コロナが悩ませ、そしてコロナが暴く
胸を張って大声でウェルカーム!!私と話しにおいでよ!!と言えない状況というのはカウンセラーにとって死活問題ですよ。カウンセリングやサイコセラピーでお会いして話すことを業界用語?「セッション」と呼ぶことがありますが、お会いして話してナンボ!呼吸の間やちょっとした表情の揺らぎなんていうライブ感も大事にしていきたいのですよ、本来は。感染対策や何やら頑張ってお会いしてもコミュニケーションを阻むマスク!「目は口ほどに物を言う」なんて言葉もあるけど、やっぱり物を言うのは口でもありまして、マスクが!マスクが顔半面覆っているとやはり表情がわかりにくい!!困る!感染対策は必要だし頑張るけど、素朴に手間!やっぱり手間だよね!!!この状態いつまで続くの・・・
というのは、新型コロナのことがなかったら存在しなかった悩みでこれは「コロナ(そのもの)が悩ませている」状態ですね。
うーむ。対面でカウンセリングしにくいし、 webカウンセリングにもだいぶ慣れてはきたぞ!いつもよりメールも増えるし受付をスムーズにしたいし、メールを使いやすいメールアカウントに転送・・してそこから返信できるようにしたはずだけど、できなくなっている!?なぜ?(一応設定など確認してみるが・・)わからない…(ググる)おお!解決法を見つけた!が、解決方法に使用されているパソコン用語がわからない…(ググる)…わかった…あ、またわからない…(ググる)…(わからない→ググる、を繰り返す)わかったけど正解かどうかわからないので怖くて触れない…(ここまでで2時間経過)うう…●●さんに聞こう!…ってあああ…コロナの色々でお忙しくてそれどころではなさそう…自力でやらねば…基本的にやっぱりパソコン苦手つーか、わかってない…いろんな便利な機械ってなんとなーく使ってるけど「何がどうなってるか?」ってよくわかってないからちょっとした不具合で全く立ち行かなくあってお手上げになっちゃたりするんだよね…
このような悩みは(ほとんど愚痴だけど)、「コロナそのものが悩み」というよりも、それによって引き起こされた環境の変化やその適応の仕方から表面化する悩みが「コロナが暴く悩み」ですね。
この場合「パソコンが苦手」ってことも普段から変わらないけれどこれまではそれほど気にしなくてもやっていけた、でも、状況に応じてそれが「マズいこと」が露わになってくる・・・
コロナに関するストレスや悩みの相談を聞いていて大きく分けると「コロナ(そのものが)悩ませている」ことと、「コロナが暴く」ことでやってくる悩みの2つがあるなと感じています。また、そのことの両方。
前者には、感染への恐怖や経済的なことへの不安などがあるし、後者には、コロナによる生活の変化から気がついた自分や家族、夫婦や恋人などパートナーシップの問題や葛藤、一人暮らしへの将来への心細さや職場への不満などがあります。
前者には公的な支援を利用する・よりよい感染防止対策を考えるなど具体的な手立てや対処が必要だし、それがわかりやすくはっきりしている場合も多いですが、後者はなかなか複雑だったりします。日常がそれをこれまでうまくマスキングしてくれていてくれたからこそ。
また日常が戻ってきたら、その悩みは悩みではなくなっていくのかもしれませんので、通りすぎるのを待つのもテですが、お話しするなかで「コロナのことをきっかけに」と立ち止って考える方もいます。
どっちがいいってものでもないなと思いますが、なんにせよみなさんお疲れさまです、というきもちです。