「『 ののの 』デボス+エンボス加工」
こんにちは。現場の前田です。
今回ご紹介するのは、藤原印刷さまよりご依頼いただいた、出版:書肆汽水域さま、著者:太田靖久さま( @ohta_yasuhisa )の初の単行本『 ののの 』の表紙の加工です。
こちらの本は著者である太田さまの初の単行本ということで、記念すべき本の表紙の加工に携わることができ、とても光栄です!
現場立ち会いのならでは感
そして今回の加工では、お忙しい中、太田さまと、現役の書店員であり個人でも書肆汽水域という出版社をなさっている北田博充さまが、加工に立ち会うためにお時間をつくってくださいました。
お二人とも加工の現場に立ち会われるのは初めてだそうで、とても熱心にご覧になっていました。
立ち会いでは、デボス・エンボス加工に決められた経緯などの裏話や『 ののの 』に対する想い、一冊の本を作り、読み手の方に届けるということへの熱い想いなど、立ち会いにいらしていただけなければ知ることのできなかったお話をたくさんお聞きすることができました。
「 この本を手に取っていただく方が喜んでいただけるような表紙にしよう! 」と、加工にもより力が入ります。
1枚の紙を3構造で見せること
『 ののの 』の表紙は、経年によって味わい深い色に変化する紙をイメージして選んだ淡いクリーム色のヴァンヌーボという紙に、デボス( 型押し )とエンボス( 浮き出し )加工を施しています。
デボス・エンボスの押し具合いは 「 極力強く凹ませたい&盛り上げたい 」 というご要望でした。
見た目はシンプルなデボス・エンボス加工ですが、なかなか調整が難しい加工でもあります。あまり圧をかけすぎると紙にシワやひび割れができてしまうため、シワが出ないよう工夫をこらしながら、はっきりとした凸凹感が出るように加工させていただきました。
1枚の紙に3段階の高さが表現された表紙は、大竹伸朗さまの表題文字と相まって、平面でありながらしっかりとした奥行き感のある表紙になりました。
貴重な加工に携わらせでいただきました藤原印刷の藤原章次さま、そしてコスモテックに足を運んでくださいました、太田さま、北田さま、この度は誠にありがとうございました!
『 ののの 』展!
『 ののの 』は現在( 2020年10月4日 )、二子玉川の蔦屋家電のギャラリーにて展示、販売されています。展示ブースでは本がつくられるまでの加工現場の写真や加工で使用した版も展示されています。
お立ち寄りの際は、是非ご覧になっていただければ幸いです。
光栄なことに私のクレジットも掲載していただいております。
本当にありがとうございます!
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362
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