「 渡邉良重さま D-BROSカレンダー『BOYS & GIRLS &』 箔押し 」
こんにちは、現場の前田です。
今回 箔押し加工のお手伝いをさせていただいたのは、KIGIの渡邉良重さま・大坪メイさまご依頼による、プロダクトブランド D-BROS の2022年カレンダー です。
淡いグレー色の紀州色上質(銀鼠)厚口の用紙にはキラリと光る額縁のようなデザイン。この枠の中にはKIGIの渡邉良重さまの描かれた絵が貼られることで完成となります。
- Credit -
CD : 宮田識
AD+D+I : 渡邉良重
D : 大坪メイ
Produce by D-BROS
コスモテックではこの額縁のような枠の箔押し加工をお手伝いさせていただきました。
積み上げられたグレー色のカレンダーの用紙
月ごとに間紙(あいし)で区切られている
枠のデザインは12ヶ月共通のため、版は1版で、箔色を変えながら12ヶ月分を加工します。箔色は 金消しNo.102 をメインに顔料箔の DRM-もみじ・DRM-まつ・DRM-そら の箔を使用しています。
顔料箔は金、銀などのメタリック調の箔と比べると、金属的な質感は無く、ペンキのような質感の色箔で、シルクスクリーン印刷や活版印刷ともまた違った趣があります( 顔料箔の中では光沢感のあるもの、マット調のものなどの種類がございます )
今回加工で使用する箔のロール
加工する箔面積に合わせて、箔のロールをカットして準備
また、顔料箔はメタリック箔よりも素材が柔らかく「 バリ 」( デザインや箔と紙の相性などによって箔押しした部分からはみ出してしまった箔 )が出やすいという特徴があります。
今回も加工の前に出来るだけ 「 バリ 」 が出難いように準備をし、さらに、それでも出てしまった 「 バリ 」 については加工後に丁寧に取り除いています。
加工の際は、箔色を変えるごとに、版を貼り付けている熱板の温度や箔を押す時のスピードなどを微調整しながら、繊細な枠の線が綺麗に出るよう加工にあたりました。
熱板に貼られた、箔押し加工で使用する金属版
箔押し面積が今回とても広いということがうかがえる
額縁のような枠の版の中心には大きな余白があるので、紙を貼ることでデザイン部以外に箔が付着してしまわないようにしています。
注意ポイントは箔押し加工だけではありません。
今回のように用紙・箔押し面積が共に大きなサイズでの加工の際は、用紙が特に折れやすくなるため、1人が箔を押して、もう1人が箔押しされた用紙を引っ張るというように、2人がかりで作業にあたりました( 当ページに掲載している動画は1人で作業しているもの )
熱板に貼られた金属版を箔押し機にセットし、準備完了
また、加工時には大坪さま、D-BROSのご担当者さまが立ち会いに足を運んでくださいました。
箔押しの圧加減の確認や、金消しNo.102 と顔料箔の加工の様子など、どのようにカレンダーが箔押し加工されているのかをご覧いただきました。
大きな紙を1枚1枚丁寧に機械に通していく
紙のサイズが大きいほど、加工に手間がかかるぶん、加工時間も長くなる
加工立ち会いでは、ご指定の箔以外の箔色も試しに押してみることで見え方がまったく変わることも感じていただきました。また、1枚1枚手で差して加工していることに驚かれたご様子もありました。
立ち会いによって生の現場の様子や箔押し加工を知っていただき、また、お客さまの反応を直に感じることができるのは、私たちにとっても嬉しいことです。
金箔のメタリックの輝きと顔料箔独特の質感がアクセントとなっているカレンダー。月ごとに変わる渡邉良重さまの描かれた絵と共に毎月カレンダーをめくるのが楽しみになるようなつくりになっております。
さらに、「 渡邉良重さま D-BROSカレンダー『BOYS & GIRLS &』 」 は、壁掛け用カレンダーの役割を終えた後、渡邉良重さまの 『 画かれた絵を取り外して飾ることができる 』 のです。
絵や部屋に合わせて、額を選び、自身で部屋のワンシーンを作り出す楽しみも生まれます。
渡邉さま、大坪さま、D-BROSのご担当者さま、この度はお声がけくださいましたこと、また、立ち会いに足を運んでくださいましてありがとうございました!
【 ご注文は D-BROS 商品ページにて 】
2021年8月13日(金)~ 予約販売開始!
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362