温故知新
先日、札幌市の白石区で会合があり、宿泊先の中島公園から会合場所まで徒歩で行くことにした。
スマホのナビアプリで検索すると、5km、所要時間は1時間10分と出た。
札幌の気候は仙台と違って爽やかである。
せっかくの景色を楽しみたいと思い、8時前に宿泊先を出た。
札幌の道は車線が広く直線が多いせいか、車のスピードが速く感じ、恐怖心を覚えながら歩いた。
しばらく進むとナビは細道を導いた。
車がいないであろう細道に入る。
車はいない。
マンションの間に通学路と思われる歩道であり、子供たちと付き添いの父兄が歩いている。
快適に歩く。
すると、直線の長い細道に出た。
不思議な道だ。
車道と完全に分離されており、車道の下のガードをくぐったと思えば、道の中央に現れる島。
100年は経つであろう白樺、桜、ポプラの樹木達
アサガオとコスモスが一緒に咲き誇っている。
川を埋め立てた道なのか?
考えながら歩いていると、上り坂になった。
陸橋になっており、環状通の広い車道の上を通過した。
川を埋め立てた道ではない。
謎が深まりながら歩いた。
歩き続けること数分、謎は解けた。
歩いた道は、
白石こころーど。
旧千歳線の廃線を利用した道である。
車道と分離している構造も、100年の樹木も、道の中央に現れた島も、全て廃線のインフラを残して現代にマッチするよう整備したらしい。
温故知新。
人々のアイディアで、廃線を生まれ変わらせたのであろう。
5kmを楽しく歩けたこと。そして、温故知新のお手本を作った皆様に敬意を表しつつ、会合会場へ向かった。