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父親って?どんな役割?

なんとなく子どもが生まれたら父親になると思っていませんか?

パパとか父親とはどんな人のことを言うのかと改めて聞かれて、即答できる人は少ないのではないでしょうか。

身近にイメージできる父親となると実父かと思いますが。
しかし今の時代、もっと育児に父親も参画しましょうと言われているので、実父がそうでなかった場合、なかなかイメージもしづらくなります。
次にテレビや雑誌等のメディアで発信されているタレントや有名人なども「イクメン」と呼ばれている人を想像しても、身近な感じがしないため、イメージし辛いところがあります。

今回は父親ってどんな役割なのか?と言う視点で考えてみようと思います。

ゴリラの「父親」の役割

今回は、何かと比較することで、その特徴を探し、言葉を定義しようと思います。動物を研究されている人の考え方を参考にします。

今回は、ゴリラを研究している山極寿一先生(京都大学 総長)の本をもとに考えていきます。(個人的に山極先生の考え方はシンプルでわかりやすいので、困ったときは山極先生と思ってます。)

「ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」」
山極寿一著 毎日新聞出版

山極先生によるヒトの「父親」のポイント

・動物のオスは子育てをしません
・母親から子どもを預けられる
・子供から信頼される
・社会(コミュニティ)で子育てを行う

ゴリラの父親
まず子どもを産んだ母親に認められ、子どもを預けてもらえるかがポイントになります。
さらに、子どもから信頼されるかが大事だそうです。

実際、育児をする男性からよく聞く話として、男性が育児でできないことの1番目は授乳。次にできないことで多いのが寝かしけです。子どもが寝るとき、一番安心できる人のそばでしか寝ることができず、それに値する人になっているかと言うことがポイントになることを考えると、なんとなくイメージしやすですね。

ヒトがもつ子育ての特徴

ヒトは他の動物と異なり「コミュニティ」を形成し、子育てをする仕組みを作り、子育てを行ってきました。その結果、密林から平地へと行動範囲を広げ、子どもをたくさん産み、育てることで生存出来たと言われています。

だから、父親という役割も、実の父親以外に、コミュニティの中で認め合うことでおじいちゃん、近所のおじさんなども関わり、子育てができるようになっているのです。母親や父親だけが我が子の面倒を見なくても、周りの誰かが子どもの面倒をみる仕組みになっていて、これは他の動物にはみられない特徴だそうです。

ヒトの父親とは

ヒトの「父親」とは、母親から認められ、子どもを預けてもらうことができ、子どもから信頼をえることができて、さらに社会との関係を築くことができる人になる。

まだゴリラ、次はヒトへ

最近、男性が子育てに参画する人が増えました。これは素晴らしいことです。しかしながら、山極先生の定義では、動物のオスは基本的には子育てをしないので、これは動物から霊長類であるゴリラになったということです。また、我が子だけを対象とするもので、まだヒトの父親になっていないと言うことになります。

ヒトであるならば、社会の「父親的役割」を担いなさいと言っています。
地域社会で子どもたちと関わり、子育てをしましょうということになります。
ここまで出来ている人はまだまだ少数なので、次はヒトの父親になるためにどうするかを考えていく必要があります。

ヒトの父親になるために

今の親世代は自分が子どもの頃から核家族で生活してきたので、家族外のコミュニティとの接点は少なく、地域の小さな子どもとの接点が少ない中で成長し、親になっているため、小さい子どもとの接し方を知らない人が多いため、なかなか現代社会におけるヒトの父親という役割は大変だと思います。

地域とのコミュニティへのきっかけとして、子どもを起点とする「パパ友」を作り、親子で参加できる遊び、BBQやキャンプ、時々パパ同士の飲み会などを企画することは、私の経験から有効だと思います。

とは言え、パパ友作りはママ友作りより難しいので、勇気ある1歩が必要となりますが、ヒトの「父親」になるためにチャレンジしてみてください。

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