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モノづくりを通じて、やさしさでつながる社会を創る(前編):役員就任インタビュー 

2024年7月1日、これまでPdM(プロダクトマネージャー)として活躍してきた能勢が、執行役員(CPO/最高製品責任者、CHRO/最高人事責任者)に就任しました。
プロダクト開発の経験が豊富な能勢が経営メンバーに加わることで、今後のcotreeはどう変わっていくのでしょうか。cotreeのモノづくりへの想いや未来について語ります。

【執行役員 CPO/CHRO 能勢 愛美】
新卒では人材営業として入社、社内異動でPMを経験しその後はPM・PO・PdMとプロダクトマネジメントに従事 Yahoo!ショッピング内のアイテムマッチ(バリューコマース株式会社)、マナビジョン(株式会社ベネッセコーポレーション)やママリ(コネヒト株式会社)等のtoBとtoCのプロダクト開発を経て、株式会社cotreeへPdMとして入社。


モノづくりの力で、カウンセリングをブームではなく文化にしたい

――まず、能勢さんご自身についてうかがいます。学生時代からcotree入社までについて教えてください。

大学では、建築デザイン学科でグラフィックデザインを専攻していました。そのため大学の同期はデザイナーとして活躍していますが、私は学生時代からビジネスに強い興味を持っていて、就活ではデザイナーとしてではなく営業やコンサルを志望して活動し、説明会巡りからとても楽しんで回ったことを覚えています。

新卒では人材紹介会社に入社し、医療機関向けの営業を担当しました。その後社内システムを扱う部署に異動。そこで初めて社内顧客管理システムのリプレイスプロジェクトで要件定義から始めて、いわゆるPM(プロジェクトマネジメント)としてITのスキルを身につけていくと同時に、チームのリーダーとしてマネジメントの経験もさせていただきました。

そこからPMの仕事に魅力にはまり、次のステップではさらに大きな社外向けシステムの開発に携わりたいと思い、2社目に転職します。そこでは先輩PMの方々に囲まれ、体系的にPM業務を学び充実した日々でしたが、次はもっとエンドユーザーの困り事を直接的に解決できるサービスに関わりたいと考えるようになり、その後はtoCサービスに転換し、教育系サービスや女性向け相談アプリでPO(プロダクトオーナー)やPdMを経験しました。

――cotreeとの出会いと入社を決めた理由を教えていただけますでしょうか?

cotreeは「エンドユーザーの困り事を直接的に解決できるサービスに関わりたい」という私のキャリア軸にぴったりだった上、cotreeのサイトを初めて見た時、ユーザー体験をよく考えられているサービスだ、と興味を持ったのを覚えています。

cotreeのサイトを訪れると、まず「マッチング診断」が目立つように案内されています。初めてサービスを使うユーザーにとって、自分に合うカウンセラーに出会えるかどうかはとても重要だと思っています。cotreeでは「マッチング診断」を訴求することで、ユーザーのより良いカウンセリングに繋がっていると感じ、とても良い印象を抱きました。

もう一つの理由として、私のライフイベントがあります。前職にいる間に結婚し、プライベートの事情でフルリモートでの勤務でないと難しい状況になり、そこでフルリモート勤務ができる会社を探していたところ、ありがたいことに前職で上長だった西岡さんに声をかけてもらい、cotreeに入社することになりました。

――入社から3年ほど経ち、様々な変化があったと思いますが、今の組織の特徴や魅力を教えてください。

私が入社した当初は、自身がカウンセリング利用経験やメンタル不調に苦しんだ経験がある社員が多く、強い当事者意識の元でサービスが作られていました。
そして時を同じくしてコロナ禍が訪れ、オンラインサービスやメンタルヘルスケアの需要が大きく変化し、ITを活用したメンタルヘルスケアサービスが急増しました。それに伴ってcotreeも飛躍的に成長した時期でした。

しかし今はコロナ禍が収まり、外部的要因で成長した市場が落ち着いたことでサービスのフェーズが変わってきたと感じています。

これからは一時的なブームではなく、継続的な文化・社会のインフラとしてcotreeを届ける必要があるという使命感を感じています。
現在は、ユーザーに寄り添いながらも、より先の未来を考えて、まだサービスが届いていないユーザーへのアプローチや、ビジネスとしてどうそれを実現し加速させていくかを考えるべき段階ですし、現在はそれができる人材が社員として集まってきているなと組織としての成長も感じています。

2年に渡る大工事。涙を飲んだリプレイスプロジェクト

――様々な変化の中でも最も大きい出来事である、リプレイスプロジェクトが最近完了しましたね。プロジェクトの経緯を聞かせていただけますでしょうか?

実は入社当初は、別の大型開発プロジェクトに取り組んでいました。しかしそのプロジェクトはゴールが多すぎた上、当時は開発を全て外部委託していたためコミュニケーションロスが数多く生じ、プロジェクトとしてかなり難易度が上がっていました。
PMがいない状態でプロジェクトを進めていたことから、進行管理が十分にできておらず、プロジェクトの継続や完遂はとても難しい状況になっていました。

一般的に開発プロジェクトの成功率を上げるには、細かくゴールを分解し、一つずつアジャイル的に完了していくことが有効だと考えています。今のサービスは変化スピードが激しく、大きなゴールを設定してしまうと完了する頃にはユーザーや市場のニーズが変わってしまうという状態になりやすいからです。

実際に私が入社した時点で、2年前に目指した大きなゴールがまだ達成できていない状態だったので、まずはゴールを整理し最小化することが必要と考え始めました。
その中で最も優先順位が高いのがセキュリティの問題でした。検討した結果、ユーザーが安心してサービスを利用できるようなセキュリティを担保するためにサービスをリプレイスしたのが、今回のプロジェクトです。

プロジェクトを進めるに当たり、前に進行していた大型開発プロジェクトの反省を生かし、まず開発体制を内製化しました。
cotreeはメンタルヘルスを扱う非常にセンシティブなサービスで、ユーザーを熟知して細かい部分に配慮して開発する必要があります。その責任に当事者意識を持ち、アジャイルに開発していくために、内製化は必須だと考えました。

――リプレイスプロジェクトで最も苦労したことはなんでしょうか?

開発体制を理想形にするために、人員整理をした時が一番辛かったですね。
それまで開発を担ってきた方々に入社したばかりの私が人員整理を伝えることは、双方にとってとても辛い経験でした。当時の私は人事に関わる仕事をするのも初めてで、どうコミュニケーションをとって良いかわからず、泣きながら話してしまうこともありました。今振り返ると情けないと思いつつも、会社にとっても私にとっても、成長のために必要な変化でした。

しかしそれを乗り越えて開発体制を内製化してからは、とても良い変化がありました。プロダクトチーム以外の社員からサービスに対してのアイディアや意見が出るように仕組化したところ、想定外にたくさんの意見が継続的に集まり、会社全体が活発になってきました。社員全員でサービスを作っていく雰囲気にガラッと変わり、必要な重要な変化であったと感じています

――リプレイスプロジェクトによって、具体的にサービスのどこがよくなったのでしょうか?

セキュリティが最新の基準で担保できるようになったため、ユーザーの皆様に今後も永続的に安心安全にサービスを使っていただけるようになりました。
また、新たなシステムに移行したことにより、今後の追加開発がしやすい環境になり、サービスだけでなく開発組織としてもやっとベースが整ったように思います。これからはユーザーの皆様、そしてカウンセラーの方々にとっても、さらに使いやすくかつ新しい価値を届けることができるサービスに進化していくので、ぜひご期待いただければと思います!

(後編に続く)

リプレイスプロジェクトについては、プロダクトチームのnote「コトリーをもうちょっとよくするプロダクトノート」でも語っています。
ぜひご覧ください!


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