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「第63回 北上・みちのく芸能まつり」(その3) |2024.08.04 諏訪神社公演
8月4日 諏訪神社公演
8月4日、午前中は諏訪神社公演を観に行こうと動くも忘れ物をしたりバタバタしているうちに最初の団体の「台笠」の開始に遅れてしまう。。
そして、めちゃくちゃ暑い!
歩いて諏訪神社まで行くのになかなかの発汗量と日焼け。飲み物持ってこなかったのを後悔しつつも神社の近くへ来ると笛と太鼓と三味線の音が聞こえてくる。
台笠(北上市)
![](https://assets.st-note.com/img/1723389060081-q7l1y7haYS.jpg?width=1200)
台笠
江戸時代の華やかな大名行列踊りで、慶長元年(1596)、奥州土沢(花巻市東和町)の土沢城落成の祝いに大名行列踊りとして家中で踊ったのが台笠の起こりとされています。明治元年(1868)の頃、沼田(北上市村崎野)の青年がお国入りの大名行列を見て踊組をつくりました。
その後、明治5年(1872)に滑田に伝授されました。大正5年(1916)に中断しましたが、昭和25年(1950)に復活しました。太鼓笛、三味線、唄上げ、踊り手で、演目は道具踊、毛槍踊、手踊、添え踊(船方、花みよし)があります。
動画リンク:https://youtu.be/4CZPi3tx7B0?t=0&si=fCAuz6Z9NWqAJmc6
始まりに間に合わずも、息を整えてしっかりと鑑賞。
三味線が入る芸能は前日のおまつり広場で見た新平そそりさんさくらいで、実はこれまであまり馴染みがありませんでした。おまつり広場みたいに他の団体も近くで演舞して賑やかな場所ではなく、しっかりと見れる環境だとお囃子や唄にもよく集中できるのでとても良い。大名行列の踊りもまだまだ馴染みが薄いので面白いです。
伊勢流門屋太神楽(北上市)
![](https://assets.st-note.com/img/1723389119556-gDDt0Yg2r0.jpg?width=1200)
動画リンク:https://youtu.be/4CZPi3tx7B0?t=235&si=8pwxO641CVmB1G9L
伊勢流門屋太神楽による太神楽と、大黒舞の披露。
ネットで由来など調べられなかったので、公演前の司会者の紹介文を文字起こし。
幕末にしけんちょう(四軒町?)が伝えてきた太神楽が和賀町後藤へ、花巻のナカムラユウスケというお駒太夫(?)から伝わり、和賀の里周辺に伝搬して、明治8年に村崎野門屋集落へ伝承されました。
しかし明治の終わりに中断しましたが、戦後昭和24年に北上市では最も早く(戦後から)復活して継続しています。
門屋集落には江戸がいのくに(?)、和賀の大地に水路を作った奥寺八左衛門を祀る奥寺神社があり、産土の八坂神社があります。太神楽はこれらの祭りに奉納しています。
今年になって大黒舞に新たに女性も加わり充実を図っています。
毎月第二、第四日曜日の夜に練習して芸を磨いています。会員も募集しているということです。
どうやら、幕末に花巻のナカムラユウスケさんという方から和賀に伝わり門屋集落で伝承された太神楽ということが分かりました。一度明治終わりに中断したけれど、昭和24年に復活を遂げているんですね。それからずっと、70年以上続いているのは本当に素晴らしいですね。
お囃子は二台の締太鼓と手平鉦、笛の編成。太神楽なので、獅子頭は被って演舞するタイプ。御幣束と巫女鈴を持って囃子に合わせてシャンシャン。その後に二人獅子になって舞う。
太神楽が終わると次は大黒舞。
獅子の舞手だった方が笛に混ざり、もう一人は口上での囃し手。
![](https://assets.st-note.com/img/1723527473182-iUhpPCo0mD.jpg?width=1200)
行山流口内鹿踊(北上市)
![](https://assets.st-note.com/img/1723391191015-H6ny33OAaZ.jpg?width=1200)
動画リンク:https://youtu.be/4CZPi3tx7B0?t=1245&si=fsTyPHff4z46V1Jx
前日のさくらホールでも見た口内鹿踊。(紹介文はそのレポートにて)
司会者の紹介では流派が入り乱れて伝わっているとのことで、さらなる研究が必要ということや、仙台藩の厳しい芸能政策についても少し触れられていました。
始めは本殿へ向かって口上と太鼓を鳴らしてから、会場まで太鼓を鳴らしての移動。ステージで観るよりも外で観る鹿踊がやはりしっくりくる感じありました。
成田神楽(北上市)
![](https://assets.st-note.com/img/1723391738563-0XkJEA3IlV.jpg?width=1200)
成田神楽の由来について
「早池峰岳神楽から旧八幡村(現花巻市石鳥谷町)に伝授されたのが元禄元年(1686)で、その後文政6年(1823)に成田村上成田小原清三郎が習得したのが始まりとされる。
歴代師匠は初代小原佐太郎、二代伊藤藤八、三代小原孫之助、四代小原寅太郎、五代小原伝太郎、六代小原安美、七代小原重太郎、八代小原長蔵となっている」とありますが、現在は十一代目で伊藤勝彦さんが代表ということです。2022年に北上市指定無形民俗文化財となっています。
何年か前に岩手花巻市の大迫町(ワインと神楽の里!)で見た大償神楽。そして岳神楽、八木巻神楽の3団体のことを総じて早池峰神楽。またそこから派生して北上市にも早池峰系統の神楽が伝承されているみたいですね。なるほど!
舞初をしてから今年は200周年になる成田神楽。諏訪神社では権現舞の披露でした。司会者によると幕が無かった為に権現舞だったとのこと(?)でしたが、囃子の太鼓に合わせて獅子頭の口を鳴らす仕草などとても可愛いくて良かったです。
前日のさくらホールの小ホールでの神楽公演では八幡舞という演目を披露させていたようでした。
ここで、撮影していたiPhoneが熱ですっかりやられてしまって電源が入らなくなってしまいました・・・
かつ私も水分を摂らなかったのが運の尽きで少し熱中症気味にもなってしまい、続く函館鬼剣舞の公演は泣く泣く見られませんでした。(汗)
少し休憩と取りつつ、カーエアコンでiPhoneを冷やし続けたら無事に電源も入るようにもなり一命を取り留めました。本当、熱すぎました。。。
そして午後は再びさくらホール、鬼剣舞全演目公演へ
(つづく)
第63回 北上・みちのく芸能まつりレポートシリーズ
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