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シルバー民主主義は選挙の手法の問題


シルバー民主主義は議会の年齢構成比で改善するものではありません。

支援者の年齢構成比の問題です。

支援者とは何か?

投票者ではないです。

「後援会」です。

投票では支援していることを示すことができないので後援会に入り、活動することで支援していることを示します。

選挙というのは、立候補届け出日までは選挙活動が認められませんが、後援会を設立して入会を促す形で支援者を増やしていくことは認められています。

よく議員は声を聴けと言われますが、

問題を抱えている人の声を聴けとか、現場で働いてる人の声を聴けとか、そういうことに思ってる人もいるのですが、そういうんではないのです。

最近後援会の人の話聞いてくれないなあ。聞いてほしいなあという声です。


この支援者の構成比がシニア層ばかりだと、立候補者がどれだけ若くても、その立候補者もシルバー議員なのです。


当然議会でもゴリゴリのシルバー発言をすることになります。

それをステルスシルバー民主主義と言ってみました。


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どの後援会にも属していない無党派層有権者は、意外にこの現実を知らなくって、年齢と写真だけ見て、「若い人に期待💙」などと言って投票してしまいます。

それに味をしめたシルバーさんたちが若い人を担いで選挙に出させる形、増えてるんじゃないかな・・・って気もします。



私の選挙の時は、後援会って絶対なくちゃ当選できないものなのかな?
と思い、
後援会を作らずに選挙に出るという試行をしました。
試してみたくなっちゃう性格なんです。
公示日~投票日前日までの選挙活動でした。

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懐かしい映像が出てきたのですが、
2018年に立候補したときの出陣式の模様。

確か友人がせっせと演説を撮ってFacebookで配信してくれました。(感謝
このとき普通の選挙のやり方が分からなかったため、
車に名前シートを貼って「選挙の軽量化に挑戦します」と話をしました。
選挙カーはこのように準備しましたが、可能な限り自転車で走りました。

司会をしてくれた叔母さんはあまりの頼りなさにめっちゃ心配したようですが、それを表に出さずにいてくれたので助かりました。



地区には一人ベテランの議員さんがいらっしゃったので
地区からの応援はありませんでした。お願いもしませんでした。
選挙期間中の村の人の反応は、
昔はこの地区からは3人議員が出ていたこともあるため
2人位出て当然、賑やかでいいという感じでした。
祖父も議員だったので、出ても当然というふうでした。



投票数が最低400ほどあれば当選できる町で672票いただきました。
4位でした。
Facebookで私の選挙活動を見ていた方は、SNS活用すれば勝てるのかなと思われた方もいたようですが、それはまったくそうではなくて
色々工夫していたので・・・そのお話はまた別の記事でいずれ。

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これで後援会を作らずに選挙に勝てることが一応証明できました。


私はできるだけ自分の倫理観を貫けるような形にしたかったし、町全体の利益になるような公平な視点を維持したいという思いがありました。女性議員が少ないので、町全体の女性を代表する立場でなくてはならないとも思いました。なので集まっていただいた支援者の方の色合いで議員としての自分の人格形成を行うことは避けたいと思いました。


また後援会の手法としても、友達や隣の家の人や親せきに名前を書いてもらってねと後援会入会申込書を渡し、そこに集まった住所にはがきを届けたり、電話番号に応援を頼む電話をかけたりするわけですが、

これって今の若い人にとってはどうでしょう?

永平寺町も昔は、家に鍵をかけなかったり、それでよそのうちのオジサンが入っていても気にしなかったりということが普通でしたが、今はプライバシーを守りたいという方が多いので、個人情報をやすやすと渡すのは抵抗があると思います。

新興宗教・マルチ勧誘や営業電話で不快な目にあうことも多いですから、後援会のこのような活動の在り方は、手伝う側にしても、受ける側にしても、ちょっとストレスだと思います。


この在り方ってどうにかならないのかなあ???ほんとにずっとこのままでいくのかなあ???と思うわけです。

紙代も今後値上がりしますから、無駄に印刷物刷るわけにもいかなくなっていくと思います。

若手地方議員の中には、議員活動報告会を開催して支援者を広げることに重点を置く人も増えています(今はコロナで苦労されていると思いますが)。



議員になって、色んな議員さんの選挙の応援に行きました。他市町の市議会議員選挙、町議会議員選挙、県会議員選挙、知事選、衆議院、参議院選挙・・・・議会活動とは別に、この応援活動がずっと続きます。

戦われ方はみなさんそれぞれで、選挙の在り方を変えていこうと皆さんそれぞれ試行錯誤されているということも学びました。

実力のある方の事務所に行くと、老若男女のバランスがよいなと思います。
支援者構成のバランスがよいと、老Aさんはこういってたけど、若Bさんはこういってたし、ご理解いただけませんか・・・?っていう感じで相殺もできてよいと思います。

しかし、シニア層は時間の余裕があるので後援会活動をたくさんお手伝いでき、役員もまかされがちです。若い人は仕事があってなかなかお手伝いできないので結局、後援会はシニア主導になりがちという構造です。

じゃあ結局民主主義はシルバー化を避けられないのかという部分では

アナログな作業されてるところがほとんどでしたので、すべての作業をデジタル化しちゃえば後援会は若手主導にできるし、仕事もスリム化できるのではないかなあ~と思います。

気合があれば、なんとかなります。


よくテレビなどでは、「政治参加って投票行動しかない」という言い方をされます。

政治参加には、後援会活動もあるのに、また行政に対しても議員にならずともパブリックコメントを出したり、何かしらの協議会に参加したり、色々参加の仕方はあるわけですが、どうして「投票行動しかない」というのか不思議です。

若い人はわりとそのままを受け止めて、「結局投票では社会を変えられないし」と諦めてるようですが、騙されてますよ・・・???と思います。

後援会で主導的立場にいたいシニア層のみなさんも、わざわざ若い人に政治参加しろとは言いません。


そう、「政治参加って投票しかないんだから選挙行けよっ」て言っていることでしょうね。。。


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