Rhodes Stage Mark IIの修理
一昨日からRhodes Stage Mark IIの修理を行っている。
RhodesピアノにはStageというパッシブのモデルと、Suitcaseというアンプ付きのモデルがあって、どちらもそれぞれの味わいがあり、Suitcaseの方が高級品というわけでは必ずしも言えない。
Suitcaseの魅力は、やはりあのプリアンプで、トレモロが付いていてリチャードティーがレコードの中で弾いているような、左右に揺れるトレモロを体感することができる。
Stageの魅力は、その持ち運びやすさ(とは言っても60キロあるけれど)とアンプによって色々な音を使いわけることができるところだろう。パッシブなのでエレキギターのように回路がシンプルでメンテナンスがしやすいところも気に入っている。
何と言っても、Suitcaseはステレオなのでパワー・アンプが2つ入っていて、スピーカーが4発も入っているので、故障しやすい箇所がいくつもある。パワー・アンプはなかなかリプレイスメントのものが世の中で手に入らないので、パワー・アンプが飛んでしまったら、代替部品を手に入れて治すかお釈迦にするしかない。
Stageの本体と、Suitcaseの上のキーボード部分は一見同じもののように見えるけれど、キャビネットからして作りが少し異なっている。Suitcaseはアンプに据え置くだけ、接地面積が大きいのでキャビネットも少しだけ薄く作られている。
電機楽器だから、アコースティックピアノのようにそこまでシビアには違わないけれど、プリアンプとキャビネットのおかげか音色もStageとSuitcaseではキャラクターが違う。
Suitcaseは太く曇った音がするのに対し、Stageは澄んだクリアな音色である。これは、私が今まで触れたことがあるRhodesの中での個体差かも萎れないけれど、経験上そういう音がすると思っている。
今回修理しているRhodes Stageは40箇所以上もPickupが断線しているようだ。いっそのこと、ピックアップも全て新品に交換しようかとも考えている。
しかし、こう円安が続くと、交換部品もどんどん値上がりしてしまい、困ったところです。