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モンゴル

(107番)  2017年  8月
「煌めきのモンゴル大自然」の旅へ行ってきました。
モンゴルは1994年以来、23年ぶりで2回目の訪問です。
参加者は5名でした。

今回のルート

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{モンゴル国}
面積: 156万㎢(日本の約4倍で国土の約80%が草原)
人口: 約318万人
首都: ウランバートル民族: モンゴル人(全体の95%)及びカザフ人等言語: モンゴル語(国家公用語)、カザフ語
宗教: チベット仏教等
簡単な歴史:
1206年 チンギス・ハーンがモンゴル帝国を建国
1380年 明がモンゴル帝国を滅ぼす
1911年 辛亥革命により清朝からの独立を宣言
1915年 キャフタ協定により、中国宗主権下の自治領に
1919年 自治を撤廃し中国軍閥の支配下に入る
1921年 活仏を元首とする君主制人民政府成立、独立を宣言
1924年 活仏の死去に伴い人民共和国を宣言
1990年 社会主義を事実上放棄。民主化・市場経済化の道を選択
1992年 国名を「モンゴル国」とし、民主主義国家の道を歩み始める――――――――

     1日目 8月9日
✈ 14:40 発 成田: ミアット・モンゴル航空(737-800)

長寿台風として19日間も日本付近を迷走した台風5号が、前日の21時ごろになってやっと温帯低気圧となって日本海へ抜けてくれたので、一安心。
飛行機も定刻通りに出発した。

  19:10 着 ウランバートル: チンギス・ハーン国際空港
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ウランバートル
時差:マイナス1時間
標高:1,350m
北緯47度55分、東経106度で稚内市とほぼ同じ
4つの山に囲まれていて、その間に流れるトーラ川沿いに街ができている。
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🚌 一端ホテルへ向かい、荷物を置いて近くのスーパーへ向かった。
個人的に沙棘(サジー)の商品に興味があり、ジュースやジャムなどを購入。

🏩 ウランバートル泊

     2日目 8月10日
🚌 ウランバートル市内の観光へ

→スフバートル広場(チンギス・ハーン広場)
広場の中央には、英雄であるスフバートルの騎馬像が立っており、その背後には美しい政府庁舎が建っている。彼は中国からの独立運動を展開し、「近代モンゴル軍の父」とされる。
しかし、1921年にモスクワでレーニンと会談をし、目指したのは社会主義国家であった。
ここはかなり、広くてモンゴルのゼロ地点の表示もある。

スフバートル広場
中央がスフバートルの騎馬像
右端はチンギス・ハーン像

→ガンダン寺
モンゴルにおけるチベット仏教の総本山で、1838年に第8代活仏ボグドハーンによって建立された。現在、900名の修行僧がいる。中には25mの高さの目を治す観音様がある。

ガンダン寺

新モンゴル技術大学 日本語学科(サプライズ観光
2014年に開校された近代的な建物を入っていくとサマースクールを行っており、日本語の授業を見学。皆、日本語がとても上手だった。

因みに我々のガイドのNさんは、日本に留学していたことがあり、流暢な日本語を話す。政府関係の通訳もよく頼まれるそうで、いかにレベルが高いかが分かる。

→国立モンゴル歴史博物館
原始石器時代から現代までの展示物が約5万点収蔵されている。
中国系、カザフ系、ロシア系などの衣装は似ているようで、少しずつ違っていたりする。アクセサリー類は重そうだった。
モンゴル人初の宇宙飛行士の服も展示されている。

国立モンゴル歴史博物館

昼食: モンゴリアン・バーベキュー

古都カラコルムの玄関口であるブルドへ
(約240km、約5時間)

まずは草原地帯へ向かうためにスーパーで水やアルコール類などの必需品を購入した。

高速の料金所を抜けるとロシアまでの線路が見えてきた。
運よく、途中で貨物列車(木材と石油)が走ってきて、その長さにビックリ。
※ 中国へ行った際にもロシアから大量の木材を運んでいるトラックを見たことがある。シベリア方面で切り倒されたのであろうか。

途中、砂丘地帯である「エルスン・タサルハイ=砂の飛び地」でストップ
ま、いたって普通の砂漠だったが、風紋は綺麗だった。

エルスン・タサルハイ

ここまでには、羊、山羊、フタコブラクダ、馬、牛、野鳥などが見られた。
私は羊の中でもお尻にベレー帽のような物がかぶさっていて、歩くたびにたっぷん、たっぷんと左右に揺れるさまが可愛いい種類が好きだ。

本日のお宿のツーリスト・キャンプに到着
もちろん、ゲルに宿泊する。
私の部屋はドアが閉まらずに、修理を依頼すると全部が木でできているので削って直してくれた。

ゲル

生憎の曇り空だったが、夕日が黄色、赤、オレンジ、紫といった色に染まり、とっても綺麗だった。

🏩 ブルド泊(ツーリスト・キャンプ)

     3日目 8月11日
世界遺産オルホン渓谷に位置するカラコルム
カラコルムは1235年に第2代皇帝オゴダイ・ハーンが興したモンゴル帝国の首都。
イタリアの商人・旅行家であるマルコポーロは、初代モンゴル皇帝フビライ・ハーンに拝謁した。ヨーロッパ人の東洋観に大きな影響を与えた“東方見聞録”にもでてくる場所。

(約365km、約2時間)悪路を走るのでクッションなどを持参するよう言われていた。

※     ガイドさんの説明によるとモンゴルは時代によって呼び方が変わり、匈奴(きょうど)→突厥(とっけつ)→契丹(きったん)となる。
第一突厥時代はトゥルク(トルコ)系の遊牧民によって552年に建国された。なので、古代トルコ帝国の建国日は552年とされている。
第二突厥時代は682年に建国され、後日訪問をするホショーツァイダム遺跡に石碑が残されている。

韓国のドラマを見ていて、こういう言葉がよく出てきて、一体どこの国を指しているのかといつも疑問に思っていたが、これですっきり。

→カラコルム博物館
石器時代,青銅器時代,古代都市時代及び現代という4部構成になっており、「モンゴル国」成立までの歴史が順を追って 理解できるようになっている。
ここは日本政府の援助によって建築された。

カラコルム博物館

→亀石
花崗岩でできており、碑文の台座として使われていたとされる。
最後のハーンの碑文(モンゴル語と中国語)が背中に乗せられていたが、現在は博物館に収められている。

亀石

※     中国ではこういう亀に似た動物を「贔屓びし」と言う。ひいきではない。
中国において、贔屓は伝説上の生き物とされている。それは、竜が産んだ竜生九子(りゅうせいきゅうし)の一つで長男とされる。背中に物を乗せることが得意なので、碑文がよく乗せてある。
中国へ行くと必ず、「亀ではないですよ」とガイドさんが注意をするので、今回も説明をしてみたが、通じなかったようだ。こちらの説明不足で、内容的にも想像上の動物と言ってもにわかには信じられないだろうから。
先月も中国へ行ったばかり(15回目)で、記憶に新しかったので言って見ただけなので、別に構わないが。
因みに「麒麟」は想像上の動物だという事は結構知っている人は多いと思う。

→エルデニ・ゾー(大仏教寺院群)
1586年に北元第12代アブダイ・ハーンによって建立された最初の仏教寺院。
四方を城壁で囲まれており、その城壁には108個の仏塔が建っている。
真ん中には寺院がいくつか建っていて中に入るとそこにはチベット仏教の世界が広がっている。

エルデニ・ゾー
N社のサイトより

※ 前回ここに来ていると思うが、こんなに綺麗だったかな?

昼食: ラム、スープとデザート
馬頭琴の演奏も聞かせてもらった。
「ホーミー」も聞きたかったが、このツアーでは含まれていないとの事だった。

その後、またサプライズ観光で「モンゴル相撲」を見せてもらった。
レストランの庭で4人のガタイのいい男性が戦ってくれた。
前回はナーダム祭で行われているのを見たことがあり、まさか又見学できるなんて嬉しいサプライズだった。

その後、一路、「花の国」と呼ばれるアルハンガイ県にある天然温泉の街、ツェンケル温泉へ(約3時間半)

壮大な草原を駆け抜ける途中には「アネハズル」というヒマラヤ山脈を越える鶴もいて感激した。

アネハズル

マーモットもピョンピョン跳ねていた。
ヤクも結構いたが、こちらのヤクはチベットで見たのと比べるとちょっと小型のようであった。
ツェツェレグ近くには川を渡る必要があって、ワゴン車で来て正解だった。

ツェンケル温泉到着
ここには第2代皇帝、オゴダイ・ハーンの隠し湯があることでも有名だそうだ。
温泉に入るには水着を着用する。入って見たが、温くて5分ほどで出てきた。

🏩 ツェンケル温泉泊(ツーリスト・キャンプ)
本日もゲルにて宿泊

満天の星空

車で10分ほど走った暗い場所まで移動し、ガイドさんが天体望遠鏡を用意してくれて、月を見てみるとクレーターがはっきりと見えた。
ペルセウス流星群は2個見られた。
昨年はここで21個も見られたそうだ。

     4日目 8月12日
朝は「ベリッ、ベリッ」という音で目が覚めた。
何と、牛が草を食んでいたのだ。自然の中で目が覚めるとはこういう事だ。

ケニアとタンザニアへ行った際にも朝は「グワーッ」とか「ギーッ」とか動物が鳴く声で目が覚めたことがあるが、それとは別の自然音だ。

遊牧民の家庭訪問
民族衣装を着て乗馬体験(遊牧民の引馬による)
私は乗馬はあちこちで経験しているのでパスをした。

→キャンプに戻って「ゲル」の組み立ての体験
こちらも私は腱鞘炎のためパスをした。兎に角、重い物が持てないから。

ゲル」の組み立ての体験
Y社のサイトより

ボーズ(餃子)作り体験
これは結構難しかった。

昼食: サラダ、スープ、ボーズ

その後はキャンプの付近を散歩
ジグール温泉
ここには梅木昭二さんという方のベンチに座った銅像があった。
お母さまと一緒にこの温泉でツーリスト・キャンプを造った日本人だそうだ。
モンゴルの大自然、素朴な遊牧民に惹かれてモンゴルで生涯を過ごし、両国の懸け橋として多方面で活躍をされた。残念ながら、若くしてお亡くなりになった。
また、海外に出て日本が誇れる方を知った。

その後は周辺の花を探しながら、散歩
ガイドさんからモンゴル語、英語と日本語で書かれた花のガイドブックをプレゼントされて、それを参考にしながら。

🏩 ツェンケル温泉連泊

     5日目 8月13日
朝、3時起きで、ペルセウス流星群を見るために昨日と同じ場所まで移動
とても寒くて、体がブルブル震えた。
暖かい飲み物を用意してくれたので、大分回復したが。
私は2,3個しか見られなかったが、他の人達は何個も見られたようだった。

その後、多くの渡り鳥が集う秘境ウギー湖へ
(約3時間半)

又しても道なき道を進んでいき、カラコルム到着

前回来た時は草原の中をバスで移動中、よろよろとあまりにも左右に揺れるので、おかしいと思ってドライバーさんを見てみると寝ながら運転をしていたことが判明!😓
それでも問題なかったのは、そのバスしか走っていなかったから。
その位、草原しかない。

ある時、急にバスが止まったので、ガイドさんが「それではここで青空トイレにします」と言ったので、皆降りて行った。
ドライバーさんが行く方向について行った人もいて、後で、「どうして皆を降ろしたんだ!」と怒ったとか。どうも、ドライバーさんは急におトイレに行きたくなったのだそうだ。
何だか、懐かしく思い出した。

ザハ市場
塩、チーズ、バター、お菓子、洋服や日用品などが売られていた。
疲れたので、その辺に座って休憩していると、ある人が両手にいっぱいベリーのような物を「貰ったからどうぞ」と言ってきた。あまりにもたくさんでビックリした。
私は遠慮したが。
案の定、後ろからガイドさんが追いかけてきて、「買うつもりがないのなら、そんなに貰わないでください!」と。
グループの人達の行動を見ていると旅慣れているかどうかすぐに分かる。

昼食: キュウリのサラダ、スープ、マトンのハンバーグ、マフィン
因みにキュウリなどの野菜は温室で育てているそうだ。

ホショーツァイダム遺跡(博物館)
カラコルムから北東へ約40km、オルホン川東岸にあり、8世紀の第二突厥王国のビルゲ・ハーン(兄)とキョルテギン(弟)の霊廟がある。
オルホン碑文ともよばれるビルゲ・ハーン碑文、キョルテギン碑文の実物を中心とした資料を展示している。
金の王冠の展示もある。
遺跡の発掘にはトルコ政府が協力をしている。

オルホン碑文

オルホン碑文とは730年代に唐の玄宗が突厥のビルゲ・ハーンなどの業績(第二突厥王国の復興)を称えて送った文を表は突厥文字で裏は漢字で書かれている。
19世紀末に発見され、これで突厥文字の解読が進み、中央アジアにおけるトルコ系民族の活動の様子が明らかになってきた。

ホショーツァイダム遺跡

ガイドのNさんは、学生時代にここで通訳のアルバイトをしていて、偶然、「銅製のナイフ」を発見したとか。銅製の鏡と一緒に展示がされている。

引き続き、道なき道を進みウギー湖へ

到着後、鳥類の研究所
JICAの援助で作られた施設
ウギー湖には14種の魚(パイクやイトーもいる)、129種の鳥類、266種の植物がいる。特に渡り鳥が多く飛来するそうだ。

その後、バードウォッチング
ヤマウズラ、ノガン、カッコウ、ヤツガシラ、クマゲラ、アカモズ、オナガ、カササギ、ベニハシガラス、ルリガラ、コウテンシなど。

本日のツーリスト・キャンプに到着
今日もゲルに宿泊

夕食: ホルホグ(羊の石焼)
姿焼きだったので、ガイドさんがほぐしてくれた。
今回食べたのは、臭いが全くなくて美味しかった。前回は臭いがきつくてちょっと食べられなかったので、満足。

ホルホグ

湖に沈む夕陽がとても綺麗だった。

🏩 ウギ―湖泊

     6日目 8月14日
今朝は朝陽も素晴らしくて、湖の水面と雲の合間に太陽が出て、四角く見えた。

ウランバートルへ戻る。
(約5時間)

再び、山羊渋滞、羊渋滞なども乗り越えて大草原をひたすら突っ走った。

ウランバートル市内に入り、
昼食: モンゴル風しゃぶしゃぶ

その後、カシミア店とノミンデパートで買い物
前回購入したカシミアのマフラーと手袋は今でも持っている。
その位、品質が良い。

→国立ドラマ劇場
民族舞踊のコンサート
踊りや歌など、どのパフォーマンスも素晴らしかった。
ここで、やっと「ホーミー」も聞かせてもらえた。

夕食: シャングリラ・ホテルにてバイキング
久しぶりに文明の世界に戻ったような気がした。

🏩 ウランバートル泊

     7日目 8月15日
✈ 07:55 発 ウランバートル: ミアット・モンゴル航空(737-800)
  13:40 着 成田

結び
ペルセウス流星群を期待して行ったものの、あまり見ることは叶いませんでしたが、大自然を満喫できました。


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