「株式会社トリガー 2025年 年賀状 箔押し加工の裏側」
こんにちは、現場の前田です。
アニメ制作会社 TRIGGER さまの年賀状の箔押し加工を、昨年に引き続き お手伝いさせていただきました。2016年からスタートした 年賀状の箔押し加工は 2025年の今回を含めると なんと! 9回目( 2016-2021年、2023-2025年 )になりました。
過去の年賀状 製作に関しては下の note のマガジンを是非ご覧ください。毎年の年賀状になった TRIGGER さまのイチオシ アニメのイラストをご覧いただけます。
◉ 気になる 2025年の年賀状は!?
「 まずは、下の動画をご覧ください! 」
©TRIGGER・今石洋之/NPSG製作委員会
さまざまなメディアやプレスリリースを通して すでにご存知の方もきっと多いかと思いますが、15年前に放送されたテレビアニメ 「 パンティ&ストッキング with ガーターベルト 」 を原作とし、TRIGGER さまが新たに制作するアニメ 『 New PANTY&STOCKING with GARTERBELT 』( 以下、NPSG という )が 今年2025年に放送・配信されます。
「 そうなのです! 」 今回、コスモテックが箔押し加工でお手伝いさせていただいた 2025年 TRIGGER さまの年賀状は NPSG の年賀状なのです。
また、今回の年賀状製作に携わったチームは 2021年 年賀状製作でご一緒させていただいた プリンティングイン株式会社さま( 印刷 )・株式会社美箔ワタナベさま( 四方天金 ) です。ご一緒に製作に取り組ませていただき光栄でした!
◉ ティザービジュアルに どん! と箔押し
白地の年賀状の中心に どん! と NPSG のキャラクターたちが とてもカラフルな色合いで印刷された TRIGGER さまの年賀状がコスモテックに届いた時、 2025年の年賀状は 「 一体どのような箔押しになるのか!? 」 と私はワクワクしておりました。
今回は年賀状の中心に印刷された NPSG のイラストの縁どり部分をマット調のシルキーピンク箔で加工し、キャラクターの周りに配置された文字の部分を落ち着いた色調のシルキーシャンパン箔で加工しました。
カラフルな印刷に つや消しのシルキーピンクとシルキーシャンパンの箔が、主張しすぎずイラストを引き立たせています。気品を感じさせるマット調の箔の色合いが年賀状全体を華やかに彩り、とても素敵です。
シルキーシャンパン箔は、年賀状に箔をしっかりと定着させながら文字のシャープさが出るように、そして年賀状 裏面へ箔押しの加圧の影響・圧の痕跡が出ないように圧力を加減し、細心の注意を払いながら調整を行い加工しました。
そして、箔押しの注目ポイントは やはりイラストの輪郭に沿って、ぴったり合わせて加工するシルキーピンクの箔押しです。
箔押し加工で使用する金属版は箔を紙にプレスする際に熱が加わるとわずかに膨張します。この ほんのわずかな金属版の伸びによって、イラストの縁どり箔押しは、加工の位置合わせの難易度がグッと上がるのです。
今までお手伝いさせていただいた TRIGGER さまの年賀状では何度も加工している縁どりの箔押しですが、いかに経験を積んでも加工の位置合わせには大変気を使います。 加工の際は、慎重に位置確認と微調整を繰り返し行いながら手作業で一枚一枚丁寧に年賀状を加工していきました。
◉ すごい! 角丸! しかも断面箔!
2025年の TRIGGER さまの年賀状は年賀状の断面もこだわっております!
年賀状の断面を見てみると なんと! ホログラムシルバーの天金加工が施されているのです。
この美しい天金加工をされたのは美箔ワタナベさまです。
下記は TRIGGER さま X( 旧Twitter ) のポスト。
年賀状を受け取った方はこの細部に至るコダワリに気づいただろうか…!?
一枚の年賀状の断面にキラリと輝くシルバーのホログラム箔は角度を変えると虹色の光彩が色変化し、さりげなくも美しい輝きが新年のはじまりにぴったりマッチしています! さらに年賀状の角をよーく見てみると、ゆるやかに丸みを帯びています。
ここには角を丸くする角丸加工が施されているのですが、なんと角丸部分にまでも きれいに箔を転写されているから驚きです! 美箔ワタナベさまによる職人技の光る加工の賜物です。
一枚でも楽しめる四方天金加工ですが、年賀状を何枚も重ねて束にすると よりホログラム箔の神々しさと重厚感が増して箔の輝きが映えます!
今回の天金加工で TRIGGER さまがセレクトされたホログラム箔はパターン模様の入っていないシンプルなホログラムシルバー箔ですが、TRIGGER さまが美箔ワタナベさまの加工立ち会いで試作された四方天金によるパターンは他にもありました。
それは 年賀状の四側面それぞれの断面にパターン模様の異なるホログラム箔を天金加工されたもの… これには本当に驚かされました。
年賀状を何枚も重ねた状態では さまざまなホログラム箔のパターン模様がどの角度からも見え、物質感が凄まじい。まるでオブジェのような荘厳さがあり圧感でした!
今年も随所にコダワリ抜かれた TRIGGER さまの年賀状の加工に携わらせていただくことができ、とても嬉しく思います。TRIGGER さま、ありがとうございました!
また、美しい角丸+四方天金加工を実現させるために、コスモテックから美箔ワタナベさまに年賀状を搬入する際には、後加工の工程の関係上、年賀状の寸法の調整( 仕上がりサイズに天地左右+1mm )や 間紙( あいし )を入れることなど、美箔ワタナベさまのご助言が活かされました。
本当に勉強させていただきました。ありがとうございました!
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
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