なしたに・みほ(カウンセリング・ラボSORA)

カウンセリング・ラボSORA代表。個人事業主の心理屋さん。公認心理師/臨床心理士。相談業務歴約20年。教育・福祉から医療に15年ほど滞留。広い海原に自分を放流したところでコロナの波に襲われる。流れは読めないが筏は浮いているので、進むのみ。

なしたに・みほ(カウンセリング・ラボSORA)

カウンセリング・ラボSORA代表。個人事業主の心理屋さん。公認心理師/臨床心理士。相談業務歴約20年。教育・福祉から医療に15年ほど滞留。広い海原に自分を放流したところでコロナの波に襲われる。流れは読めないが筏は浮いているので、進むのみ。

最近の記事

LGBTQ・セクシュアリティに関する相談窓口の使いかた・選び方

セクシュアリティやLGBTQについての相談できる窓口が増えてきましたよね。それぞれどんな特徴や役割があるのでしょう?また、個別のカウンセリングの役割って?ということを少しまとめてみました。わたしは、10年以上、さまざまな相談窓口でセクシュアリティに関する相談を受けてきました。近年、いろいろな相談窓口が開設されており相談できる場所が増えてきたことをうれしく思っています。一方で、どこをどういう風に使ったらいいのかなあと思う方もいらっしゃるのでは?支援者の方もどのようにリファーすれ

    • 恋人はひとり、じゃなくてもいい。

      大阪のミナミのすみっこの絨毯座敷バーでバイセクシュアルのおにいさんにデボラ・アナポールの「ポリアモリー 恋愛革命」を貸してもらった。 狭いけど妙に落ち着く薄暗いバーで真っ黄色の表紙が鮮やかだったのを覚えている。 わたしと「ポリアモリー」という言葉の出会いだった。もう15年も前のこと。 なんで同じ人を好きな人と仲良くできないん? 同じ人を好きっていうだけで、なんでその人と競わないといけないことになってるん? 同じ人を好きな人ってさ、仲間ちゃう? 「こんなところいいよねー!」

      • 「帰宅部部室」はじめています。

        えーと、今月から「帰宅部部室」をはじめたんですね。 テキトーな時間に、仕事場を部室として開放しています。不定期ですが。開室時間はTwitter(@sorasara1103)で最新情報流してます。質問もDMでどうぞ。 なんかこう、このまま家に帰りたくないなー、ちょっと出てきたけどこのまま職場にも戻るのなんとなく物足りないなーとか、そんなときにちょくら覗いてくれたらいいなと思います。 ちなみに本日(2020年7月31日)は部室開放日。17:30-19:00。2回目です。

        • まきちゃんと同調圧力のこと(後編)

          私はまきちゃんに聞きました。 でもさ、トイレにみんながみんな一緒に行くわけではないでしょ?トイレに一人で行く子いるでしょ? <うん、いる> その子のことどう思うの?嫌? <ううん、その子はその子でいいと思う> 他の子はその子のこと避けたり嫌がったりしてる? <ううん、そんなことない> じゃあ、まきちゃんがその子みたいにしないのなんでなのかな? <…その子は、みんなが大事にしているものを大事にしていないから> <そういう子には、なりたくない> まきちゃんは小

          まきちゃんと同調圧力のこと(前編)

          結局、新型コロナの緊急事態宣言下でもお会いしてお話しをする方とは、なんやかんや対策しながらお会いしていたわけですが、 そんなstay home期の真っ只中(もうなんだかこの言葉が懐かしくすらある…今はもうポストコロナとか、with コロナとかそーいうのでしょう、うへー) 「大きな声では言えないですけど・・・」 「こんなことって不謹慎ですけど・・」 という枕詞をつけてお話しされる方がよくいらっしゃいました。 この続きには「本当は」「正直なところ」などと続いて、 「自

          まきちゃんと同調圧力のこと(前編)

          近況など本当にそれだけですが(動画まとめなど)

          もっとマメにnoteも更新しようと思っていたけど、日々に追われている貧乏暇なし人になっています。 新型コロナ関連の無料相談は色々な相談窓口も開設されたこともあって、草の根活動としては5月で終わりました。 100年に1回あるかないかとこの状況でzoomや電話であれやこれや細々とお話しすることで、いろんな人がいろんな場所でこの状況を生きている様子をお聞きして、 自分の見えている世界なんてやっぱり狭いもので、 違うところに立つと、世界は違って見えることを忘れてはいけないと改

          近況など本当にそれだけですが(動画まとめなど)

          コロナが悩ませ、そしてコロナが暴く

          胸を張って大声でウェルカーム!!私と話しにおいでよ!!と言えない状況というのはカウンセラーにとって死活問題ですよ。カウンセリングやサイコセラピーでお会いして話すことを業界用語?「セッション」と呼ぶことがありますが、お会いして話してナンボ!呼吸の間やちょっとした表情の揺らぎなんていうライブ感も大事にしていきたいのですよ、本来は。感染対策や何やら頑張ってお会いしてもコミュニケーションを阻むマスク!「目は口ほどに物を言う」なんて言葉もあるけど、やっぱり物を言うのは口でもありまして、

          コロナが悩ませ、そしてコロナが暴く

          私たちは新型コロナから何も学ぶ必要はない

          厄災から人生や自分のために何かを学んだり成長をする必要はない。 厄災は訪れなかった方良いに決まっている。 安心感や安全感でその人を包んでくれている日常性は壊れない方がいいに決まっている。 しかし、厄災はやってくる。理不尽だ。不運で不幸だ。 理不尽でも与えられたものから、何かを学ぼうとする姿勢は個人としては大切なものだろう。 しかし、学びや成長はそのひとの歩みの必然的な結果として、そのひとが見つけるかもしれないもの。その学びや成長には正解もないしゴールもないし、誰かが

          私たちは新型コロナから何も学ぶ必要はない

          「コロナしんどい」とカウンセリング

          児童支援の仕事をしている同職種の友人と話していて、この新型コロナで休校になり外出自粛が呼びかけられてから、子どもの虐待の相談件数が増えているとのことでした。 今朝、ネット記事でロックダウンの措置が取られている海外の都市ではDVの相談件数も増加しているともあり、外との交流の閉ざされて密室化した家庭やパートナーシップの中で、疲弊されている方も増えているのだと思います。 「外出自体は自粛しなければならなけど…」と言いながらもご相談に来られる方の中にも、「話しに来ないと本当に息が

          「コロナしんどい」とカウンセリング

          リモートワークで、気分が乗らない

          このようなご時世につき、リモートワークを命じられた友人は仕事用のパソコンを担いで帰ってきたそうです。 IT関連を生業としているひとなのですが、セットアップにひと苦労して私用のパソコンが乗ってたデスクに一緒に並べてモニターが4枚。なかなかの圧迫感です。(タイトル写真はそのお部屋) 友人のお部屋はこの部屋とキッチン程度らしいので、ほとんどパソコンと寝起きしているような雰囲気。 このライフとワークが物理的にかなり接近した空間はなんだか息苦しさを感じました。 私はあんまり「

          リモートワークで、気分が乗らない

          #自己紹介

          記事をいくつかUPした後で自己紹介していなかったのに気がつきました! はじめまして。臨床心理士/公認心理師、いわゆる心理カウンセラーをお仕事にして暮らしています。セクシュアリティのことに関係するNPO活動もしています。 queer的な自認があります。にんげんの多様性を愛しています。 お仕事していない時は、料理をしているか家族や好きな人たちと過ごし、本を読んでいるか映画やドラマを観たり家事をして寝ているか…(24時間って短いですね…) プロの癒し系ですがあまりキャラクタ

          新型コロナ関連ストレス相談行います(無料)

          「カウンセリング・ラボSORA」では今回の新型コロナウイルスによる経済的損失や就業や生活の変化によることでのストレスを抱えている方に向けての無料相談日を設置します。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響であなたの心の重荷や負担となっていることをなんでもお話ください。 ●実施日:4月3日・10日・17日・24日(いずれも金曜日) ●実施時間:9:30〜17:30  午前枠: 9:30-  10:00-  10:30- 11:00- 12:00- 12:30-   午後枠

          新型コロナ関連ストレス相談行います(無料)

          開業したらコロナがやってきた④

          コロナ、おまえは、なんやねん?どないせっちゅうねん?と(関西弁でなくてもいいのだが)独りきりで呟いて、どないしょー?と思った時にどこかに相談できるのか?どうすればいいのだ?と、調べてみた。(とりあえず大阪で利用できるリソース)、ざざっとこんな感じ。 とりあえずお金と雇用など現実的なところがなんとかなりゃなんとかなる方も多いので、こういうリソースは多いに利用すべし! 経産省 大阪弁護士会 全国社会保険労務士会 労働局 大阪市HP(新型コロナウイルス感染症に関する事業

          開業したらコロナがやってきた④

          開業したらコロナがやってきた③

          コロナ、おまえは、なんやねん?と問いかけてみるが、もちろんここではウイルスそのものの話ではない。 ウイルスが引き起こす心理・社会的な影響についてだ。 経済的な影響はもう多く人が「コロナショック」として扱っている。経済的危機は自殺と直結している。失業や経済問題を理由とした自殺を「経済的な死者」と呼ぶが、2002年から2003年の自殺者のピークと失業者のピークはほぼ一致して、その2つは強い相関関係にある。倒産→失業→自殺という連鎖が見られるのだ。また、自殺の動機は「健康問題」

          開業したらコロナがやってきた③

          開業したらコロナがやってきた②

          「コロナもクライエントかもしれない」と、寝る前のぼんやりとした頭で昨夜は書き終えたが、おそらくそれは、精神科医療の現場に居る限りは出てこなかった言葉かもしれない。私は精神科単科病院(精神科しか診療科がない病院)に勤めていたが、そこではコロナウイルスは日常の精神科治療のノイズとして対応するしかない。粛々と手を洗い、消毒し、手を洗い、消毒をし…病棟や外来からなんとかウイルスをブロックしようと躍起になりながらも、「穏やかな日常」「変化のない平和な毎日」という環境を提供すること自体が

          開業したらコロナがやってきた②

          開業したらコロナがやってきた①

          「開業したらコロナがやってきた」そんな事業主は私だけではないだろう。 2月の半ばに15年ほど勤めた病院を辞めた。3月中に開業準備をして4月から心機一転、メインの生計を小さいながらも自分のカウンセリング・ルームで得ていく…開業した理由はいろいろあれど、私にとっては小さくはない決断だった。 しかし、コロナがやってきた。 病院から移籍してくれたクライエントさんたちは3月から細々とカウンセリング・ルームを訪れてくれることになっていたが、それだけでは生計には足りない。新しいクライ

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