図鑑1-臨床心理士を解説
こんにちは。
臨床心理士・公認心理師の塩むすびです。
人間図鑑の第一弾!としてお試しで、
臨床心理士の解説書を作ってみたいと思います。
どんな人たちなのか、知っていただけると嬉しいです。
※あくまでも傾向として、なのであてはまらない方ももちろんいます。地域差もあるかもしれません(?)。何かとご了承くださいませ。
臨床心理士の生態
①繊細な人が多い
こちらは共感いただけるのではないでしょうか。
心理学部がいわゆる陽キャ集団、パリピ集団な大学は見たことがないです。
他の学部と比較した心理学生の特徴は・・・
・どちらかというと地味でおとなしい
・ぱっと見派手でも話すと根が優しい
・人見知りで不安緊張が高め
こんな感じでしょうか。
年齢や経験を重ねるほど繊細さは減り、
温かみや深み(人によっては我の強さも)がでてくる印象です。
若いほど繊細な人が多い理由。
それは、
元々不安になりやすくてそれを乗り越えるために心理を学びたいと思った方や、何かしら心に傷を追った経験がありカウンセラーに興味を持った方が多いためです。
自分も昔不登校でカウンセラーにお世話になっていた等、自分の経験を仕事に活かそうとされる方も多くいます。
子どもの頃入院してナースにお世話になり、ナースになりたいと思うようなった、という話はよく伺いますが、それと似た感覚ですね。
心に傷を負う経験をした後、それを引きずることなく、
パワーで押し進められるタイプだとあまり心理学に興味がわかないでしょうし、
自分の気持ちや傷つきに敏感で、心を見つめるタイプだと心理分野に足を踏み入れやすくなるのかなと思っています。
臨床心理士は、外向型の人よりも内向型の人が圧倒的に多いです!
②プライドがある
内向型の人はあまり自分の考えや気持ちをオープンにはしないですが、それでも心の内側には心理士としてのプライドを持つ方が多いです。
実際に一見穏やかそう、大人しそうに見える方でも、じっくり話すとめちゃめちゃ自分の意見を持っていたりします・・・人は見た目によりません、、
SNSをみると、心理の技法や枠組みをまちがって使っているなんちゃってカウンセラーに対して厳しい意見を持つ臨床心理士が多いこともわかります。
大学院ではカウンセリングのルールや倫理についてとても厳しく言われますので、それに反するやり方に我慢ならないのですね。
また、自分たちはお金と労力をかけて、大学院まで出て身を削って心理学を学んできた、というプライドもそこにはあるのではないでしょうか。
ほとんどの人が、心理分野やカウンセリングに関しては、「臨床心理士が一番だ」と思っています。
(違ったらごめんなさい…)
専門でない人が心理学を語ったり、カウンセリングで有名になってたりすると、恐らくあまり良い気持ちはしないでしょう。
③頭でっかち
臨床心理士は頭で考えることが好きです。
思いつきで何か言ったりはあまりしません。
俗的なものや、チャラさのあるものは好きじゃなく、
ルールや決まりをきちんと守ることや、理屈が通っているかどうかに重きを置きます。
だからなんちゃってカウンセラーもわりと嫌いなのかもしれませんね…。
研究者も多いですし、まじめな人、
曲がったことが嫌いな人は間違いなく多いです。
また心理学的には思考ー感情と言われますが、
圧倒的に思考型が多いのではないでしょうか。
フットワークは重め、考えることは好き、改革は嫌い、という雰囲気があるように思います。
④わりとピュア。
臨床心理士はわりとピュアです。
やっと可愛いところがでてきました。(?)
お金儲けは好きじゃない人が多いです。
相手に喜んでもらうことを本気で考えています。
そこが世間ずれしてしまうポイントでもあるのですが、
心理士がお金儲け第一主義になるよりはずっと良いと思っています、、
また、リアルな世界では人の悪口をあまり言わないです。
(※研究の世界ではいっぱいたたかれます)
空気を読めない人や、人の悪口を言う人がいても、
ある程度は「こういうの苦手な人なんだなー。」、「余裕がないんだろうなー」と、個性として受け入れます。
「この人ここがだめだよねー」という話をする心理士って本当に見ないです。これって結構すごいことですよね!
あと、お金儲けしようとしてる臨床心理士がいると大概はたたかれてます。
テレビに出て好きなことを話してても割とたたかれてます。
臨床心理士は、本当にクライエントのためになることがしたいのです。自己アピールをしたい人や、お金をもうけたい人には中々に厳しいです。
きっとチャラさが嫌いなのも相まってですね。
⑤給与の不満はある
臨床心理士になるには大学院へ行き、参考書をめちゃくちゃ買い、論文を書き、怒られ、働いてからも教育を受け学会に出向き………、すごくお金がかかります。
でも、院卒とは思えない給与をもらっている人がほとんどです。非常勤で仕事をかけ持つ人も多いほど。スクールカウンセラーとかも非常勤の方が多いですよね。
公務員や産業分野で働けばある程度の収入は得られますが、福祉施設や病院は給与水準が低いです。
そりゃ大学院を出ず、心理分野にお金や労力をそんなにかけず稼いでいるなんちゃってカウンセラーに文句も言いたくなります。
病院を除けば、カウンセリング1回1万を超える場所は多くあるかと思います。これは一切国からの補助が出ていないためです。
1対1で一定の時間をとる、しかも全部の枠が埋まるわけではないと考えると、経営側としては決して高くないのです。
塾や家庭教師、パーソナルトレーニング等で1対1の指導となるとそれくらいの値段はしますよね。
かつカウンセリング以外の収入源がない、事務の人にもお金を払う必要がある、となると・・・厳しい経営状況のカウンセリング施設は多いと思われます。
お互いのために、カウンセリングを保険適用にしてもらえるよう国にお願いしませんか・・・???
こうやって関わるのが正解
①あまり傷つけないようにしましょう
カウンセリングの場であれば、言いたいことはむしろ言っていただいた方がいいです。
また仕事であれば、厳しいことも止むをえません。
必要なことは言ってください。
ただ、プライベートでは優しくしてあげるのが吉です。
結構気にしいが多く(もちろんたまに例外もいます)、
そして気にかけてもらえると喜ぶ人が多いです。
また、プライドが傷つくと怒る人もいます。
「しょせん心理士でしょ」なんて言われたら、もうプライドがボロボロです。怒って明日職場に来ないかもしれません(だめだけど)。
面倒事を避けるためにも、色んな面で傷つけないようにしてあげると正解でしょう。
②詮索はやめましょう
自分のことをオープンにするのを嫌がる人はけっこういます。
そもそも、社交があまり得意じゃない人も多いです。
急に距離を縮めるとびっくりしてしまうので、怖がらせない程度に少しずつ距離をつめてあげてください。安心するととても心を開くでしょう。
そこまでしてあげる必要がない関係性でしたら、ビジネスライクに付き合うのが正解かと思われます。
③できれば指示ではなく、議論を
心理士は、「論理的かどうか」を重視する人が多いです。
意味のわからない指示を一方的にされると、結構いらいらします。
そのため、「〇〇なので〇〇をしてほしい」と理由を伝えたり、「〇〇をしようと思うんだけどどう思う?」と議論を持ちかけると、比較的スムーズに動いてくれるようになるかと思います。
その人なりの意見、を持っている場合が多いためです。
ただたまに自分の話が長い人もいますので、そういう時は理由を伝えてあとは指示、でよいかと思います(笑)
④お金の話より、どう人のためになるかを伝える
「これをすると儲かるから!」と先に言われてしまうと、その時点で抵抗をもつ臨床心理士は多くいます。
お金の話は最低限にとどめ、それがいかに人のためになるか、いかにそれが他の人にとって役立つものであるかを話す方が、お金の話をされるよりも喜んで動くのが臨床心理士です。
おわり
いかがでしたでしょうか。
以前カウンセラーの話をした時に臨床心理士びいきになってしまったので、今回はマイナスのこともたくさん書いてみました。
臨床心理士といっても元気な人、明るい人、社交的な人ももちろんいますので、そういう人が多めくらいで読んでいただけたらと思います。
もしこれは違うのでは?とか、
こういうことも言えそう!というものがあれば、
コメントいただけると嬉しいです!
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