366. 近視眼における白内障手術後の屈折安定性と眼鏡処方時期
Refractive stability and timing of spectacle prescription following cataract surgery in myopic eyes
Feng R, Wang M, Tao S, Liang F, Liu X, He C, Fan S. Ophthalmic Physiol Opt. 2024 Feb 14. doi: 10.1111/opo.13285. Epub ahead of print. PMID: 38351864.
目的:白内障手術後の近視患者において、術後の屈折安定時間を調査し、眼鏡処方の最適なタイミングに関するエビデンスを提供すること。
方法:この前向き研究では、中山眼科センターから116人の連続近視白内障患者を募集した。術後の自覚的屈折を1週間後と1か月後(4~6週間)に評価し、新たな眼鏡の装用間隔を記録した。Visual Function Index-14 (VF-14)質問票を用いて、視覚に関連したQOLを評価した。
結果:術後1週間と1か月で得られた球面屈折率(p = 0.33)、円柱屈折率(p = 0.65)、等価球面屈折率(p = 0.45)に有意差はなく、被験者は1週間以内に屈折の安定を得たことが示された。年齢や眼軸長が異なるサブグループにおいても、1週間後と1か月後の所見に有意差は認められなかった。1週間と1か月間の等価球面屈折シフトは、術後予測誤差と有意な相関があった(R = 0.35; p < 0.001)。術後1週間で新しい眼鏡を入手した患者は、116人中わずか5人(4.3%)であった。VF-14値は、新しい眼鏡を手に入れた後、85.77±7.24から90.45±5.39に改善した(p<0.01)。
結論:近視白内障患者において、自覚的屈折の安定化は1週間以内に起こった。白内障手術後の近視患者には、視覚に関連したQOLを改善するために、新しい眼鏡処方を行うまでの間隔を短くすることが推奨される。
※コメント
実際のところ臨床家の皆様の肌感覚ではどのくらいの期間で屈折が安定するのでしょうか。私は1か月くらいで〜と日々お話しています。