民泊日記 6
自分の家に人が来る。気の置けない友達ではなく、大事な人が。
そう考えたら、迷っていたいろんなことが急に決まりはじめました。
家の中はきれいに掃除して片付けて整えたり
アメニティや寝具も失礼ではないものを選んだり
生活感を出し過ぎない内装を考えたり。
中でも宿泊業で一番大事なのは、そう、食事です。
素泊まりという選択肢もあるのだけれど、近隣にはお店どころか
民家さえポツポツとしかない我が家。
隣まで100メートル、町内は8件、街灯もなく夜は真っ暗。
お客さんが食事に行ける場所がない以上、自分の家で出すしかありません。
そしてここで脚光を浴びるのが、登場済みのダンナです。
何回か悪いことも書いたけど(笑)、もちろんそればかりじゃありません。
ダンナはかなりの料理好きで、私が言うのもなんだけど、腕もいい。
この家を建てるとき、私ではなくダンナの希望で
業務用ガスコンロと大型オーブンをキッチンに導入した我が家。
普通の家では絶対作らないような料理を目当てに人が集まってきては
定期的に宴会が開催されていて、うちが民泊をやると知ると
「料理を食べるために泊まりたい」と言ってくれる人もいるのです。
これを活かさない手はない、絶対にない!というわけで
ダンナを料理長に任命、食事関係の一切を任せることに。
運営は私、食事関係はダンナ、とはっきり決めて主導権をもち
お互いのエリアには基本的に口を出さない、
というルールもなんとなく出来上がって
これでやっとそれぞれが自由に動けるようにもなりました。
だがしかし、ここでまたまたお役所登場。
「飲食店の基準に従い台所を改装しないと、民泊も食事が出せない。」
はい~~?開業マニュアルにはそんなことどこにも書いてなかったよ?!
だから台所の改装しないまま、開業許可取っちゃったんですけど。
どーしてちゃんと書いてくれないの?
一番お金がかかることを、こんな後出しジャンケンみたいに言わなくても…
と、この時ばかりはキレかかったら一応の救済措置(?)がありました。
「お客さんと一緒に作って一緒に食べるならOK」
なんですか、その不思議なシステムは。
でも改装資金はないし、台所自体は広さがあってみんなで料理もOKだし
装備的にはバッチリだし、もうそれで行くしかありません。
「民泊ですので、食事の準備、配膳などお手伝いください。
材料費は実費でいただきます。」
の一文をHPに加えた頃、去年結婚した知人が
「新婚旅行で北海道行くから泊めてください」と連絡をくれて
最初のお客さんになってくれることになったのでした。