シリコンバレープログラムに参加して
9日間(7/9〜7/18)のプログラムが終わった。
正直、質問すらできないくらいレベルが高く、刺激的なプログラムでした。
グローバルで活躍するスタートアップ、ユニコーン企業にシードステージやアーリーステージで投資していた投資家の話を聞くことができ、その人たちの世界観、考え方に触れることができた。そして久しぶりに他人の話を聞いて、心が躍って、興奮する体験をした。
このような素敵な機会を体験できたことに感謝。
そして、プログラムを提供して頂いたWiL、JETROそして経済産業省に感謝。
さらにはいろんな視点でアドバイスを頂いたメンターの方々に御礼をお伝えしたい。
シリコンバレーマジックが消えないうちに、
プログラムに参加して感じたことを記録し、今後アクションを起こしたときに、振り返ることができるように備忘録として残します。
プログラムからの学び
今回のシリコンバレーでの目的は、マインドを変えることでプログラムが作られている。
マインドが変わるきっかけをインプットとしてもらうことができたが、十分に毎日充実して過ごすことができたが、その日、その日で消化できてないところがあり、参加したメンバーと国内プログラムでシェアすることで、都度キャッチアップすることとして、学びを整理してみた。
1)行動せよ
始動のプログラムで一番はじめに「Thinker to Doer」ということを学びますが、シリコンバレーで活躍している人たちの話を聞けば聞くだけ、「早く行動を起こせ」と言われている感覚を受けます。また、実際に行動を起こしてきた人からの話であるので、リアリティとライブ感から強いパワーを感じ、行動もしていないのに何を質問したいのか?行動してから相談に来いと言われているようでした。
2)Think Bold
ここはできることを話すのではなく、やりたいことを話すところである。
自分が解決したい課題があり、実現したい世界のイメージを持っていることも前提であり、それを実現するためアイデアもあることが前提です。シリコンバーはそのアイデアをビジネスとして実現するための場所であり、価値を生み出すためのエリアであるということです。シリコンバレーには、そのために必要なヒト、モノ(テクノロジー)、カネが集まっており、それは世界中のトップレベルの人たちが集まる場所であるため、アイデアは大胆であり、ビッグでなかれば、シリコンバレーのリソースを活用することができない。だから、Think Bold、Think Bigでなければならない。
3)自分らしく
自分はどうありたいかが重要であり、周りがどうかは関係ない。
ここでは何が正解で何が間違いではなく、常に自分がどうありたいかが問われる。自分のありたい姿がブレるとゴールもブレる。例えば、スタートアップ企業では資金調達の金額やフェーズで企業の立ち位置をみることがあるが、そもそも自分の事業は資金調達が必要か?またVCから資金調達するのが良いのか、事業会社から受け入れることが良いのかも、自分がどうありたいかで決まるものであり、他人に何が適切かを聞くに値しないことである。
スタートアップを応援するメンターはメンティの実現したい世界を理解した上で、どんな選択肢があって、どれが最適なオプションかは示すことはする。
最後、決めるのは自分である。
4)ニーズが先行するシリコンバレー、制度はあとから考えろ
シリコンバレーの人たちはより良い社会を実現したいという思いから、こうなれば良いのにと考える社会とのギャップを、どうすれば実現できるかを、テクノロジーを使うことで解決しようとする。
テクノロジーで課題が解決できるのであれば、制度は後からでも良いという感覚である。
米国の国民性と思うが、自分たちがどうしたいかがメインであり、国、政府はそんな彼らをフォローするのか、邪魔をするのかで制度があと追いで作られているように思う。
また、より良い社会を創りたいという思いが浸透しているため、社会課題という言葉を使う必要がなく、どうありたいかから始まる。いちいち社会課題を解決したいと説明する必要がないのも、シリコンバレーの特徴である。
5)成功した後を今から考えろ
自分が実現したい社会をスタートアップではじめて、その世界を実現し、経済的にも成功したとき、自分はどうしたいのかは、成功してから考えるのではなく、今から考えておかなければならない。お金を手にした後、急に慈善活動をはじめても違和感しかない。
成功者にはそのお金を狙って良からぬ世界の人たちが寄ってくる。
自分がどうありたいかをしっかり持っていないと、不幸になる。自分だけでなく、家族も含めて狙われる。そんな人たちを何人も見てきたと。
6)強固な信頼関係によって成り立つマフィア
シリコンバレーだけではなく、世界中で共通であるが、信頼関係は非常に重要である。
始動でも「マフィア」という言葉で説明されてきたシリコンバーの人的なネットワークですが、そのネットワークは強固な信頼関係で成り立っている。マフィアを構成する仲間に迷惑をかけてはならないという思いから、人を紹介する時も、共有された情報も外部に漏らすことはあってはならないという自制が働き、信頼関係が維持されている。シリコンバレーの特殊性はこのマフィアにヒト、モノ、カネというリソースが共有され、より良い社会を実現するために活用されているところである。
7)移民の国であるから多様であり、寛容
米国は移民の国であり、それは今も変わっていない。
シリコンバレーを目指して、現代もスタートアップするために人が海外からチャレンジしにきている。そんな彼らは移民一世であり、その子どもたちは二世となり、この地で生活している。つまり、みんながマイノリティであり、多様なバックグラウンドを持つ人たちの集まりであるということである。
今回、日本から大学生と高校を卒業したばかりの若者がサンフランシスコでスタートアップをするために渡米し、テックハウスという2ベットルームに2段ベッドで8人が生活するという住環境で活動している若者にも出会った。彼らのバイタリティに驚きますが、多様性については年齢もバックグラウンドも多様であること含まれ、挑戦者に対して寛容なエリアである。
8)唯一無二の存在になれ
オペレーショナルなことをしていると、それは他人でもできるし、いずれハードウェアやソフトウェアなどのテクノロジーで代替される。しかし、人でしかできない、私しかできないことがあれば、それはテクノロジーで置き換わることはない。
いつまでも存在し続けることができ、価値を提供することができる。
9)Give & Take
競争社会において、手柄をあげて多くの報酬を得ることは重要である。
時々、他人の手柄を自分の手柄にするような人が存在するが、長続きはしません。
人それぞれ考えがあるが、私は一人のスーパースターよりも、チームでパフォーマンスが高い方が影響力を広く、大きく伝えることができると考えます。その時、誰かが一人勝ちとなるモデルはチームの結束を弱め、パフォーマンスが低下するため、Takeだけでなく、Give & Takeによって成り立つと考える。
今回のプログラムに参加したメンバーは自分のやっていることは話すが、何をして欲しいか、相手がやっていることを聞く人が少なかったことが気になった。何か協力できることがないかなぁと思っていたが、あまり協力できることがなかったことは残念である。
一方、これまでのつながりで、コロナ禍で連絡できてないシリコンバレーで活躍している人たちと再会でき、自分の活動を数年ぶりにアップデートすることができたことに満足しています。また、同じようなテーマを同じようなチームで進めようとしていることがわかり、今後一緒に進めることが決まりました。続けること、つながり続けることの大事さを再認識しました。ご縁に感謝。
10)謙虚であれ、そして情熱的であれ
世の中にはすごい人がたくさんいる。
そしてシリコンバレーには自分では想像できないくらいのスケールで活動している人たちが日常の中にいた。
そんな人たちがいることを知ると、自分が知っていること、考えていることがいかに小さいことに気付かされる。去勢をはって、自分を大きく見せようと見栄を張っても、相手にすぐに見透かされてしまう。なぜなら相手は同じようなアイデアを何千というプレゼンを受けているから、どこまでが実力で、どこからが見栄かはすぐにわかる。
見栄を張ることのデメリットは、新しい知識を吸収できず、大きな機会ロスになることである。だから、常に謙虚である必要があるのだ。
この課題を解決したいという情熱(パッション)は重要であり、今回はこのパッションを伝えに来ることが目的でした。この思いに、多くの方々に伝えることができたことは大きな成果です。
日本で展開している妊娠期から対話を通じて孤立を防ぐ仕組み「coe」について、ビジネスにはなっていないけど、実際に孤立する可能性があるパパ、ママを支援していることを説明すると、皆さんに共感を頂き、活動に評価を頂いた。予想外の反応だったので、かなり嬉しかった。
メンタリングを受けた方のフィードバックで、自信を持って活動することができるようになった。
ひとまずどんな学びがあったかを、シリコンバレーマジックのあるうちにまとめました。
この後、シリコンバレーがどんなところであったかを、いくつかテーマに分けて報告します。
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