが少なすぎる
相手が考えていることはわからないもの。
研究結果からも「コミュニケーションは少なすぎるよりも、多すぎるほうがよい」ということですね。当たり前のようですが、このように研究から語られると、より説得力が高まるように感じた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!