雨のしずく
雨のしずくを
ひとつ一つ数えたくなる1日
行き交うクルマの
水しぶきに我にかえる
冷たい雨が泣くように
電話ボックスの外を曇らせる
積み上げたコインがしらせてくれる
僕とあなたの時間が
終わりに近づいていることを
最後が雨なんて
でき過ぎたストーリーだったね
あの電話ボックスはもうなくなって
つないだ時間を見ることも
ストーリーの続きもないけれど
心にしまった思い出は
今日の雨の日には瞳ににじんで
あなたの面影を浮かべる
雨のしずくは今も昔も変わらない
あの時の約束は果たせないまま
僕は雨のしずくを数えている