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越前和紙三部:「 長田製紙所の手漉き和紙 」
こんにちは、現場の前田です。
レポート第三部、ラストを飾るのは、工場見学の二社目 長田製紙所です。
第二部では山伝製紙が得意とする機械漉きをご紹介しましたが、一方、今回ご紹介する長田製紙所は昔ながらの手漉き和紙を専門としています。
長田製紙所では、全国でも珍しい手漉きの襖( ふすま )紙をメインとして製作されており、また、薬品を使用しない天然の原料のみを使用した和紙の製作も行っています。
現在では襖紙の他に、インテリア和紙として壁紙や照明器具などの装飾和紙の製作もされることが多くなっているそうです。
見せて頂いた工房内は、機械漉きの山伝製紙とはまた違った雰囲気が漂います。夜に伺わせていただいたので、ライトアップされた和紙は昼間とは違う表情に感じられました。
○ 手仕事ならではの温かみのある世界観
機械漉きに比べて手漉き和紙の製作には手間と時間がかかりますが、すべて手作業で作られているので、つくられた和紙からは手仕事の温かみと独特の風合いを感じます。
第二部でご紹介した山伝製紙の山口さんがおっしゃるには、手漉きによる創作和紙の、様々な色を混ぜたランダムな模様や凸凹感のある、手作業でつくられる風合いは、機械漉きで表現するのはとても難しいそうです。
実際作品を拝見すると、 「 本当にこれを手作業で!? 」 と驚くほどの繊細な作品が!
○ オリジナル製品の製作、販売
長田製紙所では自社製品の製造、販売も行っており、一枚一枚手揉みでつくられる「 揉み紙 」を使用したオリジナル商品も販売されています。
私が購入した、長田製紙所で販売されているお気に入りの製品
( 左上:ポーチ、右上:ブックカバー、左下:カードケース )
なんと、すべて職人さんの手でつくられている逸品ばかりです!
つくりも丈夫で、使いこんでいけば革製品のように質感も変化していくそうなので、使いながら風合いを育てていくのが楽しみです。
長田製紙所の製品は、長田製紙所が運営するWEB STORE でも購入可能ですが、工房には販売スペースも併設されており、さまざまな和紙製品をその場で購入できます。
今回の研修で、越前和紙の工場やお祭りを見学させていただき、職人さんのお話をうかがうことができたことは、とても貴重な経験となりました。
機械漉き、手漉き、それぞれの高い技術力はもちろんですが、職人の方々の越前和紙への熱い想いに心打たれ、「 自分も負けていられない! 」 と大きな刺激を受けました。
改めまして、案内をしてくださった山伝製紙の山口さん、長田製紙所の長田さん、そして快く質問に答えてくださった職人の皆さま、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました!!
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